第9話 今更だけど、日常って書くの難しくね。
この後、ふんとも面白くもない滑り出し好調のギャグを見せつけら
れ、やっとのことで、本題に戻ってきた。
「まあ、さっききんぴら君が言ってた通り、ここはエロゲ部だよ。
まあ、実際仕事をしているのは一人しかいないんだけどね」
「へえ……ということいは、皆さん何してるんですか?」
「あの、きんぴら君。私は同級生だし、堅苦しいのは嫌いなんだよ
ね。」
俺が、意外そうな顔をしていると、向井は笑顔を見せて、
「なら、一通り自己紹介をしてもらうか!千春っちと私は済んだと
して、あとは、先輩方お願いしますよ」
そう、向井が呼びかけると、ずっとパソコンで作業をしていた女の
人が、ふわりと立ち上がった。
「私が、ここのエロゲ部の部長兼監督者、ゲームデザイン、プログ
ラム、またサウンド制作などこなしている。紅京よ」
「くれない、きょうさんですか。よろしくお願いします」
俺は、律儀に説明されたのでこちらも丁寧に返す。
ふと、俺は気になったことがあるので聞いてみた。
「先輩、ここの部って、割と最近まで、存在知らなかったのですが
、歴史ある部なのですか?」
「そうね、違うと言ったら違うし、そうと言ったらそうかもしれな
いわね」
「曖昧ですね。」
「人生は、曖昧でちょうどいいのよ。余計なことに首つっこんだら、
最悪、命を落とすかもね」
名言チックな言葉で、あやふやとしたが、この先輩も知らないんだ
ろう、それか本当に言えないことなのか。
どっちにしろ、部員になるかもしれない人の命を落としたらいけな
だろう。
「最後は、クリスちゃんね。」
紅先輩がそう促す。
クリス先輩と呼ばれた、もとい、痴女先輩は、嫌々そうな顔をしな
がら、俺の方を向かず、そっぽ向きながら、話した。
「……クリス・アルファルト・レイーナ。好きなものは、イチゴ。
この部には、全然興味がなかったけど、京の頼みだから仕方なく
入った、ちなみに私は全然よろしくしたくないけど、部員になるなら
びっしりしごくつもりでいるからよろしく。」
そう、早口で説明し終わると自分のパソコンに座って、続きをやり
始めた。
ところで、俺はまだ、入るとも言ってないが、このまま帰ってもいい
だろうか。