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浩梓情  作者: 牡丹のボタン
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鬼は三界に身を隠している

第三話 鬼界


 この世は三界でできていた。しかし、遥か昔には天界、人間界、魔界、どの界にも属さない”鬼”が現れた。鬼は身を隠し三界に散って生活をしていた。鬼は他の種族を嫌い、三界のどこにも属さない鬼界を作り、三界をも統一させようとした。そして鬼達は天界と魔界を仲違いさせ、戦を呼び、三界全体を滅ぼそうと考えた。

しかし、計画は失敗し、三界不戦条約が結ばれ三界に平和が訪れていた。鬼達は再び三界の各地に散り、姿を隠し続けていた。



丹赤タンホン様、もうすぐ準備が整います。三界は滅び、我ら鬼界に光が舞い降りてくるでしょう。」

「よろしい。白月真宮ハクゲツシンキュウにいる月白ゲッパク様に伝えてこい。」

「仰せのままに。」


 月白様がこの計画に加わってくだされば、、そうでなくともこの戦い、必ず勝つ。



「月白様、丹赤様からのお言葉です。もう直ぐ準備が整う、必ず我ら鬼界に勝利を。だそうです。」

「何度言えば分かる、私は加わらない。お前達のすることに反対もしなければ、賛成もしない。興味がないのだ。だが、一つ丹赤に伝えておけ。魔界の黒梓睿コク・ズールイには手を出すなと。手を出すのなら、私を敵に回すと思え。」

「は、はい!、月白様の仰せのままに、、。」



「魔界の黒梓睿に手を出すなだと??月白様が、、、確かなんだろうな。」

「は、はい!!!確かにそうおっしゃっていました!」

「黒梓睿、、、何者だ?他の鬼にも伝えろ、魔界の黒梓睿に手を出すな、と。月白様が加わらないのなら仕方ないが敵に回すとなるとまずい。それから、黒梓睿を調べろ。月白様が興味を持つのは非常にめずらしい。」

「はい。仰せのままに。」




「梓睿、起きろ!梓睿!!」

「ん〜あなんだよ、おっ!明轩ミンシュエンじゃないか!めずらしな、蘭泉黒樹ランセンコクジュのお前が黒嵐門コクランモンに来るなんて!」

「まだ寝ぼけてんのか?ここは天界で、今日から俺たちも南峰清雲ナンフォンセイウンの奴らと一緒に学ぶんだろ??」

「うわっっっ!!!そうじゃないか!」

「ほら、お前が遅れるのを心配して早めにきてやったんだ。早く準備しろ!」


 蘭泉黒樹の蘭明轩は魔界でもよく一緒にいて、悪戯計画を立てたり、そんで父上に一緒に怒られたりしたなぁ。

ってのはいいとして、今日からみんなで学んでいくってことは、、、南浩宇ナン・ハオユーの顔を見なくてはいけないのか!!??最悪だ、昨日あんなことがあったんだ。くっそう、こうなったらどうやってあいつに変な顔をさせれれるか計画を立てよう。待ってろ!!南浩宇!!!


「よっ、昨日ぶりだな浩宇。」

「梓睿、またお前か。」


 またとはなんだまたとは!っていうか、もう阿睿アールイとは呼ばないのか、、ん??なんで残念がってるんだ?そう呼ばれないでよかったと思うはずだろ。昨日のせいで、ちょっと頭がおかしいんだ、きっとそうだ。


「昨日のことはまぁ、お互い忘れよう、あれは間違いだ!」

「あれ?あれとはなんだ?すまない、なぜか昨日の宴での記憶が曖昧なんだ。」

「はっ?お、お前昨日の記憶ないのか?」

「あぁ、しかも今もまだなぜか頭がすごく痛いんだ。何かしらないか?」

「しっ知らない!!!」


 俺は急いでその場を離れた。

「梓睿!待ってば!梓睿!!」

 明轩が急いで俺のあとを追ってきた。

「何をそんなに急いでるんだ?それに南峰清雲は一応あれだぞ?屋敷内で走ることを禁じている。」

「、、、、」

「なぁ、梓睿、お前本当にどうしたんだ?」


 昨日の記憶がない??俺にあんなことをしたのに?はははっ笑える。流石に酒に弱過ぎだろう!急いで逃げてきてしまったが、あっちが忘れているのならこっちも都合がいい。俺も忘れよう。




「丹赤様、戻りました。」

「何者だったんだ?」

「はい、黒梓睿は黒嵐門の宗主、黒雨コク・ユーの息子で、次期宗主だと思われます。そして、過去に月白様が魔界に身を潜めていた際に会っているそうです。その後の関係は、申し訳ありません分からないのですが、度々黒梓睿の危機を救っていたそうです。」

「月白様が度々危機を救っていただと、、、?っっ月白様のことだ、きっと黒梓睿のやつに一度救われた恩を返しているとかそんなところだろう。もういい、下がって人間界へ攻め込む準備をしろ。」

「はい丹赤様、仰せのままに。」

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