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その少年、後に神となる。  作者: 涼宮 焔
8/10

第8話 一次転職

 朝起きて、魔法を……使いたいのだが、何を使おうかな。『エンチャント』をかけながら教会に行くか。


「ツクモ様?なぜ魔法を使っているのですか?」

「なぜわかった!?」

「【魔力感知】というスキルがありますので。それで、なぜ魔法を?」

「MP使わないと勿体ないと思って。『エンチャント』なら他人に迷惑かけないし」

「おやめください。ギルド内であれば問題にはなりませんが、街中を歩く際に使っていれば、騎士に捕まりますよ?」

「野蛮な騎士共め!」

「傍から見たらツクモ様が野蛮人ですよ」

「仕方ない。部屋に戻って『ライト』と『ダーク』を……」

「訓練場でお願いします」

「あー」


 訓練場に来たのに、安全な魔法を使うのはちょっと味気ない。『サンダー』を連射する。


「『サンダー』『サンダー』『サンダー』『サンダー』……」

「お、おい、お前……魔力切れを起こすぞ?」

「あ?」

「そんなに魔法を連発したら魔力切れでぶっ倒れちまうって」

「MP量は問題ない。鑑定したら分かるんじゃないか?」

「【鑑定】なんて誰でも持ってるわけじゃねぇんだよ」

「へぇ」


 強面なのにどことなく、優しげな雰囲気を纏う冒険者(?)に話しかけられた。【鑑定】って生まれながらに持ってるスキルじゃないのか。


 10残しで1540MP分『サンダー』を的に撃ち込んで、訓練場を後にする。


 教会の有無って【地図】を使えば分かる事だったな。地図を見ながら教会に歩いていく。


 デカい……。冒険者ギルドもデカかったが、それに負けないくらいの大きさだ。中に入って、聖職者ってぽい人に話しかける。


「すいません、教会で転職できると聞いたのですが」

「転職希望の方ですね。一次転職でしょうか?」

「はい」

「では、転職の間にご案内します」


 一次かどうか聞くってことは、転職の間は幾つかあるのかな?


「こちらの水晶に触れて表示された職業の中からお選びください。私は外で待っていますので、終わったら声をかけてください」

「分かりました」


 バカでかい水晶に手を触れると、ステータスのようなものが表示された。


 名前:ツクモ・ニノマエ

 第1職業候補

 ・魔法剣士

 ・魔法士

 ・治癒士

 ・聖剣士

 ・剣闘士

 ・聖法士

 第2職業候補

 ・魔法拳士

 ・魔法士

 ・治癒士

 ・聖拳士

 ・拳闘士

 ・聖法士


 第1職業は魔法剣士一択だが……第2職業はどうするか……。職業スキルを全部使う方向性なら、聖拳士かな。


 魔法剣士と聖拳士を選ぶと、ステータスが変わっていた。


 名前:ツクモ・ニノマエ

 種族:人間

 Lv:10

 HP:1550/1550

 MP:1100/2550

 加護:無し

 第1職業:魔法剣士

 第2職業:聖拳士

 スキル:【鑑定Lv:16】【偽装Lv:MAX】【言語理解】

【アイテムボックス】【地図】

 職業スキル:【剣術Lv:25】【魔法術Lv:26】【拳術Lv:20】

【治癒術Lv:26】

 魔法スキル:【雷魔法Lv:19】【光魔法Lv:14】

【闇魔法Lv:14】【無魔法Lv:16】【治癒魔法Lv:26】

【生活魔法Lv:1】

【詠唱省略Lv:37】【MP上昇Lv:5】【MP回復量上昇Lv:6】

 耐性スキル:【雷耐性Lv:48】【身体的苦痛耐性Lv:48】

【疲労耐性Lv:9】

 ユニークスキル:【運命改変】


 近接職2つでHPが+1000、魔法職2つでMP+1000か?それとも1つだけでも1000ずつ上がるのか?よく分からん。外の聖職者に聞いてみるか。


「終わりました。転職に関して質問があるのですが」

「なんでしょうか?」

「魔法剣士と聖拳士にしたら、HPとMPが1000ずつ増えていたのですが、これは普通ですか?」

「普通ではありません!普通ではありませんが、混合職を2つも取ればそれくらいは上がるでしょう……それにしても、MPが上がりすぎですが。普通の二次職はHPなら500ずつ上がりますが、MPは魔法職にしても250ずつで合計500しか上がらないはずです」

「そうなのか……。【MP上昇】って関係あったりしますか?」

「関係あります。転職時の【MP上昇】のLv × 100のMPが、毎回足されていきます。今、Lv:5ですか?」

「はい」

「なるほど。だから、1000も……」

「謎は解けましたね。ありがとうございました。それではこれで」

「お待ちください!教会に所属する気はありませんか?」

「俺は冒険者ですよ?」

「冒険者でも、教会所属の方はいます」

「うーん」

「神を信じていないのですか?」

「神は信じていますよ?」

「ではなぜ?」

「逆に、なぜ勧誘を?」

「あなたが聖拳士だからです。当然、【治癒魔法】を使えるのでしょう?それに最低でも2000のMPがありますよね?」

「だから?」

「人々のために使いましょうよ」

「断る」

「はい?なぜですか?」

「ちなみに、治癒神様は普段何をしてるんだ?」

「治癒神様は聖職者達に祝福を与えてくれています!祝福があれば、我々聖職者の【治癒魔法】の効果が高まるのです!」

「じゃあ、治癒神様を勧誘すればいいんじゃないのか?祝福で効果が高まったとしても、治癒神様並にMPがあるわけじゃないだろ。治癒神様並に効果が高いわけでもない。なら、治癒神様にやってもらった方がいいんじゃないのか?」

「治癒神様はお忙しいのです」

「俺も忙しいな。だから、断る。じゃあな」

「え、え、お待ちを!人々のために力をお使いください!」


 聖職者を無視してそのまま教会を出た。宗教の勧誘って、やっぱりろくなことにならないな。今後は全部無視していこう。神は信じてるさ。神に会ったことがあるんだからな。でも、それとこれとは違うだろ?


 あれだな、MPが上がったのは嬉しいが、使い切るまで時間かかるな。まだ夕方まで時間があるし、ギルドで魔法を使うか。


「ツクモ様。無事転職できたようですね」

「鑑定しましたか?」

「あ、つい……失礼しました」

「構いませんよ」

「以後、確認をとってからに致します」


「聖職者って面倒くさいですね」

「勧誘されましたか?」

「えぇ……聖拳士だから、【治癒魔法】は使えるんだろ?って」

「あぁ……。話し方が元に戻っているのは、聖職者と話したからですかね」

「あ」

「ふふ。勧誘は断られたのですか?」

「断りましたよ」


「今日は依頼を受けますか?」

「ここから森へ行っても、すぐに帰ってこなくてはならないので、訓練場でLv上げしますよ」

「そうですか。【魔法術】と【治癒術】が上がりやすくなっているでしょうからね。頑張ってください」

「はい。あ、受付さんの名前を教えてもらっていいですか?」

「私の名前ですか?」

「声をかけるときに、「受付さん」よりも名前の方がいいでしょう?」

「そう……ですね。私の名前は『レイヴン・クライシス』と申します。レイヴンとお呼びください」

「レイヴンさんですね。では、今後ともよろしくお願いします」

「はい」


 受付のお兄さん、改め、レイヴンさんと別れて訓練場に入った。


 今更なのだが、上がりにくかったはずの【魔法術】と【治癒術】が【剣術】と【拳術】くらいLvが上がってるのはヤバくないか?


 『エンチャント』を掛けてから木剣を振るう。「魔法」使いながら「剣」を振るうのは、魔法剣士っぽいな!


 ステータスを見てて思ったのだが、【恐怖耐性】ってスキルは無いのか?雷竜のときに取得しててもおかしくないと思うんだけど……。雷竜のときに俺は恐怖を感じていたか?否!ブチ切れていただけである。だからだな。


「精が出るね、ツクモ君」

「クラインか」

「もう草原ではやらないのかい?」

「草原で魔法を使っちゃいけないらしい」

「周りに人がいないとしても、危ないからね。しかも雷って……威力が高かったり、込めるMPが多ければ、放った魔法が消えるのに時間がかかるからね」

「攻撃系は初期魔法しか使えないから大丈夫だ」

「初期魔法でも魔法スキルのLvが上がれば威力も上がるよ?それに、魔法というのは"最低"の消費MPしか表示されないからね」

「最低?」

「そう。例えば、【火魔法】の『ファイヤーボール』だけど、消費MPは10。でも、20や30を込めても発動するんだよ。威力は2倍、3倍ってなるね」

「ほう!そうなのか!!」

「ツクモ君の『サンダー』って結構MPを込めていたんじゃないのかい?」

「最低の20しか込めてないが?」

「威力高すぎじゃないかい?」

「【魔法術】と【雷魔法】のLvの問題だと思うぞ」

「教えてくれたりは?」

「見たければ鑑定しろ。【鑑定】を持ってないならわざわざ教えるつもりもないな」

「だよね〜」

「込めたMPが多ければ、スキルに入る経験値も増えるのか?」

「もちろん増えるよ」

「おお!だったら」

「でも、今は【剣術】のLv上げをしているんだろう?なら、『エンチャント』を掛けたままのほうが早く素振りできるから、その分多くの経験値が入ると思うよ」

「『エンチャント』って消費MP増やしたら効果時間も増えるとかは……」

「無いね。効果は上がるけど時間は上がらないよ」

「チッ」

「だから、1回1回掛け直しな」

「そうする」


 それから、途中で回復した分も含めて1300程消費するまで剣を振り続けた。


 シャワーを浴びて、服に『クリーン』を使い、キレイにした。『クリーン』を使った瞬間、疲労感が出てきた。1回ではキレイにならなかったからだ。【生活魔法】のLvも上げないとな〜。


 明日は基礎Lvを上げに森へ行く。Dランクの依頼もこなしたいところだし。


――――――――――――――――――――――――


 名前:ツクモ・ニノマエ

 種族:人間

 Lv:10

 HP:1550/1550

 MP:0/2550

 加護:無し

 第1職業:魔法剣士

 第2職業:聖拳士

 スキル:【鑑定Lv:16】【偽装Lv:MAX】【言語理解】

【アイテムボックス】【地図】

 職業スキル:【剣術Lv:25】【魔法術Lv:29】【拳術Lv:20】

【治癒術Lv:26】

 魔法スキル:【雷魔法Lv:19】【光魔法Lv:14】

【闇魔法Lv:14】【無魔法Lv:21】【治癒魔法Lv:26】

【生活魔法Lv:3】

【詠唱省略Lv:39】【MP上昇Lv:5】【MP回復量上昇Lv:6】

 耐性スキル:【雷耐性Lv:48】【身体的苦痛耐性Lv:48】

【疲労耐性Lv:11】

 ユニークスキル:【運命改変】

プレビューを見ると

ステータスのスキル欄がごちゃごちゃしているので

1話から少しずつ直していきます

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