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25.空に星
倒れた瞬間 流れていった空
雲の隙間から陽ざしが見えた
それはとても輝いていて
あたしは静かに瞼をとじる
声はかき消される
伝えたい気持ちは
心にしまわれたまま
消えてしまう身もある
気付けば痛みも存在証明
暗闇の中できらきら光り
数秒でも輝き生きる
出逢えた星たち
目が覚めて 空が迫ってきた
雲は絶え間なく流れていく
それは少し寂しくて
あたしだけはここに留まろうと思った
声はでなかった
どんなに叫んでも叫んでも
喉につまったまま
空には届かない
気付けば痛みも存在証明
眩しすぎた光を通り抜けて
星が降るのを待ち続ける
願い事はひとつだけ