表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/93

プロローグ ~庭付き霊付き一戸建て生活始めました~ ★

本作品は「チート能力をもらえなかった主人公、並行世界で流されて生きていきます!~補足編~」の

内容と世界観をそのままに書き直されたものです。

~補足編~を読まなくてもお楽しみいただけるように頑張りますので

ぜひご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。




 年代が感じられる洋館の一室。

 赤い絨毯(じゅうたん)が床一面に敷かれ、本棚や椅子、テーブルなど部屋に置かれた家具は全てそれに合うように選ばれたアンティーク品。

 この部屋を簡潔に説明するならシックで落ち着いた中世ヨーロッパ風、と言えば伝わるだろうか。


「ねぇ~……」


 ソファーに深々と腰掛けて物思いにふける俺に、横にいた黒髪ロングの少女がねこなで声で話し掛けて来たのでチラリと彼女を見やる。


 年の頃は16、7歳。


 巫女服(みこふく)みたいな衣装を身をまとい、目尻(めじり)がやや下がった可愛い系。


「……」

「聞こえてる?」


 一瞥いちべつしてまたすぐに視線を戻した事が気に入らなかったのか俺の顔の前で手をヒラヒラと振り、覗き込んで再度声を掛けて来る。


「あーっ! 無視したー! ちょっとーっ! 聞こえてるんでしょー!?」


 先ほどの猫なで声はどこへやら。

 非難の声を無視して俺は天井を見上げて思案(しあん)に暮れる。

 何を考えるかって?

 それはズバリ「これからの事を」だ。


「ちょっとー? もしもーーし?」


 とても漠然とした議題ではあるんだが、今の俺にとってはそれが重要な内容なんだよな。

 何故かと言うと―――


 ブォンッ!!


 突如(とつじょ)、見上げていた顔面に振り下ろされる拳。


「おわぁぁっ!?」


 条件反射で避けようとするが間に合わず、そのまま拳は俺の顔面に……。


 スカッッ……。


 当たらずにすり抜けた。

 だが回避行動を取った俺の体は途中で止まってくれず勢いよく床に肩から倒れこむ。


 ズシャアァァ!!


「いっってぇっ……! さ、サキィィィーー!!!!」

「あはははーっっ!!」


 サキと呼んだ巫女服の少女が両手でお腹を抱えながら俺の(そば)を離れ―――フワリと浮かんで宙で笑い転げた。


「あーっ、利剣のびびり顔ウケるーっ! あはははっっ!!」

「くっ……。一体どうしてこんな事になっちまったんだ……」


 笑われた恥ずかしさで顔を赤くした俺こと逢沢利剣おうさわ りけんは痛む肩をさすりながら、のそりと起き上がってソファーに座り直してから幽霊少女サキに非難の視線を送りながら愚痴をこぼした。

短いプロローグで申し訳ありませんが、

本編は短くなりすぎず、長ったらしくなりすぎないように気をつけます。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

11月3日(追加)

少しでも駄文のイメージ補填になればと館内間取り図を作成・掲載しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ