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~戦明けの日常~

俺は鍛冶屋に案内されたのだった。てか一つって此所だけでこの城の武器関係補ってんのかよ。すごいな。

「というか、小さくないですか?」

 そう、俺が思わず言葉にしてしまうほど小さい鍛冶屋なのだ。中を覗いても職人が数名いるだけで、鍛冶を此所一つで到底補えるとは思えないほど小さい。

すると、奥から一人のおじいさんのよな人が出てきた。

「おい、坊主!勝手にはいってくるんじゃねえ!」

「あ、えっと・・・怪しいものじゃ有りません!」

「お前は何を言っているんだ?おやっさんどうも」

 怒られた俺が思わずお辞儀する形で謝ったのに対して杏里さんは俺の事を不思議そうに見ながら目の前の男に話しかけた。

 すると、男は杏里さんに元気よく挨拶した

「お!白井様か!今日はどうした?槍の調子が悪いのか?」

「今日は、この男に城を案内しろと藍様にご命令されたので、以前依頼した槍の情報もついでと思いきたのだ。」

 杏里さんは馴染みの客のように答えた。すると、男の人は俺の方に体中すすだらけで近づいてきて吟味するように俺をみた。

「あはは・・・、なにか付いてますかね・・・」

 苦笑いで答える俺。

「ほう、お前さんがねぇ・・・。白井様こいつはどんな武功を上げたんだ?」

「武功ではない。知略を以てその名を一戦上げた。力は私にてんで及ばん。」

 女の人に力のこと言われると結構ショックだな・・・。

「へー・・・それで気に入られるとは、もしやこの前の戦の代わった知略のうわさ、この男が考えたのか?」

「ああ。悔しいがな。無事私も戦果を翔のおかげでとることが出来た。」

「なるほどな・・・そいつはおもしれえ。お前さんなんていう名なんだ?」

 本人を置き去りにしてこの前の戦の話を繰り広げる二人。うーん、褒められてるのかけなされてるのかこれじゃあ分からないな。

 俺は男の人の問いかけにこもごもと答える

「えっと・・・御影・・・翔です。」

「なんだ、しおらしい。もっと男なら腹声を出しやがれ!」

「ひゃい!」

 急に怒鳴られた俺は変な声が出てしまった。

 すると、杏里さんが助け船を出してくれた

「翔。この人はなこの国一番の職人だ。いまから名前を覚えられててそんはないぞ。現に私は特注の武器を作って貰っているからな。」

「まぁ、その分。お題はたんまり貰うがな。がっはっは!」

 威勢良く笑う男の人だな。まぁ、でも確かに作ってみたい武器が今後出来ないわけでもないし、それに何か特注ってかっこいいなぁ、

そう思った俺は多少怒鳴り気味で、

「御影翔です!」

 と小学生の挨拶みたいに叫んだ。・・・ん?

まぁ、いいか。

すると、男は二カっと笑って俺に話しかけた。

「でるじゃねえか!御影翔だな、覚えておくぜ!俺の名前は木下次郎吉だ。よろしくな!」

 がっはっはと又笑うと何かを思い出したかのよう鍛冶場の奥に走って行った。

 すると、杏里さんが遠くを見るような形で話しかけてきた

「翔、あの人はな・・・ああ、いや、なんでもない。」

「大丈夫ですか?」

「すこし昔を思い出してな。今の光景を懐かしくて、つい。」

「そうですか・・・。」

 そういう杏里さんの瞳が輝いてるようにも思えた。すると、木下さんが大きな布に包まれた長いものを持ってきた。

「おお、またせたな。白井様。そういや出来具合を聞きに来たんだよな。」

「ああ」

「なら、良いところにきた。ついさっき完成したんだよ。ほら、特注の槍だ!」

 ばさっと、布が開くとみるも鮮やかな杏の華のような文様が掘ってある長い槍が出てきた。其れを見た杏里さんは

「おお!」

 すごい喜んでる。

可愛いなぁ。

杏里さんは其れを受け取ると隅々まで自のごとく舐めるように見た。

「次郎吉殿!良く完成してくれた!ああ、いいな!この槍は良い!」

「さっそく振ってくれば良い。直ぐ脇に専用の広場があるんだから行ってこい!」

「ああ!ほら翔!行くぞ!」

 杏里さんは自分が普段のような動きやすい服装じゃないのを忘れてはだけながらも俺の手をひっっぱて全力ダッシュで向かった。

「やべ、女の子と手をつないじゃった。」

「何か言ったか?」

「ああ、いえ。」

 木下さんはいつもこうなのか坂の上で手を振ってる。

 それよりも

「ちょっと早すぎるって!!」


付くやいなや自分がはだけてるとも知らず一生懸命試しぶりをする杏里さん。

「どうだ翔!この槍!いいだろう!」

はい、服の間から見える谷間や足の肌色がってそうじゃない!今は他の人が居ないから良いけどいつ現れか分からないから。ここはきちんというべきだろう。

でも杏里さん。本当にスタイル良いよな・・・。それにポニーテールだし。可愛いし・・・。眼福眼福。

俺は脳内メモリーに無邪気に槍を振る女の人を焼き付けると杏里さん伝えた。

「あの・・・杏里さん。大変言いにくいのですが・・・」

「何だ?変なことだったらたたっ切るぞ!今楽しいところなんだから!」

「あ、えっと。ちょと自分の胸とか見てください」

「ん?私の胸がどうし・・・な!?」

 杏里さんは気づいたんだろう。さっきまで嬉々として振っていた槍をそっちのけではだけてる部分を隠しながら地面にしゃがみ込んだ。

 おお、テンプレート通りの恥ずかしがり方。と半分感心しながら俺はじとめで俺を睨み付ける杏里さんに内心何所まで可愛い人なんだと思っていた。

「見たか・・・?」

「いえ。」

「そうか・・・なら後ろ向いてろ。治すから」

「・・・はい。」

 杏里さんは後ろでせっせと治し始めた。俺はおのが煩悩と戦いながら待っていた。途中どかっと倒れた音が聞こえて振り向きそうになったとき俺の顔すれすれを黒い物体が駆け抜けてったから振り向かずにすんだ。

 すると、すっと俺の顔の前に手が出てきてすっと目を押しつぶす勢いでぎゅっときた。

「ちょ!杏里さん!何するんですか!」

「その目を潰すのだ!だって・・・そうでなければもうお嫁にいけん!」

「はぁ!」

 はちゃめちゃな理由で逃げる俺、追いかける杏里さんの構図で走り回る。あいにく杏里さんは着慣れない浴衣衣装だから俺はぎりぎりのところで避けられる。すると、ある一人の足軽か分からないけど兵士のような人が入り口まで来て暴れ回ってる俺達に対して大きな声で伝えた。

「ご遊戯中失礼いたしまする!白井様!御影様!殿から直ぐに城へ戻るよう通達がございます!」

「「へ?」」

 俺達の声が重なる



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