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僕が歌う君の歌  作者: 岬ツカサ
一章 分からない気持ち、届かない声
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歌音の罰


 六年前から、私の罰はまだ終わっていない。


 一番の親友だった圭介を失ってから、六年。

 圭介が死んだのは私のせいだ。

 告白する手伝いを頼まなければ圭介は死ななかった。

 あんな雨が降る日を選ばなければ圭介は死ななかった。

 蛍にこだわらずに、すぐに響に告白していれば圭介は死ななかった。

 考えれば考えただけ、いくらでも分岐点が浮かんでくる。

 圭介の葬式で、私はどれだけ泣いただろう。

 人生で流す涙の半分は、あの日に流した気がする。

 泣いて泣いて、泣きじゃくって、声が出なくなるまで泣いて……泣き止んで、声を出そうとしても本当に出せなくなっていて。


 ――罰だ。


 そう思った。

 親友を死に追いやった報いに、私の一番大切な『歌』を神様は奪ったんだ。

 歌を奪われて、私の『夢』も一緒に奪われることになった。

 ずるい私には当然の報いだと思う。

 あの日以来、私は言葉を失ったまま。

 圭介を殺しておいて、響に告白なんて、好きだなんて言える訳がなかった。唯一救いだったのは、響がずっと私の傍に居てくれた事だ。響は響で、圭介の死にも、私の声が出なくなった事にも責任を感じていたんだと思う。

 私は、響のせいではないと思いながらも、響にそれを伝えなかった。私がそう言えば、響も少しは楽になれたはずなのに。言ってしまったら、響が離れて行ってしまう様な気がして怖かった。

 結局、私は響に甘える日々に慣れてしまった。


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