表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/20

第1話 ⑦

「こ、ここが私の部屋……」


俺の予感は見事に的中した。

今日からエリザは我が家で、この部屋で寝泊まりをする。

これは健全な男子高校生にとっては……非常にまずい。

ましてやこんな美少女と同じ屋根の下だなんて……。


「とても気に入った!」


エリザは俺の隣の空き部屋に住むことになった。

数日前から母さんが掃除していたのはこういう事だったのか。

ちなみにベッド、タンス、姿見の鏡しかない。

特に変わった所が見られず至って普通の部屋だ。


「気に入ってくれて嬉しいけど、日用品とかは大丈夫なのか?」

「その件については安心してほしい、午後に荷物が届く」

「アンアハンから?」

「そうだ」


…………どうやって?あっちの世界に引越し業者はいるのか?

いや、そもそも異次元の門はそんな簡単に潜っていい場所なのだろうか。

母さんはしょっちゅう此方側の世界に遊びに来てたらしいけど、

あちらの世界だと此方側の世界は結構有名なのだろうか?

……やはり、考えれば考えるほど謎が深まるばかりである。


「ユーシャ…おい、ユーシャ」

「あ、ごめん……少し考え事してた」

「ユーシャの部屋を見てみたいのだが、見に行ってもいいか?」


……俺の部屋か。

一応見られたらまずいものは毎日欠かさず避難させてある。

なぜかというと、母親が俺の部屋を勝手に掃除するからだ。


「面白いものとかは特に無いぞ?」

「構わん、ユーシャの部屋が見たいのだ」

「……わかった、じゃー隣にある俺の部屋へ行こうか」


エリザの部屋から出て廊下に出ると、

誰かがスマートフォンを弄りながら階段を上がってきた。


「…………」

「よう」

「……何?」


波間 遥。俺の妹だ。

髪の色は中学生なのに金髪で、化粧も多少している。

学校で注意されているらしいがまったく直さないらしい。

そんなことで今年の受験は大丈夫なのだろうか。


なぜ俺の名前が勇者で妹が普通の名前なのかは聞いていない。

まあ、聞いた所でどうせくだらないだろうし。


妹は冷めた目でこちらを見てくる。


「今日からここに住むエリザさんだ」

「君がユーシャの妹さんか…初めまして、エリザだ」


エリザが俺より前に出て、妹に握手を求めると


「よろしくお願いします」


と、一言言うと差し出したエリザの右腕をスルーし、

興味なさげに部屋へ入っていった。


「……ごめん、ああいうのがデフォな妹なんだ」

「いや、気にしないでくれ。

     妹さんも突然私がやってきて困惑しているのだろう」


……あの無愛想な妹が果たして困惑なんてするのだろうか。


「エリザちゃ~ん!お昼ご飯にパン買ってきたわよ~!」


下の階から母さんの声が聞こえてくる。


「……だそうだ」

「む、仕方ないな…ユーシャの部屋はまた今度に見せてもらおう」


お腹の空いた2人は、階段を降りて行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ