表裏
『いつまで騙せば気が済むんだい?』
「わかんないよ…」
『いつまで目をそらすつもりだい?』
「別にそらしてなんかいないよ…」
『でも、寂しいんだろう?』
「寂しくなんかないよ…」
『だったら悲しいんだろ?』
「悲しくなんかないよ…」
『じゃあなんだい?』
「わからない…」
『嘘つき』
「違うもん…」
『でも、そうだろう?』
「違うもん…」
『君が彼に気にしてないっていっても本当は気にしてる。結局君は嘘つきじゃないか』
「………」
『別に責めるつもりは無いけどね…』
「君は、意地悪だ…」
『お褒めに預かり光栄だよ』
「ほめてないよ」
『私にとっては褒め言葉さ』
「うるさいなぁ…何で君は私にかまうのさ…」
『仕方ないだろ?』
「あんたなんか…裏なんてだいっきらい…」
『僕は大好きだよ表』