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乱世の胎動

この回で劉備や北郷一刀が登場します。

趙雲が客将となってはや一月が経った頃大陸各地で黄色い頭巾を被った賊が出現した。いわゆる黄巾党だ。

もちろん幽州も例外ではなく伏犠達は頭を悩ませていた。


〈幽州のとある荒野〉

「伏犠将軍!三里先に黄巾賊を発見!その数約千です!」


一人の兵士が偵察から戻ってきて報告した。


「ご苦労。下がって休んでくれ。「ハッ!!」・・さて、どうしようか。こっちの兵数は約五百兵力差では負けているが質が違うな。・・・よし、皆!!敵陣に突撃を掛ける!!俺達幽州騎馬隊の強さ黄巾賊の奴らに見せ付けてやるぞー!!」


「「「応ー!!!」」」

「行くぞー!!俺に続けー!!」

伏犠は得物の戟(神楽)を構え白蓮から貰った白馬を敵陣へと走らせた。

その後ろを勇猛な幽州騎馬隊が続く。


「何儀将軍!敵が凄い勢いでこっちに来ます!!」

「数は!!「約五百です!」ハッ!!五百で何ができる!こっちはその倍いるんだ!こっちも突撃するぞ!!。」


「ハッ!!」


しかしこの時、何儀を含む黄巾賊は知らなかった。伏犠率いる騎馬隊の強さを。


「死ねー!!」

ヒュン!


「邪魔をするな!!」

キンッ!

ドスッ!

「ぎゃあ!!」


「この野郎よくも!!オラッ!」


ブンッ!


「力任せでは勝てんよ。」


キンッ!

ズバッ!


「ぐぇ!」


「クソッ!!こうなったら全員で当たるぞ!!」


4人の兵が伏犠目掛け突撃してきた。


「数で来るかならば。・・ハァァッ!!」

伏犠は氣を戟の先に集め始めた。

ビシュン!!


「な・・・何だ?」

「奥義!!鎌鼬!!」

伏犠が戟を振った瞬間無数の斬撃が4人を襲う。


ズバズバズバッ!


「ぎゃあ!!」

「た・・助け・・」

「ぐぁぁ・・」

「し・・死にたくな・・・」


「ば・・化けモンだ」


「まだやるか?死にたい奴は掛かってこい!」


黄巾賊は伏犠の怒号によりすっかり戦意を失っていた。


「この俺が相手だ!!」


「ほぅ・・大将か・・・貴殿に俺の相手が務まるかな。」


「バカにしやがって!!・・許さん!!覚悟しろ―!!」


伏犠に突撃する何儀。


「フッ・・こんな簡単な挑発に乗るか・・未熟な!!」


ズバッ!


「ぐぁぁぁ!!」


断末魔を上げ大量の血を噴き出しながら倒れる何儀。


「敵将何儀!!この伏拳士が討ち取った!!」


「おぉーー!!」


幽州騎馬隊から歓声が上がった。

その後大将を失った黄巾賊は幽州騎馬隊により瓦解、殲滅された。

「将軍!敵軍の殲滅完了しました!」


「よし、ご苦労。全軍!!帰還するぞ!!」


「「「応!!」」」

「さて、帰ったら白蓮と今後のことを話さないとな」


伏犠はこれから始まる乱世のことを考えながら帰路に着いた。


〈白蓮side 〉

〈幽州公孫賛居城〉

「公孫賛様。先ほど伏犠将軍の部隊の伝令が帰ってきました。見事勝利されました。なんでも五百の部隊で千の敵に勝利されたそうです。」

「さすが雄だなぁ。絶対敵にまわしたくないよ。」


「まったくですな。しかし、その心配はしなくて大丈夫でしょう。伏犠将軍が我々を裏切るなんて事は天地がひっくり返ってもあり得ないでしょうな。」


兵士はそう言っていたが白蓮は正直不安だった。

伏犠の様な優秀な奴が何で私なんかにずっと仕えてくれるのか不思議で仕方なかった。


「あぁそう・・だな。」


「ん?公孫賛様どうかなさいましたか?」

白蓮の不安は顔に出てたらしく兵士が心配そうに尋ねた。


「えっ?・・い・・いやなんでもない。ご苦労だったな。下がっていいぞ。」


「??・・で、では失礼します」


兵士は首を傾げながら部屋を出て行った。


「私はこのままでいいのだろうか?」


「何を悩まれているのですか珀珪殿。」

白蓮が俯いた顔を上げるとそこにはいつの間にか趙雲がいた。


「子龍か・・・まぁちょっとな。」


「まぁ珀珪殿の悩みの種が誰なのかは大体察しはつきますがね。」


趙雲は少し笑いながら話した。


「私で良ければ相談に乗りますが?」


白蓮は少し悩んだ末趙雲に悩みを聞いて貰うことにした。

そして白蓮は全てを趙雲に話した。自分が伏犠の主としてふさわしいのかどうか。


「・・・ふむ、なるほど、しかし、その悩みの答えはもう出ていると思いますよ。」


「えっ?・・」


白蓮は趙雲から返ってきた言葉に驚きを隠せなかった。


「もう答えは出ているのか?」


「私はそう思いますがね。まっ直接本人に聞いてみてはいかがですか?」


「あぁまた今度な。」

趙雲のおかげで少し気が楽になったが白蓮の不安が完全に消えたわけではなかった。本人に聞いていないのだから当然だ。


「まぁ珀珪殿が抱いている不安はすぐに消え去ると思いますよ。」


「だといいんだが。」


趙雲に悩みを打ち明けたが結局白蓮の不安は消えなかった。


〈白蓮side end〉



この日の夕方伏犠はようやく城に到着した。


「フゥ・・・やっと着いたか。皆ご苦労だったな。次の出陣までしっかり体を休めてくれ。」


「「「応!!」」」

「じゃ副長後は頼むな。俺は白蓮に報告してくる。」


「ハッ!!・・あの・・隊長、あまり無理をなさらないで下さいよ。我々も公孫賛様も隊長だけが頼りなのですから。」

副長が心配そうに言った。


「ありがとう。だがそれは君にも言える事だ。君達がいなければ俺は白蓮も民達も護れない。君達がいるから俺も実力が出せるんだ。だから君達こそ無理をしないでくれ。」

兵士がいなければ軍隊は成り立たないし。その兵達をまとめる指揮官がいなければ統率は取れない。当たり前のことだ。

「隊長・・・貴方はやはり素晴らしいお方です。」


「当然のことを言ったまでだ。それに、俺はそんな優秀な奴じゃないよ。ただ純粋に君達に死んで欲しくないだけだよ。」


「隊長・・・」


「さぁ兵達が待ってるぞ。んじゃ後は頼むな。」


俺は笑顔で副長の肩を二度叩いた。


「ハッ!!後のことはお任せ下さい!!」


副長も笑顔で敬礼した。


「頼りにしてるぞ副長。」


俺はそう言い残し城へと歩き出した。




〈公孫賛の部屋〉

コンコン


「白蓮いるか?」

「ん?雄か入っていいぞ。」


ガチャ


「伝令で報告はしたけど念のためもう一回報告しとくよ幽州郊外にでた黄巾賊は殲滅完了した。率いていた敵将何儀も俺が討ち取った。詳しいことは後日報告書にして提出するよ。」


「あぁご苦労だったな。怪我はないか?」


「見ての通り無傷だよ。優秀な幽州騎馬隊のおかげでね。報告は以上だ。じゃ俺はこれで。」


「あっ・・・雄!「ん?どうした白蓮?」・・・いや、な、なんでもない。ゆっくり休んでくれ。」

「??・・・あ、あぁ」


白蓮が何か言いたそうにしていたが、俺もやることがたくさんあったため。すぐに部屋を出た。




〈白蓮side 〉

―深夜―


用足しを済ませ部屋へ戻る途中、雄の部屋から明かりが漏れているのに気づいた。


「アイツ・・こんな遅くまで何やってんだ?」


コンコン


「ん?誰だこんな時間に?」


「私だ白蓮だ。」


「なっ!?白蓮だと!?待ってくれすぐに開ける」


ガチャ


扉の向こうには驚いた表情をした雄がいた。まぁ無理もないか。


「どうしたんだ?白蓮こんな時間に?」


「お前の部屋の明かりがついてたから。お前こそ何やってたんだ?」


「あぁ今後の軍事と内政の計画を立ててたのと後は今現在の軍事と内政の問題点の解決策を考えてたところだ何とか明日の軍議に発表できるようにしておきたかったんだ。」


雄の机を見ると大量の書簡で溢れ返っていた。さらに雄の顔を見ると目の下にはくっきりとクマが出来ていた。


「お前少しは休め。体がもたないぞ。」

「なに、これくらい大したことないよ。」


雄はこう言っているが私は心配でたまらなかった。同時に雄に頼りっぱなしの自分が情けなかった。

「なぁ雄「ん?」雄はなんで私の為にここまで尽くしてくれるんだ?」


「えっ?・・」


雄は唖然としていた。まぁ当然か君主にいきなりこんなこと言われたら。


「どうしたんだ白蓮何を急に・・。」


「情けないんだ自分が。内政も軍事も全て雄に任せて何もできない自分が。そんな私が・・・お前の君主としてふさわしいのかどうか・・・不安でたまらないんだ。なぁ雄どう・・えっ?」


〈白蓮side end 〉




俺はいつの間にか泣きながら話す白蓮を抱きしめていた。


「えっ?・・ゆ、雄?」


「それで夕方はあまり元気がなかったのか。・・・まったく心配症だなぁ。・・・大丈夫だよ俺は白蓮以外の奴に仕えるなんてまっぴら御免だよ。」


「なんで私以外はダメなんだ?」


白蓮が弱々しく尋ねた。


「んーー俺が白蓮に惚れているからかなぁ」


「えっ?・・」


「だから白蓮に惚れてんの俺は。だから命を懸けて護りたいし、力になりたいんだ。たとえ白蓮の味方が俺一人になろうが俺は白蓮を護り続けるつもりだよ。だから安心しろ俺が必ず護るから。」


俺はそう言って抱きしめた白蓮の頭を撫でた。


「雄・・・う・・うわぁぁぁ・・」


白蓮は俺の答えを聞いて安心したのか再び泣き出してしまった。


「大丈夫だよ白蓮。ずっと側いるから安心しろ」


「グスッ・・ホント・・だな・・ヒック・・ずっと・・・側に・・居てくれるんだな」


白蓮は泣きながら俺に尋ねた。


「あぁ、ずっとだ。」


俺は優しくそう答えた。


「グスッ・・雄・・・お前みたいな部下がいて私は幸せ者だな。」


白蓮は俺に抱きしめられたままそんなことを言った。


「それは俺の台詞だよ白蓮。こんな部下と民達から愛されてる君主は他にいないよ。良い君主に仕えたな俺は・・ありがとう白蓮。」


「ゆ、雄///・・あぁ、これからも私を支えてくれ頼んだぞ雄・・・チュッ」


俺から感謝の言葉を聞いて顔を赤くした白蓮が俺の右の頬にキスをした。


「!!・・・ぱ・・白蓮!?」


急にキスをされた俺はあっけにとられてしまった。


「じゃ私は部屋へ戻るな。雄・・・お休みあまり無理するなよ。」


そう言って白蓮は笑顔で部屋を出て行った。


「・・・・」


その後、俺は結局眠りにつくことができなかった。



―翌朝の軍議―


「ふぁ・・うぅ・・・」


「おや、拳士殿が人前で欠伸をするとは珍しいですな。さては・・珀珪殿と」


趙雲がニヤニヤ笑いながら俺に聴いてきた。まったくこんな奴が一騎当千の将とは思えないなぁ。


「違いますよ!仕事ですよ!仕事!筆頭軍師に寝る間なんてないんですよ。」


趙雲にはそう嘘をついた。昨日のことを趙雲に言えばねちっこく言われるのは目に見えて分かっていた。


「二人とも何騒いでんだ。軍議始めるぞ。」


白蓮の一言で俺と趙雲の会話は強制終了した。まぁ俺としては助かったけどな。

「よし、皆いるな・・これより軍議を行う。まずは報告からだ。では軍事から報告してくれ。」

白蓮の号令により軍議が始まり、武官からの軍事の報告があり次に文官から内政の報告がされた。


「なるほど、まとめると軍事面は黄巾党が発生しているが全て殲滅している為問題は特に無い。内政もこれといった問題はないか・・・」


「そのようだな。よし、なら今のまま過ごしていれば大丈夫だな。」


「まぁな。では俺からはこれからの軍事と内政の計画案を発表させて貰う。」


そう言って俺は昨日徹夜をして作成した計画案を机に拡げた。


「おぉっ・・流石は伏犠将軍だしっかり兵達のことも考えてある。」


「いやはや流石は幽州の鷹と呼ばれているだけはありますなぁ。」

「何だ?幽州の鷹って?」


そんな通り名聞いたことないぞ。


「巷では伏犠将軍のことは幽州の鷹って呼ばれてるんですよ。」


「俺の何処が鷹何だか分からんな。」


まぁ悪い気はしないがなんていうか恥ずかしい。


「能ある鷹は爪を隠すと言う諺がある様に鷹は賢く強い生き物ですから、知勇と武勇を兼ね備えた伏犠将軍にふさわしい通り名ではありませんか。」


文官の一人がそんなことを言った。それに続く様に他の文官や武官が頷く。


「フッ・・なら皆の期待を裏切らぬ様に死力を尽くさないとな。」


こんな俺を快く受け入れてくれた白蓮や民達の為に頑張らないとな。


「頼りにしておりますぞ伏犠将軍。」


「あぁ任せてくれ。」


「失礼します!!」

一人の兵士が部屋に入って来た。


「どうした!?何事だ?」


「公孫賛様の学友を名乗る者が面会を希望しておりますがいかが致しましょう?」


「学友?名前は聞いているか?」


白蓮が兵士に問う。


「確か・・劉備と申しておりました。」

「何!?劉備だと!?すぐに通せ」


「待て白蓮!落ち着け!!いきなり通すのは危険だ!そいつが本当に劉備なのか分からんだろ。」


俺は冷静に白蓮を宥める確かにその人物が劉備である確証は無い。暗殺者と言う可能性も考えられなくはなかった。


「確かにそうですな。珀珪殿以外は劉備がどんな人物なのか全く知りませんから暗殺者を通してしまう可能性もありますな。」


趙雲も冷静に白蓮を宥める。


「じゃあどうするんだ?雄?」


「こちらから出迎えに行くんだよ。」


「「えっ?」」


俺の答えに白蓮も周りの部下達も驚きを隠せなかった。


「し、しかし将軍!それこそ危険では・・」


一人の武官が尋ねてきた。


「よく考えろ。白蓮以外に劉備の顔を知ってる奴はいない以上出迎えに行く以外に方法は無い。それに白蓮の護衛には俺と子龍殿がつこうこれなら安心だろ?子龍殿、構わないか?」


「うむ、その任喜んで受けよう。」


趙雲はどうやらやる気満々らしい。

「さて、出迎えに行く前にいくつか君に質問したい。」


俺は報告をしに来た兵士に顔を向けた。


「ハッ!!何でしょうか?」


「劉備のお付きは何人だ?」


「将らしき者は三人です。あと兵が二百ほどなんですが、その兵達が少し怪しいのです。」


「怪しい?詳しく聞かせてくれ。」


「はい。その兵達統率が全く執れてないのです。しかも、中には武器を持ってない兵士もいるんです。」


「武器を持ってないだと!?・・・」


白蓮が目を丸くして驚いた。


「・・・なるほど、劉備殿も考えましたな。よし、白蓮、子龍殿行こうか。」


「拳士殿、何か判ったのですか?」


「後で話しますよ。さぁ客人がお待ちですよ。」


「そうだな、雄、子龍護衛は頼むぞ」


「「ハッ!!」」


三人は城門へと向かった。





―城門前―


「だ~か~ら~白蓮ちゃんに会わせて下さいよ~」


「ええい!しつこい奴等だな!!何度も言ってるだろ!太守様は多忙の身だ。お前達に会ってる暇など無い!!」


城門前で門番の兵と一人の女性が言い争っていた。


「はいはいそこまでだ。」


「あっ!伏犠将軍!「今日は俺だけじゃないぞ。」えっ?・・・た、太守様!!それに趙雲将軍!」


「白蓮ちゃん!!」


「桃香!!」


驚く兵士をしり目に手を握り合って喜んでいる白蓮と劉備。


「久しぶりだなー桃香。盧植先生の元で学んでたとき以来だなー。」


「そうだね~白蓮ちゃんが太守様になったって聴いたときはびっくりしたよ~」


「はいはい、昔の話はそこまでにしてもらいましょう。」


「あのー・・あなたは?」

劉備がおずおずと尋ねてきた。


「申し遅れました。私は伏犠字は拳士です。こっちは客将の趙雲です。」


「伏犠・・ていうことはあなたが幽州の鷹ですか?」

劉備が目を丸くして俺に尋ねてくる。


「まぁ巷ではそう呼ばれているそうですね。ところで劉備殿後ろの方達は?」

俺は劉備の後ろにいた者達に視線を向けた。一人は美しい黒髪で一人は背の低い子供の様な娘だった。


「私は関羽字は雲長です。」

どうやら黒髪の方が関羽らしい。


「鈴々は張飛字は翼徳なのだ!」

ちっちゃい娘は張飛らしい。


「関羽殿に張飛殿ですか。「おーい桃香兵達の移動完了したぞ」・・・ん?」


声がする方を見ると白い制服をきた少年が劉備の元へ駆けよって来た。


「関羽殿、あの方は?」


「あの方は我らのご主人様であり天の御遣いである北郷一刀様です。」


「ほぅ・・あれが噂の天の御遣いですか・・・」


北郷一刀と言うことは日本人だな。俺と同じ境遇か・・


「貴方が噂の天の御遣いですか?」


俺は少年に尋ねた。

「えっ?・・・まぁ一応そういうことになってるけど・・・あなたは?」


「これは失礼。私は伏犠字は拳士です。公孫賛軍の一武将ですよ。」


「俺は北郷一刀です。字と真名はありません。」


「何!?字と真名が無いのか?珍しいなぁ。」


白蓮が驚いていた。まぁ無理もない。この時代で字と真名が無いなんてあり得ないからだ。ちなみに俺の字と真名は山寺の住職にもらったものだ。


「さて、紹介が終わったところで本題に入らせていただきます。劉備殿、この幽州に何の御用ですか?」


俺は真剣な表情で劉備に尋ねた。


「あの・・実は私達挙兵したばかりで実力も名声もありません。だから・・その・・白蓮ちゃんの力を借りようとやって来たんです。」


劉備は暗い表情でポツリポツリと話した。


「なるほど、どうするんだ?白蓮?」


俺は白蓮に視線を向けた。


「うーん・・・見捨てるわけにもいかないし・・・かといってうちも厳しいからなぁ・・・」


「なら白蓮、うちで働きながら実力をつけてもらえばいいじゃないか。我々は劉備殿達に衣食住を提供する。そして劉備殿達には戦や内政で我々の補助をしながら実力をつけて貰う。これでどうだ?」

「あぁ私はそれでいい。桃香達はどうだ?」


「あのーそうなると私達が連れて来た兵達はどうなりますか?」

劉備は少し不安そうに俺に尋ねた。


「兵達?そんなのいましたか?」


「な、何を言っているのだ伏犠殿!!先ほどまで私達の後ろに二百ほどいたではありませんか!!」


関羽が少し怒りをあらわにして俺に反論してきた。


「ほぅ・・関羽殿はあれを兵士と見ますか。統率も全く執れてないうえに武器を持ってないものもいると言うのにですか?」


「うっ・・」

たじろぐ関羽。


「さて、関羽殿。こんな無礼な策を考えたのは誰ですか?」


「お、俺です。」


すると北郷がおずおずと手を挙げた。


「ほぅ・・北郷殿ですか・・覚悟は出来ているのですか?」


俺は少し殺気を放って北郷を見た。


「・・・はい。」


「お、おい雄待て落ち着け。なっ。」


白蓮は俺が本当に北郷を殺すと思って必死に俺を宥めているが俺は彼を殺す気はなかった。そんなことすれば後ろ楯がなくなってしまうよ。

「・・・・」


「伏犠さん!ご主人様を斬らないで下さい。お願いします!!」


劉備は必死に懇願し。


「伏犠殿!!」

なぜか関羽には睨まれるし。てか悪いのそっちだからな!!

「フフフフッ・・拳士殿も人が悪い」

趙雲は独り言言って笑ってるし。


「北郷殿!!覚悟!!・・・っと言いたいところですが、やめておきましょう」


「な、何で?」


北郷は唖然としていた。コイツ何もわかってないな。


「もしこれが関羽殿なら私は斬っていましたよ。ですが、貴方だからやめたんです。」


「ど、どうして?」


どうやらまだわかってないらしいな。


「あなたが天の御遣いだからですよ!今貴方を斬れば世間を敵に廻すことになります。それがどういうことかは貴方でもわかりますよね。」


「うぅ・・・はい。すみませんでした。」


北郷は頭を下げた。

「私にではなく我が主に謝罪して下さい。」


「公孫賛さん。すみませんでした」


北郷は白蓮の前で再び頭を下げた。


「まぁ・・なんだ、気にするな!」


「はぁ~~よかった~~」


劉備は安心したのかその場に座り込んでしまった。


「ただし北郷殿!!「は、はい!」この恩は必ず返してもらいますよ。「も、もちろんです!」よし、ではそろそろ城へ向かいましょうか。」


「そうだな。んじゃ桃香達しばらくの間よろしく頼むな。」


「うん!任せて白蓮ちゃん!!」


「鈴々頑張るのだ!!」


「よろしくお願いします。」


「よろしくな!」


こうしてしばらくの間劉備達が公孫賛軍に加わった。しかし、戦乱の世はすでに動きだしていた。

次回も応援よろしくお願いいたします。

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