蘇生魔法
「封印されていた古い魔導書から面白い魔法を見つけましたよ」
「面白い魔法?」
「はい、その名も蘇生魔法です」
「蘇生魔法?」
「はい。死んでも復活の出来る魔法です」
「めちゃくちゃ強いじゃないか」
「うーん……今が戦時中なら強かったかもしれません」
「戦時中なら? どうしてだ? 現代においても強いだろう?」
「いえ、実はですね。復活には難しい条件があるんですよ」
「条件?」
「はい。具体的には『殺された時』にだけ使える魔法なんです」
「殺された時?」
「ええ。要するに本来死ぬべきではないタイミングで死んだ人を蘇らせる魔法なんですよ。老衰で死んだ人間はもちろん、病気や事故で死んだ人を復活させることもできません」
「むむ……使い所が難しいな」
「ええ。これってつまり、人間が本来持っている『天命』を全うさせる魔法なんですよね」
「ふむふむ……ちなみに過去ではどのような使い方をされていたんだ?」
「あー、聞いちゃいます?」
「そりゃ、聞くだろ」
「うーん、後悔しません?」
「いいから教えろって」
「わかりました。この魔法はですね……『おぉ、勇者よ死んでしまうとは情けない』なんて言って……」
『前途ある若者を魔王にけしかける時に使われていた魔法です』
「封印されて当然だろ、こんな魔法」
「ですね」
「お前、その魔導書読み終わったら破棄しろよ。こんな魔法残しちゃだめだ」
「はい。そのつもりです」




