食わず嫌い
「食わず嫌い」とは、食価値を確かめる前に、嫌だと決めつけてしまうことです。
本屋は好きだ。作品が並んでいる。いわば美術館だ。
絵画を鑑賞するが如く新刊が並ぶ棚を、次に漫画の表紙を観て、「ああ、この漫画は完結したんだ」と思う。次にミステリーと括られた本たちを眺める。僕が読んだことがある本、数年前に流行った本、初めて見た本。
ふと僕は本の帯をみた。何色だっただろうか、
書かれていた。「被害者にも刑事にも青春があった。」
あった。あったんだ。あるに決まってるだろう過去形か。
僕は中学3年生、B型で陰キャ。
根暗でプライドが高く神経質。僕はただの本一冊、帯の売り文句に言いたいことがあるらしい。
その前にあなたへ、年頭に置いていてほしい。僕は陽キャが嫌い。定義は人がいるのに通路を開けない、合唱コンクールでは楽譜に寄せ書きをするようなバカを指す。
そして僕の言いたいこと。
バカは青春にこだわる。青春を大学生までと括り、人より濃く良いものに見せようとする。青春と括ったものを自慢・くらべっこする。そのために僕のような人は巻き込まれる。僕は周りに振り回されたくないんだ。陽キャ、所詮他者というバカに不快にされたくないんだ。青春にこだわるバカのせいで不快になりたくない。
青春、みんな知っている青春。そんな青春で。
青春のほかに朱夏、白秋、玄冬があるらしいが知らない。担任の知識自慢で初めて知ったんだから。みんな青春だけにこだわる。期間限定の青春に。
青春が死ぬまでだったらよかったのに!そうすればいいじゃないか。すれば僕が不快にならない。青春をあったと過去形にしてしまう本。おい、なにをするんだ。僕が振り回されるだろう。
たぶんインターネットの些細な事にアンチするやつはこういうのだ。僕だ。
だが僕はそこまで惨めじゃないから「帯の言葉を修正しろ」なんて言わない。
消費期限をつけられてしまった可哀そうな青春。僕の次にかわいそうだ。
ガキのおもり、お疲れさまでした。




