表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正統王家の管財人 ~王家の財産、管理します~  作者: 九條葉月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/75

魔導具


「よろしいですかお姉様。鑑定眼(アプレイゼル)はそれ自体がとても希少なスキル。お姉様のスキルランクは分かりませんが、見ただけで名前や性能までもが表示されるのですからかなりの高ランクでしょう。……そんな貴重な人材が、なぜ二回も追放されているのですか?」


 なぜ私は責められて(?)いるのですか?


 私が首をかしげていると、とうとうミアは頭を抱えてしまった。


「未来の王妃候補なのですから、保有スキルについては王家も把握していたはず……。まさか鑑定眼(アプレイゼル)持ちを婚約破棄する愚か者がいるだなんて……」


 その愚か者とやら、「鑑定なんて騙されるような人間がすることだ! 真の王者は嘘をつかれることなどない!」という謎理論を唱えていたので。鑑定眼(アプレイゼル)をめっちゃ軽視していたんですよ。


 ま、今後の私の人生に微塵も関わらないであろう御方の話はどうでもいいとして。宝物のだいたいの選別は終わったから――


 ――うん?


 柔軟体操をしていたら、鑑定眼(アプレイゼル)に何か表示されたので、改めて確認。

 偶然視界に収まった洞窟の壁。何の変哲もなく、加工もされた様子もない岩壁。

 そんな壁に、少しだけ違和感があった。


 これは、魔術的な隠蔽がされている……?


 鑑定眼(アプレイゼル)で術式を読み取り、解呪。壁に隠されていた小さな扉を開ける。

 金庫のような空間にしまわれていたのは……古い、古い形式のブレスレットだった。


 宝飾品には流行の形があり、形状からだいたいの年代が読み取れるのだけど……この形は、1,000年以上前に流行ったものであるはずだ。教科書や王宮の宝物庫くらいでしか見たことがない古い形状。


 ただ、それ自体はおかしなことではない。貴族家に先祖代々受け継がれてきた宝飾品であれば、そのくらいの古さは『珍しいけど、あり得ないほどではない』くらいの宝物となる。


 普通じゃないのは、このブレスレットが『魔導具』であったこと。

 しかも、途轍もなく珍しい魔導具。


 ――転移魔法の魔導具だ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ