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というわけで地球に転生しました、どうも魔王です。  作者: 海溝
プロローグ 魔王と魔法使いと幼馴染
5/8

魔王と魔法使いと少年と

「おはよ、恋莉」

「おはようございます、優ちゃん」


 あー、また抱きついて寝てたんですか。でももう少しだけ、優ちゃんってあったかいんですよね……


「やっぱり寝起きは甘えん坊。よしよし」

「んぅ……」

「恋莉可愛い」


 んぅ……ん?


「っ!?!?」

「あ、もう終わり?」

「また私は……!! また!!」


 寝る前に明日は無防備にならないと決めていたでしょう?! というか優ちゃんの寝顔を見ながら起きておこうと思ってたじゃないですか! なんでまた優ちゃんに抱きついて眠っているんですか私は!!


「いつでも甘えてくれていいよ?」

「もう! 優ちゃん!」

「友達だから」

「むぅ……」


 優ちゃん、私の扱い方心得てませんか? 昨日会ったばっかりだとは思えないんですけど。


「両親から魔王については色々聞いた」

「何を聞いたんですか?!」

「なーいしょ♪」


 なんですかそれ! むぅ、この子やっぱり距離感おかしいです!


「ほら、早く降りよ。お母さん来てる!」

「はーぃ」

「不貞腐れてる恋莉も可愛いよ」

「優ちゃん!」




 私が優ちゃんのお母さんに提案したのは簡単です。優ちゃんを1人にする事に罪悪感が大きいのなら、うちで学校から帰ってしばらくは預かるというもの。夜中に仕事ならうちに泊まってもらい、遅くまでならうちに迎えに来る。幸い優ちゃんの住んでいるアパートと私の家は一軒家を一個挟んで隣という近所なので、仮に優ちゃんが一人で行き来する事になっても安心です。


 おばあちゃんには先に許可を取り、私は優ちゃんのお母さんに交渉しました。結果はご覧の通り。優ちゃんとお母さんがぎこちないながらも仲良くご飯を食べています。お米が美味しいですね。



「「行ってきまーす!」」

「「「行ってらっしゃい」」」


 では小学校です! 楽しみですね!!



「今日はみんな仲良くなるために先生色々と考えました! という事でここにくじがあります」


 グループ毎に分かれるんですかね? 中身も番号ですし、30人クラスで番号は10まで、それぞれ3枚ですか。3人グループで何かしら遊ぶんですかね?


「恋莉」

「3人グループに分かれるみたいです」

「浮かせて」

「了解です」


「じゃあ出席番号一番と三十番の人じゃんけんしてくださーい。最初はグー、ジャンケン」


 相手はチョキですか。ではグーを。ジャンケンなんて反射神経の勝負ですからね。余裕です。


「じゃあ一番からねー。藍川さんどうぞ」

「はい。一番ですか」

「蒼井さん」

「はい」


 では箱の中で一番の紙を浮かせて、優ちゃんに渡します。


「……一番」

「井上さん」


 という感じで私と優ちゃんはズルをして同じグループに。残り一人は町田隼人君という男の子になりました。


「よろしくお願いしますね、町田君」

「よろしく」

「あ、うん。よろしく藍川さん、蒼井さん」


 ぼーっとした子ですね。席を移動して挨拶をするまでにそんなに時間はなかったのにもうぼけーっとしてました。


「恋莉、何するか分かった?」

「さあ? 机を合わせたって事はクイズとかじゃないですか?」


 お、今先生がこっちを凝視しましたね。当たりですか。


「おー、当たった」

「みたいですねぇ」


 先生がこっちにチラチラと恨みがましい目を向けてきてますが、小学生のやる事なので多めに見てください。


「一部の子に当てられたけど、気を取り直して、クイズをします!」

「「「わぁぁぁぁ!!」」」


 一番の班以外で歓声が上がります。これ乗った方が良いんですかね? 


「別に乗る必要無いと思う」

「そうですね」


 先生に聞こえないようにコソコソ話します。


「では第一問。このキャラクターは誰でしょう?」


 先生がプロジェクターに画像を写します。


「誰?」

「愛と勇気だけが友達の自己犠牲精神の塊というこの世界のヒーロー像を作り出したアニメの主人公です」

「何それ勇者?」

「勇者ですねぇ」


 そんな話をしているうちに我先にとみんな答えます。町田君は誰だあれ? という顔をしています。


「一班のみんなも参加してね?」

「「はーい」」

「うん」


 まあ分かるなら参加しましょうか。


「次はこれです。なんて読むでしょう?」


 ひらがなの問題。これあれですか、文字に不安がある子を炙り出すクイズですか。


「『い』」

「『い』ですね」

「『い』だと思う」


 上から優ちゃん、私、町田君です。


「はーい、みんなわかったみたいだね? じゃあ次、これはなんでしょう?」

「クワガタ」

「ミヤマクワガタですね」

「ミヤマクワガタ」


 順番は先ほどと同様。聞いてる限りミヤマクワガタと答えたのは私と町田君だけ見たいです。


「詳しい子もいるみたいだね? じゃあ次の問題。これは誰だ?」

「芸能人は分からないです」

「私も」

「俺も」


 ではスルー。みんな答えられるんですね。顔は見た事ありますけど、名前がパッと浮かばないですね……。


 という感じで45分間をクイズに使いました。先生結構問題考えていましたね、時間かかったんじゃないでしょうか?


「はい、じゃあ次は国語の授業です。教科書出しておいてね」

「「「はーい!」」」


 国語の教科書読破しましたけど平仮名ばっかりって読み難いんですよね。読める事には読めるのでなんとかしますけど。




「…………なんか拍子抜けの4時間だった」

「ですねぇ。何か行事ってありましたか?」

「忘れた」

「来月に遠足があるってお母さん言ってた」

「あ、そうなんですか?」

「初耳」


 私も優ちゃんも行事予定は見ずに部屋にいましたからね。頭から抜け落ちてました。


「ところでどうしたんですか?」

「2人とも家どこ?」

「4丁目です」

「同じく」

「俺もだから一緒に帰らない?」

「良いですよ。では帰りましょう」

「うん」


 町田君も四丁目とは、とんだ偶然もあったものです。まあ大きい町ではないので仕方ないですか。クラスも2つしかないですしね。2年生は1クラスだけらしいですし。


「遠足ってどこ行くんでしょう?」

「近くの公園だって」

「ああ、山の近くの大きいの?」

「…………ここですか」


 電子辞書でマップを呼び出して調べます。少し歩きますが、かなり近くにこんな大きな公園あったんですねぇ。そういえば周辺地図を見た事がない気がします。今度のんびり3Dマップでも見ましょうかね?


「おっきい遊具もある」

「なるほど。楽しめそうですね」


 ブランコもありそうですし。遠足の意義は集団行動の意識らしいのでこの世界では具体的にどうしているのかは興味があります。



 その後、他愛もない話をしながら帰路を歩きます。私の家に着くと、町田君は隣の家に入って行きます。そうです、私の家と優ちゃんの住むアパートの間の家です。すごい偶然ですね。


「じゃ」

「はい、また明日」

「バイバイ」


 さて、私達も家に帰りましょう!



「おかえりー。部屋にお菓子置いてますよ」

「ありがとうございます。おばあちゃん」

「ありがとう」


 手を洗って2階の部屋に。おかきですか。濃ゆい醤油がいいですよねぇ。


「うん? 窓ですかね? 町田君?」

「部屋近いね」

「ですねぇ。こんにちは」

「こんにちは。さっきぶり」


 にしても、小学生がちょっと長い棒を使うだけで隣の部屋にノックできる距離だったとは。隣の家なんて基本見ないので気付きませんでした。


「どうしたんですか?」

「2人はゲームとかやる?」

「私はパソコンの無料ゲームならいくつか。オンラインゲームはやらないです。MMO系とかは特に」

「私もコンシューマーゲームだけ。ド◯クエとか」

「モン◯ンは?」

「やった事ないですね」

「私はやってる」

「一緒にやらない?」


 なるほど、ゲームのお誘いですか。モ◯ハンはやった事ないですけど、プレイ動画なら見たことがあります。ただハード持ってないんですよね。


「私も今は家にあるけど、鍵がない」

「あ、鍵ならありますよ」

「ほんと?」

「はい、預かってます」


 おばあちゃんに言えばくれますよ。おばあちゃーん!!



「私頭受け持つ」

「じゃあ俺尻尾切る」


 おおー、2人とも上手いですね。優ちゃんは槍に銃器を搭載したガンランス、町田君は太刀ですか。どっちも挙動がカッコいいです。


「逃げた」

「閃光玉投げる」


 おお、飛んで逃げようとしたモンスターが落ちました。フルボッコですね、2人ともほとんどダメージ受けてません。


 間もなく討伐完了しましたね。すごいです。


「ふぅ」

「お疲れ様です2人とも」


 これってPCでもできるんですかね? 


「あ、ありましたね。むむ、追加系入れて7000円ですか。高いです」

「恋莉、誕生日は?」

「4月27日です。そこまで待ちですね」

「じゃあ私の貸してあげる。何使う?」

「2人とは別のがいいですね」


 ボウガン、弓はなんか違いますし、片手剣もなんというか……双剣? これですかね。笛とかも楽しそうですけど、とりあえずこれにしましょう。


「知ってた。素材はある程度はあるから、とりあえずレウスに行こっか」



 なるほどなるほど、動きはこんな感じと。空中で打つときに少し無敵時間とかあるんですかね?


「キツくない?」

「恋莉なら大丈夫」

「じゃあ行きましょう。回復薬があればなんとかなるでしょう!」

「いやレウスは」

「しっ」



 …………なんですかあのコンボ! 回復する暇なかったじゃないですか! もう一デスしましたよ!


「全く、所詮プログラムと甘く見ました。もう死にませんよ!」


 はい、もう一デスしました。でも5分ほどは殴り続けましたよ!


「後ちょっと。足引きずってた」

「尻尾切ってからはまだマシですね。毒がないので」


 毒が入ると何使うべきか迷うんですよね。羽根もかなり壊れてるので本当にもうちょっとでしょう。


「もう一ダメも喰らいません。完封してやりますよ!」

「がんばれ」

「凄い、本当に初心者?」

「初心者ですよ。ですが、実物もいないのにここまでリアルな動きをさせられるのはすごいですね」

「どういう事?」

「なんでもないですよっと!」


 危ないです。またブレスですか。面倒ですね。


「むむ、今!」


 よっし! 頭から尻尾までの回転切りでフィニッシュです!


「おおー、かっこいい」

「あれ楽しいですね」


 こうして優ちゃんと交代でゲームをしました。魔力は今日の夜ですね。今日も優ちゃんはうちに泊まりなので。

 明日の朝は優ちゃんに抱きつかないようにしなければ……!!

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