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月色の砂漠第四話  作者: チク


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生まれ変わったらロボットだった?


 にごった水の中を進んでいく。 

 水を吸い込み、吐きだす。

 泉の中は澄んでいく。


 それが仕事。

 ここ最近、雨が降り続いた雨のおかげで泉の水はにごっていた。

 それはそれでやりがいがある。

 泉の水がきれいになると、ロボットは陸に上がる。


 泉のそばに女神像が設置されていて、そこに手を添える。いや手ではなくアームだ。

 アームの中心に接続端子があり、女神像の下部にも同じような形の溝がある。人の目には刻印のようにも見えるだろう。


 泉の清浄作業を終えたロボはそこで充電をしていた。

 

 ロボットは女神像の顔の部分を見た。

 ここに住む人々が崇める女神ルウがモチーフになった像だ。



 かつての自分は、手を組んで度々お祈りしてたような気がする。

 その時のことは思い出せなかったが、両方の手ならぬアームを合わせお祈りする。



 ロボットは中央の方へ進んで行く。


 ルウの地中央には、大きな泉がある。

 その泉の中に小さな島があって、そこの神殿に最高位たちが住んでいるという話だ。

 ロボットは最高位を見てみたい気持ちがあった。


 人間だった時は、むやみに泉に入ってはいけないという決まりがあった。

 だがロボになった今は、むしろ泉に入って水を浄化させるのが仕事なのだ。

 なんのためらいもなく、泉の中に入る。

 泳げないが問題ない。泉の底をキャタビラの足で進んで行く。


 何体かのロボとすれ違った。

 さっき、自分がしてたように泉の浄化作業をしているのだ。

 ふと見上げると、泉の底からでも空が見渡せるぐらい水は澄んでいた。 





     * * *


 島にたどり着く。


 神殿はあった。

 泉の前に必ず一つはあるはずの女神像はなく、神殿の壁に充電できる刻印があった。


 ロボットはそこで充電して一息ついた。

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