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Murder World VI.Generation  作者: 萌えがみ☆
第3章【戦火に舞う薔薇】
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【不尽の道を切り抜けて】

 階段を降りると、通路に出た、その道を一通り見渡しながら回ってみるとあちこちに様々な通路があった。


「何これ、鬱陶しい」


「取り敢えず最初は、曲がらず真っ直ぐ進んでみましょう」


「なら取り敢えずそう……と礼名?」


 私が率先して進もうとすると、礼名が力強く袖を掴んできた。まるで危険を察知するかのように。


 気がつくと、彼女はマダラースコープをつけていた。


「迂闊に歩く癖直した方が良いかもしれませんね」


「なっ……!?」


 なんの躊躇もなく指摘されてしまう。


 でも“止める”ということは何かあると見込んだ次第だろう。みた感じ何もないただの道だが、それが逆に気がかりでとにかく怪しい。


 まるでこちらを誘い込んでいるみたいだ。


「皆さん、マダラースコープつけてみてください……」


言われるがままに付けて起動させてみる。


「これは」


 …………。どうやら礼名の勘は当たっていたみたいだ。


 無数の赤いレーザーポインターが視界を交差させるように伸びていた、恐らく感知すると作動するような仕組みだろうか。


 先程のようなマダロイド及び殺人者が伏兵しているのかもわからないし。もしかしたらこっちの手の一部読まれているかも知れない、そんな気持ちが脳裏を過った。


 さっきの攻撃が少しの小手調べだとしたら、ここから先最善の注意を払って進むことにもなりかねない。


「敵もどうやら警備は万全みたいですね」


「何が仕掛けられているか分からないわね」


「迂闊に何かすると危険かもしれませんね、例えば毒ガス出てきたりして」


「どうして?」


「こういう密閉されている空間だからこそできることなんですよ、敵側からすれば敵を倒すチャンスみたいなものなんです」


 なるほど、言われてみればそうか、確かにこんな隙間風1つとて通らない空間、だからこそ狙える箇所でもある。


 ふと気づいてきた道に少し戻りUターン、間でみた通路に目を射る、ここも警備が万全でどの通路もレーザーポインターが視野を塞いでいた。


 通す気さらさらないじゃないか。


「礼名、なんか手はないの? このままだと無駄な力使ってしまうよ」


 なるべく多くのエネルギーの消耗は避け、前に進みたいのだが。このまま前に進めば相手の思う壺、かと言ってそこを避けると決して前には進めないのだ。


「どうも天井は先に進む経路は生憎ないようですね」


 マダラースコープで辺りを見てみると先に進むまでの道は一切なかった。


「じゃあどうやって?」


 すると礼名は言った。


「蒼衣さん、“道がないのなら破壊して道を作れば良い”ただそれだけですよ」


 破壊して道を作る? 一体どういうことだろうか。何かしらの比喩だろうか。


 いや、恐らく礼名のこの言葉に何かヒントが隠されているのだろう。破壊……、塞がれた道……天井。


 先程礼名の言ったことに共通点がないか照らし合わせてみる。


 うん? ひょっとして…………。


 大分(だいぶ)礼名の主旨を掴んできた、そして何を狙っているのかを。


「もしかして」


「蒼さん気付きましたか?」


「私は全然よ、こういうことには頭回らなくて」


「うーん……、柚木さん一体何を考えているのですか?」


 他2人、美咲と綾さんは気づかず、行き詰まり状態となっていた。


 どうやらこのことに関しては、なかなか頭が回らないらしい。


 ここを突破する唯一の攻略法それは、『守護するもの』それが鍵だ。何かを設備するには、何かしら下準備が必要だ、例えば。


「蒼衣さんはとっくに気付いたようですが」



 瞬きをして大型の銃を出し、しゃがむ姿勢をとると天井にそれを向けた。そして撃つ構えをする。


「制御装置を全て破壊して、あの厄介な装置を止めます、その為にこの天井に穴を開けてそれぞれの制御室に潜入して1か所ずつ確実に破壊していきます………くっ」


 そして礼名は問答無用で天井に向けて撃った。


「ミッションスタートですッ……!」

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