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Murder World VI.Generation  作者: 萌えがみ☆
第1章【動き出す運命】
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【彼女の名は】


予定の帰宅時刻よりも遅くなり、気付けばもう21:00前になっていた。


荷物の重さに気遣って、路地裏で出会った青い髪をした少女はなんのつもりかは知らないが、俺の買った荷物を持ってくれてるし……今日は一体()()()()()()()()()()?


みた感じ悪い子ではなさそうだし、今のところは気にする面は1つもない。


彼女は唐突に『持ってあげましょうか?』と何故言ってきたのか、未だに気になるが、それはともかく、彼女は当然、俺の家は知らない。


なので、俺が指を指しながら教えてあげなければならないのだ。


まぁ……荷物の重さは、彼女が片方持ってくれたおかげで、さっきの荷物の重さより、だいぶ軽い。


それにより、身動きがしやすく感じる。


彼女は俺の横に立ちながら、俺と一緒に歩いている。右手にポリ袋を持ちながら――――――。


彼女の身長は、俺の上半身ぐらいまでの高さしかない。


みた感じ、高校2年だろうか? 何故なら、1年はまだ正式な殺人者(マダラー)として認められず、1年は全員、殺人者(マダラー)専用の訓練場に1年間そこで寮生活を行うことになるからだ。


だが場合によっては、1部の組織が1人の生徒を引き取り、1年間その組織に体験という感じで配属させてもらい、そこで訓練や授業を受けるというパターンもある。


だがこの組織に配属された生徒は正式な組織メンバーでは無いので、任務などに出撃することはできない。


ただし、組織のリーダーの許可が下りれば、援護という形で出撃してもらえることもある。


それから1年の終わりしなに正式な殺人者(マダラー)として認めてもらう試験を行う。


この試験に合格すれば、殺人者(マダラー)としての称号とここでやっと資格証が貰えるのだ。


それで2年からは、訓練場から学校に帰り、以降家から学校への行き帰りができるようになり、後に組織への配属が可能となるのだ。


彼女がどういった経緯でここにいるかは知らないが、当然資格証の1つは持っているだろう。でないと訓練場に強制送還させられ、再び訓練を受けることになるからな。


「……」


「……」


「……」


彼女を見つめる。色白(いろじろ)とした綺麗な肌の色。


何よりも青く輝く彼女の青い瞳は、まるで物静かさを感じさせる。


「……」


「……」


「……あの」


彼女が口を開く。同時にこちらの方へと首を傾げらげ、こちらの方……つまり俺の方へと顔を向けた。


ジロジロ見てるの気付かれたか?


「なんだ?」


「あまり……ジロジロ見ないでくれません?」


「え……ひょっとして、君をみていたこと気づいてたのか?」


「気付くも何も、私とても敏感なんですよ……なので僅かな動作、音あらゆるものに気付けるんですよ?」


「なに……ッ!? そんなのありかよ……」


「分かったら顔を前に向けて下さい……。私と話したいことがあれば、それから話して下さい」


彼女はとても敏感だと察した。にしても凄い子じゃないか……この子――――――。


そう彼女が言うように全てに敏感なら、立派なエリートが入るような組織に入っているんだろうな……。 仮にそうだとすれば俺よりもとても成績が良さそうだよな……。


俺は彼女が言ったように前を向く。……。決して悪気があってこの子をみていた訳では無いんだが……。疑うのも無理もないか……。誰だってじ――っと見つめられたら、それはもう変に思うよな…………。


「……」


「……」


「……」


歩く……歩く……前へ……前へと――――――。


すると自分の家の手前にある、踏切へと着く。


踏切のランプが点灯しだし、遮断桿(しゃだんかん)が下がる。


カンカンカン…………。


遮断桿の音が鳴りだし、向こうから電車が俺達の前を通り過ぎた。


彼女を横からまた見る。アーモンド状の綺麗なその青い瞳はとても綺麗な色だ。


言葉で表現するのであれば……静寂、清涼(せいりょう)、物静かさなどを感じさせるような優しい目に見える。


「あのさ、君何処から来たんだい? 見かけない顔だし……」


いい機会なので、取り敢えず彼女に質問してみた。


「……」


彼女はゆっくり口を開いた。


「私は……私は何処って言われましても……そんな遠い所からは来ていませんよ?」


「へ?」


明確な場所までは教えてはくれなかった。どこだよ……“遠い所から来ていない”って………………。


少なくともこの新東京都の都内に住んでいるのは確かだろう。


明確な地区名を言わないということは、よっぽど恥ずかしくて言えない……とか、プライバシーに関わりそうだから言わないことにしよう……などの理由だろうか?


まぁいい、別の質問をしよう……。不審がられるとまずい空気になるし…………。


「あのさ、ならどうして俺の前に現れて助けたんだ?」


そして彼女がまた口を開く……。今度は即答で答えてくれた。


「偶然……通りかかっていたんですよ……」


「そしたら貴方が不良達に絡まれている所を目撃したんです。……で貴方が不良達に危害を与えようとしてたんで、私は斬撃を使って不良共を追い払おうとして、私は貴方の前に現れたって訳です」


「よく分かったな、俺がXウェポンでそいつらに危害を加えようとしていたことを」


正確には殺そうとしていた訳だが……。


「ダメですよ? いくら手がなくなったとはいえ、人に危害を与えようとするなんて……」


「仕方ないだろ? 俺脳筋だから」


「はぁ……」


少女は小さいため息をした。


「あのですね……、その場合“逃げる”って考えはなかったんですか?」


「逃げたら男として……殺人者(マダラー)として恥をかくと思ってな……だから逃げなかったんだよ……」


すると少女は――――――。


「そういうの……“かっこつけ”って言うんですよ? それは立派な殺人者(マダラー)になってから堂々と主張して下さい……」


ニコッと笑いながら彼女はそう言った。実質俺は強者だ……が言ったところでまともに信じては貰えないだろう。


悔しいがここは(こら)えるしかない……。


すると、そう考えていた拍子に遮断桿(しゃだんかん)が上がった。……よし……これで通れるな……。


「おい、行くぞ……」


「あ……はい!」


俺の後に彼女は踏切を渡る。


彼女にはさっきからかっこつけ台詞しか言ってない気がするな……。


まぁ……取り敢えず、これだけは言っておこう……。


「なぁ……君?」


「今度はなんですか?」


「そのだな……」









「ありがとう」


「いえいえ、貴方が無事で何よりです」


「ふっ」


“俺は何言ってるんだ”と思い、俺は鼻で笑った。


「なっ……なにがおかしいんですか!?」


彼女は目を丸くさせ、表情を紅潮させた。


よくよくみると、表情の変わり様がまた可愛らしい……。


常にこの表情を保ってくれると嬉しいんだが……。


「さぁ……行くぞ」


「あ、待ってください!お、置いて行かないでぇぇぇぇえ!」


余裕を持った俺は先へ先へと駆け出す。すると彼女は追いかけるように俺を目掛けて走り出すのであった。






~天堂家前~


「ここだ!ぜぇぜぇ」


息切れが予想以上だった。重さが半分になり余裕を持って家まで駆け出したら、息切れが生じた。……自業自得だが……。


「ここなんですか……って大丈夫ですか!? 息切れが凄いですよ?」


「平気だ。俺は走り出せば元気になる習性を持っているんだぜ!」


「いや……絶対それ嘘でしょ」


まぁそうなるか……息切れで元気の出る人間なんて聞いたことないし……。彼女に一瞬で俺が言ったデタラメな発言を馬鹿にされた。


「……」


「……」


「……」


すると彼女はまわりを見渡し、夜空を見上げた。


「……」


「……」


「……」


「どうした?」


「あ、あぁ……すみません…… 立派な家だなぁ~って」


「立派な家ね……」


彼女はどうも夜空ではなく、俺の家をみていたようだ。


「と言ってもだ……俺の家は昔のタイプのものだぞ?」


「そうなんですか? 外装が昔の感じになっているわけではないんですね」


「悪かったな、機械建築の家じゃなくて……」


「すみません……でも私嫌いじゃないですよ?こういうレトロな家……好きですし」


「そ、そうか」


単純にレトロな家が好きなのだろうか? まぁ街のほとんどがもう機械建築だし……この家が珍しく見えてもおかしくはない。


こういう家はもう滅多に流出するものじゃないし……まぁ門外不出の家と言ってもいいだろう。


「御家族さんは?」


「いないよ……生憎にも、家族全員1人1人戦いで死んでいるんだ」


「……」


彼女沈黙し、口を閉じた。


「すみません……余計なこと聞いてしまって……」


「いいんだ……気にするな……君には関係のないことだ」


「……」


「……」


また彼女は少し沈黙した。暫くすると彼女は表情を笑顔にし――――――。


「これ……お渡しします」


彼女は右手に持っていたポリ袋を俺に渡す。


「君……」


彼女は俺に自分の背中を向け、再びこちらの方を向いた。


「失礼しますね……」


「……」


彼女の目には、多少零れ涙がついていた。


「だから気にするなって……君が泣くことじゃない」


俺はポケットに入れていたハンカチを彼女に差し出す。


「これでもいいから拭けよな……?」


「はい…… ありがとうございます」


「それと、ありがとうな、今日わざわざここまで運んでくれて……」


彼女が持っていたポリ袋を受け取る。


「あの……これは」


「返すのはいつでもいいよ……」


彼女はうん……うん……とハンカチで涙を拭きながら頷いた。そして立ち直ったのか……彼女は俺の方を横から見て――――――。


「それでは失礼します………か………いで……」


――――――今最後あたりなんと言った……?


とても小さな声で聞き取りづらかったが…………。聞かないでいいか……。


「また会いましょう……」










「天堂 政希さん……」


「ああ……って」


今はっきりと聞こえた。自分の名前を……。


「き、君は……!? い……一体!?」


「な……名ま……」


「すみません、用事があるので」


ビシューン……。彼女は物凄いスピードで俺の前から姿を消した。


まるで鳥が、空に向かって翼をはためかせ飛んで行くような勢いだった。


「……」


「……」


「……」


「なんで俺の名前知ってるんだよ? なぁ……」


「君は何者なんだよ…… 名前ぐらい教えてくれよ……」


最後の最後で名前を聞けなかった。


「く……くっそ」


そして俺は路地でたった1人……夜空を見上げながら言った。


「名前ぐらい……教えてくれよ……」


と――――――。


彼女が何者なのか……俺は知らない。 なんで俺の前に急に現れ、俺を救った……?


わかんねぇよ……。わからないことがありすぎる……。


ふと彼女が言った()()()()()が思い浮かんだ……それは――――――。



()()()()()()()()……』……その一言だった――――――。



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