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Murder World VI.Generation  作者: 萌えがみ☆
第3章【戦火に舞う薔薇】
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【探り者その2】

1本の巨大なツタが体を回しながらこちらの方へと襲ってくる。


一体どこで誰が操作しているのかは分からないままだが、そんなに距離は離れていないはずだ。


もしも距離が離れているのならばあんな細かな動きはできない。だとすると。


「……っ!」


勢いよくストライクで斬り込もうとした、しかしツタは石のように固く傷1つすらつかなかった。


危険を悟り、そこから宙返りして後ろへ下がり距離をとる。


無理は禁物だ。あんな巨体に1回でも掴まれれば、身動き1つすらできず殺されてしまうだろう。


周りに対処できそうなものはひとつもない。


私が策を考えていると、地面が揺れ地面にヒビが入る。


「地震……? いやこれは」


それはツタが地面を揺らしながら割る、相手からの攻撃だった。


距離を縮めるための攻撃か。


瞬間的な反応で飛んで避ける。1秒でも遅れていたら体諸共挟まっていただろう。


相手は遠距離戦でも戦えるってことか。僅かな不意打ち程度の攻撃だが、相手の動きを封じたりさせる厄介な攻撃だ。


さあどう攻撃を仕掛けようか。なににせよ簡単には貫けない相手だ。


道の周りにある建物の屋根を円を描くように回り、上から急落下しながら攻撃しようとした。


「この速度なら! 切り込みくらいは入れられるはず」


ブシンッ!


切り込みを入れた確かな音が耳に響く。一瞬の僅かな攻撃だが、弱点を上手く突けた。


「効いてる なら今からこの攻撃でとことん攻撃して 切り刻んであげる!」


少し能力を使って速度マッハ15にして一気に勝負をつけようとするが。


「ふーん 傷つけるなんてやるじゃない」


路地の隙間から茶色のフードコートで身を覆った女性が姿を現す。顔はフードで隠しており、薄ら表情が見えるくらいだ。


声を聞いた限り、女性の高々な美声だったのですぐ女性だと認識はできた。


「あなたは……」


「このツタの飼い主って言っておけばいいかしら」


「……? じゃあそのXウェポンはあなたのもの?」


操っている本人直々前に赴くとは、探す手間が省けたと言ったところ。 これを親切と言っていいのだろうか。


「うーん…… 正確には私のXウェポンが作り出したものっていえば纏まりがつくかしら」


「えっ つまりそれって生成したものに過ぎないってこと?」


「まあそんな感じかな」


あのツタは本体じゃなかったのか。じゃあ本体は彼女が持ってい…………る?


「それにさ コレ見てよ」


さっきツタに傷をつけた部分に指を指し、私はそこを凝視する、すると驚くことにその傷はなくなっていた。


「なっ……!」


「悪いわね この子は特殊な能力を備えているの」


「特殊能力って?」


「さっき殺した人のエネルギーを全て自分の治癒エネルギーに変えたの つまりこの子は生命エネルギーを回復に変えられるってこと」


治癒のエネルギー? Xエナジーと、もしかして血か。それがあのツタの回復源ってことか。


それじゃ何回斬り込んでも埒が明かないじゃないか。血なんて地面にいくらでもある。


無意味な攻撃になったわけだ……。 くそッ!


「そのためだけに殺したって訳? 酷いわ」


「本当は別の目的だけどね」


笑みを浮かべながら微笑む。


目的……? 別の目的って。


「そのうち教えてあげる 今日はほんの小手調べ」


彼女は屋根に飛んで立ち去ろうとする。


「待って! あなたは一体……」


「なあに…… またすぐ会えるわよ東城蒼衣」


そういうと夜に佇む月の後ろへと下がり、姿を消した。


でも気になる点が1つ――――――。


なぜ彼女は私の名前知っていたのだろう……そこが何よりも不可思議だった。名前も名乗っていないのになぜ私の名前が。


“またすぐ会えるわよ東城蒼衣”


これは何かの忠告……なのだろうか?











その夜の風は荒々しくざわめいていた。











後日私は政希さんに1つ尋ねた。


「すみません 政希さん1ついいですか」


「なんだ蒼衣? また説教話か お願いしますお願いします 勘弁して欲しい!」


「いえそういう事じゃなくて」


「す……すまん それで話って言うのは?」


「ツタを使う殺人者(マダラー)見た事…… 遭遇した事ありますか?」

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