【番外編 交わる意思その3】
1日遅れですみません。仕事の疲れが中々取れず気力が薄い状態でした。
さて次の次辺りで番外編締めて新章に移ろうと考えております。
それではどうぞ!(今回も文字数お恥ずかしながら少ないです)
今日は礼名と恵美の初の学校登校日。
まさか政希さんが2人の入学の手続きを行っていたなんて、想像もつかない話だ。
学校と言ってもそんなに距離は離れていない。何にせようちの通っている学校にこの2人が来るのだから。
「準備いい? 2人共 そろそろ行くよ」
すると恵美は。
「大丈夫ですよ だって蒼衣さん昨日散々必需品言い聞かせていたじゃないですか 遠足を事前に控えた子供に先生が持っていくものを注意深く言うみたいに」
「………… そう言われるとなんか私が先生にでもなったかのような感じだけど」
恵美も恵美で意外と話し上手である。まあもっと話し上手の人って言ったら政希さんがそれに該当するけど。
その当の本人はと言うと――――――――――。
「あのところで政希さんは?」
礼名が私に不安そうな表情で問い訪ねる。
「政希さんなら用事があるとかなんか言って 先に学校行ったよ」
「そうなんですか」
少々浮かない表情をみせる礼名だったが、一分足らずですぐ立ち直る。
政希さんはというと、早朝先生から電話が来て至急学校へ来るように言われたらしい。 おおごとでないことを願うばかりだが。
本来の予定では政希さんも一緒に行く予定だったけど、こうなってしまったからには仕方ない。
私が2人をなんとか無事に学校へ連れていかないと。
そしてスクールバッグを肩にかけて私達は学校へ向かった。
〜学校〜
「立派な学校ですね」
「迷わないか心配なんですが大丈夫ですか?」
うちの学校はとてつもなく広く、学校の廊下の構造をよく理解していないと高確率で迷子のケース大だ。
だからこそこの2人を教室まで案内してあげないと。
政希さんからは代わりに私が政希さんの代わりに2人を教室に送って欲しいとのこと。
手が回せないとはいえ、こっちの身にもなってほしいところ。
「大丈夫大丈夫 こう見えても道案内は得意な方だから」
と啖呵を切ったのはいいのだが実は方向音痴だったりする。
この前行きつけの店行こうとしたら迷いすぎて中々行けなかったし。
だからといってここで引き下がる訳には絶対いかない!
じゃないと先輩らしさを見せつけることができず政希さんに馬鹿にされそう。
………………。
まあ地図を見れば大丈夫か……。はは。
そして2人を早朝政希さんに教えられた教室へと2人を誘導した。
結構遠回りになっちゃったけどなんとか連れてくることができた。
今度からはちゃんと地図を把握しておこう。じゃないと痛いめにあいそう。
「とりあえずここで待つよう政希さんから言われているわ 待ってれば大丈夫」
と言いながらグッジョブポーズをとる。
「先生が暫くすれば来ると思うから」
「すみませんね蒼衣さん わざわざ連れてきて下さって」
礼名は一礼をする。
「大したことないって 今日は初登校日なんだし私からのちょっとしたサービスだよ」
「それでも私と礼名は貴方2人に感謝一杯です ありがとうございます」
恵美も感謝の一礼をした。
「そ…… それじゃあね 私そろそろ行くから また後でね」
時間が迫って来たので、自分の教室に行かなければいけないと悟った私はこの場を去ろうとする。
「はい」
「はい!」
別れの一言をいいその場を後にする。
なに心配いらない。礼名には恵美という相棒がついているから礼名が困っていたら恵美が上手くフォローしてくれるはず。
人はお互い助け合い。きっとあの2人も前を向いて歩いて行けるはず。いや正確には“私達”と表現した方が正しいかな。
そして私は教室へと駆けて行き自分の席へと着席し、授業に専念するのであった。
ところで政希さんはと言うと――――――――――。
「あのすみません月神先生もうそろそろ朝礼の時間なんですが……」
「天堂よ お前はなんで早朝に呼び出したかわかるか?」
「宿題忘れたから?」
「それもあるがな タダじゃつまらないと思って早朝に私直々に熱血指導すればお前が根気の火が入ると思ってそれでこの場を設けたんだぞ」
「いやそれって単なる“エゴ”つーやつですよ いやマジで」
「細かいことはいいんだよ ほらそこまた違うぞ!」
「ぐっ 勘弁してくれよ月神先生」
「ビシバシ行くからな! ハッハー! 天堂」
「っていうことがあったんだよ」
「ぐ……なんか恐ろしいですねその月神先生っていう人は」
私はこの頃からその政希さんをよく指導していると言われている月神先生に凄い“闇授業”を感じてしまった。