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Murder World VI.Generation  作者: 萌えがみ☆
第2章【巡り会いしこの地で】
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【過去と今の向き合い】

「…………あれは」


1体のマッドアーマーは空中でこちらの攻撃を待っているかのように待機している。


すると真下から声が聞こえてきた。


「おーい 政希さーん!」


下を見渡すと手を振る蒼衣達の姿があった。


「蒼衣! 待ってろ今行く」


「それでは一旦降りますか」


礼名がそう言うと礼名は徐々に蒼衣達のところへ下降していく。


あのマッド・アーマーは見えていないのか………………? 俺達が。


やつのことも多少は気になるところだが今は蒼衣達と合流するのが最優先だ。人手は1人でも多くいた方がいい。いくら礼名でもあんな数相手のマダロイドじゃキリがないと思う。


傷の1つや2つつけられるだけでこっちは一苦労だしな。









「無事で何よりです 政希さん」


聞き慣れた声、それは実家に帰省した時の安心感のようなものを思った。


「お前も無事でこっちは一安心だよ」


そして俺達はお互いの情報を交換し合い、状況を確認した。


いよいよこのエリアを離脱し、撤退するわけだが果たしてそれでいいのだろうか。


イラク軍の統率者に当たるそいつを倒さない限り、この国に明日はない。そう自覚した俺は1つ切り出す。


「なあ…… 1つ提案なんだがここの軍の1番エラいヤツ…… ソイツを俺達で倒さないか?」


「倒せと…… 私は構わないが君達はどうする 死ぬかもしれないんだぞ?」


「無茶なことはわかっています…… でもこのまま放っておいたらこの国に明日はない だからせめてここの司令をぶっ倒そうと思って……」


啖呵を切ってしまったが、ここでこのまま離脱するのは相手に背中を向けるのと同様だ。


そして恵美、礼名はこれからどうしたいか、それはその先の未来が知っている。


しかしその先の世界を作り出すのは2人の決断にもよるな。


「……………………」


すると礼名は手を差し出す、それについで蒼衣、恵美、ジェニクさんも。 みんなの手は重なり合う。


「政希さん 政希さんがそうしたいなら私はそれについて行きます」


「その……政希さんは私がいないと無理しますからね 遠距離なら私と恵美に任せてください」


「私も信じよう君のその誠意のある行動に」


「みんな…… ありがとう」


かくしてイラク軍の司令討伐作戦を俺達は実行するのであった。










するとそこにあのマッド・アーマーが降り立つ。 そしてコクピットが開き、人が出てくる。


「……司令」


礼名は司令と名前を口にする。


「天堂政希 ヤツの名はゼミニ・エビン私の弟でありイラク軍を率いるやつだ」


「アイツが?」


「兄貴なんのつもりだ? 俺のコマ2つ奪うだなんて 天堂政希だっけあの攻撃でよく生きていられたな…… まあ全てはそこにいる小娘礼名のおかげか」


「コマだと…… お前人をなんだと思ってるんだ!?」


怒りをあらわとし俺は拳を力一杯握りしめる。


「司令…… これは」


「お前らこれだけは忠告しておくぞ お前らはもう用済みだ」


「え……? じゃあもう」


「最初っから利用されてたんだよ その役目を終えたってわけだよ」


「…………っ信じてたのに」


「人の心を踏みにじるのは簡単だ 特に礼名! お前見たいな落ちこぼれはなっ!」


「落ちこぼれ…… 私が?」


駄目だコイツ礼名最初から利用して同時に精神攻撃して、礼名に身動き1つさせない気だ。


?


するとゼミニは服のポケットから銃を取り出す。


「礼名…… ここで死ね」


やばい届かない礼名の後ろにいるせいで礼名を守ることが出来ない……どうすれば。


そう気が狂いそうな時に銃の発砲音が響く……しかし同時にまさかのジェニクさんは礼名を庇う。


「く……外したか」


礼名は倒れたジェニクさんを起こす。


「なんでジェニクさん私なんかを」


「君には生きて欲しいんだ だから死なせてはならないそう思ってな」


礼名はすすり泣く、1滴1滴が雨の雫のように地面に滴っていく。


「泣くな……礼名」


「でも…… でもあなたがいないんじゃ私はどうすれば」


「いるじゃないか 私がいなくても君には新しい居場所が」


「………………ッ!!」


「最後の…………命令………………だ 彼について行け………… ぐふ」


そのままジェニクさんは息を引き取った。 優秀な部下を庇って。


「あっけねえ最期だったな 兄貴よ」


すると礼名が俺の方へ近づいた。


「政希さん……蒼衣さん 私達を仲間として認めてくれますか?」


「当然だ………… 決意決まったようだな」


「私は全然OKだよ礼名 貴方達2人さえいればそこにいるやつにも負ける気がしないわ むしろ勇気で溢れてくる」


恵美は礼名に。


「礼名行こう 前の敵を倒してその先へ」


「恵美…………」


「4人か この組織作って初めての共闘だが」


「大丈夫ですって 私達に勝てる者なんて1人もいないです」


「そうかもしれないな蒼衣…… さあ行くか」


蒼衣は自信満々のようだな。まあコイツがいれば百人力だしな。


目の前の敵、礼名達2人にとっては仇となる宿敵だ。


「ふん ならバラバラに引き裂いてやる! このマッド・アーマーでなッ!」


そう言いながらゼミニはマッド・アーマーに乗り込み再び機体を起動させる。


「行こうみんな! これがノヴァの最初の多人数での共闘だ!」


そして俺達はゼミニ・エビンの乗るマッド・アーマーに戦いを挑むのだった。

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