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Murder World VI.Generation  作者: 萌えがみ☆
第2章【巡り会いしこの地で】
31/139

【最強の弾丸はどんな速いものも射抜くその2】


ドキュ――――ン!!


大きな銃声が鳴り私の頭部へと接近する。


パチンッ


だがストライクの速さのお陰で、その弾を勢いよくストライクで打ち返すことができた。


「さすがと言っておきましょうか……やはり一筋縄ではいかないみたいですからね」


年下相手のその子は自分の銃型のXウェポンを空に向けながら私に話す。


だが私は妙に違和感を感じた……それは彼女の持っているその武器は本当に自分のXウェポンかどうか…………。


?



辺りを見渡す、するとさっきまでいた連れのもう1人の子がいない。彼女は一体どこへ行ったのだろうか。


「その武器、あなたのXウェポン?」


無表情のその子に私のさっきの疑問を尋ねると、彼女は「フン」と鼻で笑った。まるで勝利を確信したかのように。


「何がおかしいの?」


「東城蒼衣、あなたは確かに強い……でも私は単なる尺稼ぎしかしていない」


「なによぉ!?」


頭に血が上ってしまったせいか私は彼女を切ろうと攻撃を仕掛ける。すると彼女は。


「後ろちゃんと見た方がいいですよ……?」


「え?」











ドドドドドドドドドド!!










連続射撃と思われる弾丸が私の背中数か所を撃ってきた。


瞬時に反応する暇もなかった私はその弾を全弾まともに食らってしまいその場に倒れ込んだ。


そして後ろから誰かが前に出てきた。それはさっきいなくなった、あの紫髪の彼女だった。隣には縄で縛り付けされた政希さんの姿がそこにあった。


「政希………………さんッ!」


彼女はいなくなったと見せかけて政希さんを拘束しそして、私の背中目掛けて撃ってきたのだ。


「油断しすぎた………………か」



すると戦っていた紺色髪の彼女は。


「2対1が卑怯だなんて思わないで……下さいね」


「なに………………?」


「安心して下さい、彼女絵恵(えみ)のXウェポンベクタードは連射力は異常ですがそんなに威力はありません、ただ軽傷と気絶するくらいの威力にはしてもらいましたから」


その子はこちらとその絵恵と呼ばれる子に案内手しながら説明する。


ということは命に問題はないか。………………でもなにか怪しい部分がある。


殺さないというのも妥協だとは思いにくい、ひょっとしたら…………。


「上の誰かの命令? これは…………」


「それは次あなたが目覚めた後で言ってあげますよ……もっとも会話する場所は牢屋の中でしょうけど……」


「待って! それってどういう…………」


ドンッ


私は彼女に背中を手に持っていた銃で思いっきり叩かれてしまう。


「あとから話すって言いましたよね…………それと私の名前は…………柚木礼名です」


「柚……………………木…………礼……名」


だけど私が彼女のその顔を見た時、その無表情の顔からは、無表情だけど無表情ではない、どことなく悲しく辛そうな表情をしていた。


(どうしてそんな“嘘の表情”を作っているの?)


ただそれだけが私の頭から自然と出てきた一言であった。


この表情が自分に嘘をついていない表情とは到底思えなかったからだ。


「礼名…………行こう、早く帰らないと軍長にまたぶたれてしまうよ」


「うん………………」


「私…………! もう礼名の痛々しい姿見てられないよ……」


「……」


「2人でどこかに行こうよ…… この人達私には全く悪い人達とは思えないんだよ?」


「……絵恵」


「礼名……! 礼名……!」


礼名に担がれて2人の会話をこっそりと私は聞いてしまう、絵恵は嗚咽しながら礼名に泣きついていた。でも礼名はそれに対して一切喋らなかった。


まるで心がロボットになってしまったかのようで叫んでも届くことの無い声のようだった。


痛々しい姿って……? 虐待でも受けているってこと?


……。











あまり聞かない方が良かったかもしれない。私は彼女2人と戦いづらい感じになってしまった。


私も彼女2人が言うようにこの2人が悪い人とは到底思えないのだ。


すると礼名はこう答えた。


「絵恵……これは仕方ないことなんだよ」


礼名がそういうと私はビデオ再生時間が頭の中で止まるように意識を失った。








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