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Murder World VI.Generation  作者: 萌えがみ☆
第2章【巡り会いしこの地で】
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【1つの想いを握りしめてその2】

ヴィセット・ハディウスことヴィセットさんに連れられ、建物の中へと入る。


屋敷の中は主に白色の物で1色で統一されており、床には赤いカーペットが屋敷場に敷かれている。


その他の置物などは黒、茶色のをした置き物がある。それはどこからどう見ても高品質のような物にしか見えず、屋敷の奥へと進む度に目立つ物が私の目に入るのだ。


すると一緒に歩いている政希さんが口を開く。


「立派な屋敷っすね、ヴィセットさん」


「当たり前ですぞぉ! 我がロシアの兵には掃除は怠るなといつも言い聞かせていますからなッ!」


うん……ヴィセットさんはなんか主張が激しいというか、勇ましいというか、悪い人とは到底思えないけれどもいちいち彼女の声が耳に入る。


ここに居る兵士達は日頃からどんな気持ちで1日を過ごしているのだろうか。


さぞかしうるさく思っている人も少なくはないだろう。


まあでも国、軍として維持できているということは治安等は一応安定している方だろう。


「さて、着きましたぞ………… 失礼しますヴェナルド様、政希殿達をお連れ致しましたッ!」


ヴィセットさんは両開き扉の前で足を止めると、3回ノックしドアを開けた。


そしてその扉の奥の部屋で私が目にしたのは、政希さんの通話で見たあの小さな少女だった。



大きな長机に座っており、横には大量の資料や書類などが山積みだ。


見た感じとても忙しそうだが、慣れた手つきで書類などを仕上げている。


その様子はどこにでもいるようなビジネスマンのような働きだ。 とてもこの子が大統領とは思えない。


ヴェナルド首相は次の瞬間、手早く動かしていた手を止めると私達に挨拶をしてきた。


「ヴィセットさんありがとうございます……ええと」


「遠いところわざわざすみません、政希さん」


すると政希さんは。


「いえいえ、そんなとんでもないですよ」


と苦笑いしながらそう答えた。


それに対して私は顔に心の声が書いてありますよ……と言おうとはしたものの、私は敢えて言わないことにした。


全く人はやっていることと、やりたくないことはついつい表に出てしまいがちである。


聞いた話では政希さんはヴェナルドさんにはどうしても頭が上がらないんだとか。


「あぁそうだ……」


するとヴェナルドは私の方に近づいて、手を差し出してきた。


「初めまして……東城蒼衣さん 私はこの国の総理ヴェナルド・スヴェードです」


「あ、はい……東城蒼衣です……ヴェナルドそう……」


「蒼衣さん、政希さんにも言っているのですが、気軽に『さん』付けでいいですよ」


「はいヴェナルドさん」


そう言葉を交わすと私は彼女と握手をした。


「さて、ヴェナルド様挨拶も済んだところですし、そろそろ本題へ移ってもよろしいのでは?」


「そうですねヴィセットさん…… それでは本題に入りましょうか」











「イラク辺りで反ロシアの関係と見られる軍を発見?」


「にわかには信じ難いことですがな………… これは3日前に私の率いる1部の班が発見したものですが」


ヴィセットさんが机に出してきた白黒の写真には、うごめく人の群れが写っていた。


「ですがヴィセットさんどうしてこれが反ロシアの仲間だと見られているのですか? 私の見る限りではどこも変なところないと思いますけど」


「蒼衣さん確かに見た感じそうかも知れません、ですが」


するとヴェナルドさんは新たに2枚の写真を出した。 それはさっきと全く同じの写真であった。


だがそれは色が少し異なっている。 明度が少々低めでさっきの物とは違い、はっきりと景色が見えた。


するとよくみたら大きな旗が見えた。 色にじみのしたような国旗のマークに見える………………。


3枚目、これは2枚目に見えた旗を拡大したものとなっている…………脳裏に記憶があった。 教科書で見たことある…………そうこれは………………ッ!?


「反ロシアのマークですね……これは」


「ああ……明らかだ、これは」


「ですがさっきも言った通り反ロシアに直接関係ある軍かなにかであるだけで、反ロシア軍そのものではないと思うんですよね」


私は少し引っ掛かる部分をヴェナルドさんに聞いてみた。


「じゃあこの国旗の旗は?」


「国旗……恐らくこれは単に借り物だと思いますよ」


「だとしたらヴェナルドさん、コイツらの行方と正体を俺達で探れって言うんですか?」


「はい」


「そうだとしたら一体検討がつくのはどこだって言うのですか…………この写真が撮影された場所はイラク………………うん………………もしかして…………だが軍なんて山のように居るしな」


「政希さん」


私は政希さんに声をかける…………。 絞り込みできる理由は単純この大陸には他の国にはない大きな欠点がたった1つだけあった。


その欠点さえ把握しておけば答えを見出すのはとても簡単だ。


「どうしたんだ……蒼衣 なんかお前に分かるって言うのか?」


「えぇ……至って簡単ですよ…………」


「どこだ………… 蒼衣?」


「アフリカ大陸には軍事機関を持っているのはイラクだけなんです…………ということは」









「イラク軍が1番、反ロシアと裏で絡んでいると、私は考えています!」













ということで私達は1番怪しいと考えているイラク軍に乗り込むためにイラクへと向かうのであった。











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