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Murder World VI.Generation  作者: 萌えがみ☆
第4章【都市部編】
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【災厄の夢 その1】

 今日は平凡な日々だった。


 厄介事もなければ、問題事も一切起きていない。


 いつもの最近習慣にしてきた、朝の軽めの散歩をしていた。


「すーはーすーはー」


 軽く町内をラーニング。朝の朝食まで少し時間があるから少しの運動をする。


 料理は基本的に政希さんがしているが、毎朝どれもセンスの欠片も感じない、普通すぎる料理ばっかりだ。


 でもそれが普通で嬉しいけど。華崎邸のような高価すぎる朝食だと私はなかなか食べることもできない。


「日差し眩しいな。いやいつも通りかな」


 夏のせいか太陽の光が強いのは当たり前だが、これが毎日続くということを考えると地獄でしかない。


 とりあえず早く秋になってほしい。とりあえずこの温度差が早く落ち着いて欲しい。そんな思いでいっぱいだった。


「あ、蒼衣さんおはようございます」


「おっと恵美。どうしたのこんな早くに」


 私が走っていると家前で走る準備をしている由美がいた。


「蒼衣さんこそ、こんな朝早くからどうしたんですか?」


「最近私の日課なんだ。ほら毎日暑い日が続いているじゃん? 夏バテしないように運動をしようかなって最近朝こうして早く外に出て町内を回っているってわけ」


「それはいい心がけですね。実は私も蒼衣さんと考えていること一緒なんですよ。だらけ過ぎないように朝軽めの運動をしようと」


 因みに他のメンバーは私が走っていることは全く知らない。……となると恵美はいつから走っているのだろう。私と入れ違いで走っているのかも。


「どうですか私と一緒に朝ご飯の時間まで一緒に走りませんか? あぁ蒼衣さんズルして能力使ったら撃ちますからね?」


「す、するわけないでしょ! というか私も恵美と一緒に走りたいし一緒に走ろ」


 というわけで恵美と一緒に走ることにした。


 最近1人で運動しているのもなんだろうなと思うようになってきたこともあるし。


「……へえそれでその集団を結局蒼衣さん1人で最終的にその盗賊らしきボスを仕留めて問題を解決したってことですか」


「結果的にそうだけど、仲間の助けがあったからこそ勝てたっていうのが明確な勝利した理由かな。もし礼名があそこで叫んでくれなかったら私はやられていたのかもしれない」


 この間あったことを恵美に話す。唐突に走っている最中「なんか最近あった話題になりそうな話ありません?」っていうものだからこの話をすることにした。


「というか蒼衣さん戦闘に強くはあるものの、いいところまで相手を追い詰めて油断した隙を相手に突かれて攻撃されるっていうパターンよくなりますよね」


「そんな事言われたら言い返す言葉も出てこないよ」


「でも蒼衣さんが強いのは確かですから自分に自信持って下さい」


「分かったありがとうね」


 恵美は笑顔で笑ってくれた。


 すると政希さんからの電話がスコープから鳴る。ボタンを押して通話に出る。


『2人共朝飯だぞ。早く来いよ』


「「はーい」」


 朝食の合図の電話だった。




「ごちそうさまでした」


 朝食を済ませそれぞれ散ける。


「……蒼衣さん目玉焼きになんで胡椒かけるんですか。普通目玉焼きは醤油をかけると相場が決まっているのに」


 と礼名に文句を言われる。


「いや、別にいいじゃんそんなの人の自由だし」


「よくありませんよ、醤油をかけた方が味は格別です。胡椒なんて論外ですよ」


 なんというか礼名は、結構他の人に対して自分のプライドを相手に言わないと気が済まないらしい。困ったな。


「うーんでも」


 するとそこに由美が現れる。


「礼名。あまり人にそういうの押しつけちゃ駄目だよ。人の好みはそれぞれだし」


「……でも」


「皆好きなものなんて同じじゃないでしょ? 例えば蒼衣さんはポリッキーは大好きだけど礼名はポレッズがが好きでしょ? それと一緒だよ」


「……そう考えると、蒼衣さん逆上してすみません。人の好みはそれぞれですよね。ムキになってすみません」


 恵美の説得力には関心させられる。


「……では私は用事があるのでこれで」


礼名が去っていくと美咲は。


「礼名ちゃんって結構プライド高いのね。そういう所美しくて私好きよ」


「美咲はいいかも知れないけど、他の人からみたら非常に傷つくと思うんだ」


「まぁそうよね。だってたかが目玉焼き1個であんなに怒るくらいだから」


「おい美咲、たかがってなんだ? あれは俺の渾身の一品なんだぞ」


「別にバカになんかしてませんよ政希さん。逆に褒めているんですけど」


 どう聞いても、褒めているようには聞こえない美咲の言葉。


「まあ気にしてねえからいいよ」


 政希さんは手を振りながらその場を去って行く。


でもどう見ても心の中では、気にしているそのように思えた。


「私もちょっと今日用事あるからここで抜けるわ。恵美ちゃん蒼衣をよろしくね」


と言いながら美咲も去っていく。


どういった用事なのかは知らないけど、彼女のことだそんなたいしたことではないだろう。


すると恵美は私に話しかけてくる。


「実は今日は自由にしていいと政希さんから言われているんですよ。私ばかりに苦労かけてたまるからと今日は彼が私の仕事を引き受けてくれるらしいです」


「確か由美の役割って街の見張りだっけ」


「はい、街の地図を見て異変がないか調査する係です」


恵美のスコープには特殊な新東京のマップ機能がある。これを使用し毎日変わったことがないか見張りしているのだ。


 他のメンバーの殺人者と比べて恵美の武器はあまり威力はないので、そんなに戦力としては期待できない。そこでこの役割を恵美に政希さんが2人が入った時に入れてくれた。


 それから恵美は日々街中の見張りをしているというわけだ。


「色々と毎日やっていて大変でしょ」


「慣れですよ。慣れ。でもこの仕事毎日やっていて正直億劫になってきていたんですよね。まあ今の今まで騙されたと思ってずっと黙ってやっていましたが」


 どうやら心の中では、疲れが出ていた様子。


「いや、きつかったら言えばいいのに。私達は仲間なんだからそういうことあまりため込まない方がいいと思うよ」


 すると恵美は少し困った様子で答える。


「そうですか、私ちょっと頑張り過ぎたみたいですね。あはは……」


「……全く仕方ないなあ」 


 私は彼女を少しでもリラックスさせるべきだと思い――――。


「それじゃあさ今日私と付き合ってよ。街の景色まだあまり見慣れてないでしょ?」


「……それはそうですけど。……蒼衣さん遂にそっち系に目覚めたんですか」


 なんかとんでもない勘違いをされてる。


「いやそういう意味じゃないからね。私そういう人じゃないから」


「……冗談ですよ。1日付き合えばいいんですね? それは好都合です。丁度1日でもいいから街回ってみたいと思っていましたし」


「実は恵美って結構アウトドア派なの?」


「そうですね、私ずっと家にいることあまり好きじゃないんですよ」


 当のリーダーと真逆な性格をしていらっしゃる。


「それでどこいくんですか」


「……そうだね。…………恵美行きたい場所ってどこかある?」





 ここはとある街中にある射撃練習用の施設『射撃場』。射撃系のXウェポンを使う殺人者が日々この場所に集い、練習を行っている。


 個々の部屋内部には一番奥に奥に的がある。結構距離があるので、中心を正確に狙い撃つのは相当な技術と経験がいるだろう。


「それであなたのリクエストに応えてここに来たけど、よりにもよってなんで射撃場なのよ」


「ストレスとか溜まった時、おのずとどこか撃ちたくなる気分なりません?」


「いや私射撃系の武器一切持ってないしなんとも」


 というか射撃武器を使う殺人者ってこういう人多いのかな。


「蒼衣さんなら分かってくれると思っていましたのに」


「なにそれ、私に喧嘩売ってるつもりなの?」


「いやいやそんな訳ないじゃないですか。……ですから怖い笑顔で武器を構えないで下さいッ!」


「するわけないじゃない。だって仲間だし」


 さっきのお返し。


「というかここ。結構来る人いるんだね。狙撃系の武器って扱いが難しいから手放す人多くて少ないイメージだったけど」


「蒼衣さんそれむしろ逆の意見ですよ狙撃する人にとっては。……やりこめば技量だって格段に上昇します。……ほらあんな感じに」


 トンッ! トンッ! ダダダダッダン。


 あちらこちらから発砲する音が聞こえてくる。隣では銃のXウェポンを構えた生徒殺人者が何人もいた。中にはうちの制服を着た生徒もいる。


 その人が撃った先にある的の方をみると、的の真ん中よりやや下辺りに穴が空いている。……ただでさえ真っ直ぐ飛ばすのが難しそうなのによく撃てるものだ。


「あんな風に練習を積めば素人だって正確に真っ直ぐ飛ばせるようになりますよ。いつ頃慣れるかは分かりませんがね」


 "慣れ"というやつか。


 すると恵美は空いてる部屋に入って、武器であるベクタードを構える。


 100円を投入するところに電子金を入れると、前から的が出てくる。


 そして――――――。


 ドドドドドドドドドドドドッ!!


「こんな感じに慣れれば正確に仕留められるようにもできますよ」


 恵美の撃った弾は的の中心に全弾正確に何発も命中し、真ん中に風穴が空いた。


 部屋の的の上に付いているスコア表記のある電子版を見ると、『Centershot 100%』と表示されていた。


 つまり真ん中へ正確に100%全弾命中したということだ。


「あの恵美凄くない? 的確な場所に全弾命中させるなんて」


 正直恵美の正確性には驚きだ。


 火力は低いものの、こちらは高火力代わりとして高速連射を上手く利用して、威力を補うそんな感じか。


 礼名のシュナイダーと火力は劣るものの、こっちは高速連射が最大の武器か。


「さあ蒼衣さんやってみて下さい」


「ちょっと聞いてないよそれ」


 恵美は部屋を出て、私をその部屋へと無理矢理入れる。


「まあまあやるだけやってみて下さい。そこにレンタル用の武器ありますので」


 壁際には数本立てられた銃の数々が。


「……わかったよ。じゃこれ」


 適当にその中から扱いが簡単そうな拳銃のXウェポンを手に取って構える。


 確か拳銃って数百年前までは、警察という街を警備する人達が扱っていたものだったんだっけ。教科書で見たくらいでうろ覚えだけど。


「こう……だっけ?」


 思い出しながらポージングをとって、そして撃つ。


 バンッ! バンッ! バンッ!


「おぉ~……お……お……お?」


 感動が薄れいく恵美は、何かを言おうとして言うのをやめた。


 なににせよ。


「……前弾外れましたね。蒼衣さん意外と射撃下手なんですね」


「やめて。聞きたくない」


 私の撃った弾は一発も当たらず、地面数か所から白い煙が出ていた。


 どうやら私は射撃に関しては、全くのド素人らしい。


「す、少し休みましょ蒼衣さん」


「う、うん」


 撃つのってなんか難しいな。



1週間遅れの投稿です。

恵美の存在なんか薄くねって感じがしたので今回は恵美メインの話にしてみました。

設定上、恵美の持つ武器は礼名ほどの火力はありません。その分スピードプラス高速連射が可能な武器です。

ちょっとした互いに弄り合いするようなシーンがありますが、内心恵美もいい人です仲間思いの。

次回に敵が登場しますが少し複雑な能力? になるかも知れません。

それは次回でのお楽しみと言うことで。

できれば明日出したいというのが本心です。なので頑張ってまた執筆します。

それでは皆さん次回でまた。見て下さってありがとうございました。

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