友
読者の皆様、大変お待たせいたしました。
今回から毎週更新出来るよう努力致しますので、ヨロシクお願いします。
次の日、不思議なことがあった。
俺がいるクラスには、実は停学処分を受けているやつがいる。なんでも、そいつは俺みたいに生徒を何人も病院送りにしたらしい。そして、今日がそいつの登校してくる日なのだ。………おっ!どうやら彼が来たらしい。容姿は緑髪のモヒカン、身長は180位で俺よりも少し高く鼻が高くて目付きがかなり悪い。
彼が入ってくると、教室にいる全ての生徒が険悪な眼差しで彼を見つめていた。彼は俺の前の席なのだが、彼は自分の席に着かずに………俺の横に来た!?
なんだ!?なんなんだ!?コイツはまさか俺にケンカを売りに来たのか!?
かなりガン見なのだが、もちろん周りの生徒は先ほどとは違い面白いものでも見るかのように笑いはじめていた。
そして、その彼が口を開いた。
「……昨日は世話になったな」
…………………はっ!?まてまて、俺はコイツとの接点など皆無なのだが!?
ちょっと待て……昨日?昨日あったことといえば、生徒会と少女の虐めくらいだった筈だが…どっちの関連性だ?
「亜季が虐められてたのを、助けてくれたんだろ?」
ああ、そっちの娘ね…
「べっ、別にあんたの為なんかじゃないんだからねっ!///」
それに、結局怖がらせちゃったみたいだし…
「…………」
いや、ボケたんすけど?
すると、
彼はゆっくりと口を開いて言う。
「おまえ…俺たちみたいに不思議な力があるんだろ?」
「!?……俺“たち”って、どういうことだ!?」
「お前みたいな力を持ったヤツらに合わせてやる」
ヤツら……ということは、複数いるってことか!?
「……お前の名前は?」
俺はやや真剣な顔でモヒカンに聞く。
「石狩太一だ」
「わかった。石狩はどんな力が使えるんだ?俺は…こんなだ」
俺はそう言うと、バックから“ゾウが踏んでも割れない筆箱”を取り出し、ソレを握り締めて砕いてみせた。
「……なるほど、握力か……」
わかったの!?あんたすげぇよ!!漢だよ!!
「俺は…これだ」
そう言うと、石狩はなぜか俺のバックから“ゾウが踏んでも割れな(以下略)”を取り出し、その“ゾウが踏んでも(以下略)”に人差し指を押し付ける。すると、なんと“ゾウが踏(以下略)”が、押し付けた部分ら真っ二つに割れたのだ!?
あ、このバックになぜ“ゾウ(以下略)”があるのかはあえて気にしないでくれ。
「すげぇなおい!」
「まあ、こんなところだ。筆箱壊しちまって悪かったな」
あ、とうとう製品名も無視したよ。
「別に気にするな。コレでお前が同じだと分かったんだからな。……苦労したんだろ?」
何に苦労したかはあえて聞かなかった。コイツならわかる筈だから。
「まあ…な。会わせるのは昼休みで良いか?そいつらと集まって飯を食うんだが…」
「わかった。じゃあ、昼休みに読んでくれ」
石狩は頷いて席に座る。そして、またこっちを向きながら言う。
「言い忘れたが、名字はやめてくれ。名前の方が馴染む。俺も名前で呼ぶからそれで頼むわ」
「…わかった」
結論
こいつ、実は良いヤツなのかもしれない
昼休みに入ると、太一は椅子に座って教科書を机にしまっている俺の前に来る。
「行こうか」
“行く”とは、もちろん太一のお仲間の所にである。
「おう!」
俺は明るい声で返事をすると、太一と一緒に教室を後にした。
数分後、校舎から少し離れた所にある部室棟に着いた。そこから太一の後について2階にあがり、ある部屋の前で立ち止まった。
「ん?どうしたんだ?」
“どうしたんだ?”じゃねぇよ!ちょっ、なにお前平然とドアノブなんか握ってんの!?良く見なさいよこの部屋の名前!こ……ここ……ここは……!?
「女子更衣室じゃねぇか!?」
そんな驚いている俺を、太一は軽くスルーすると、何食わぬ顔で更衣室へと入っていった。