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男子◆7 運命の女

 巫女さんは、おびえた目をしてた。


 もしかして、不審者だと思われた? 俺が彼女を走って追いかけて、息をハァハァさせながら話しかけたからか。それとも、俺は見た目が完全に女になってて巫女服を着てるのに、男の声を出したのがまずかったのか。


 うわあ、第一印象が最悪じゃないッスか!


「いやあの……、いろいろ事情があって女装してますけど、男です。それに、怪しい者じゃないです。名前は、フジワラっていいます」


 俺はあせって説明する。


 巫女さんは、俺を不思議そうにじーっと見て、それからフッと顔をほころばせた。


 目が、子犬みたいにくりくりしてかわいい。見た目から判断したら俺より年上みたいだけど、顔がちっちゃくて体も華奢(きゃしゃ)で、俺が守らなくちゃって気持ちになるんだ。

 

 初めて会うはずなのに、どこかで会ったことがあるようなデジャブを感じる。特に、あの大きな目には前にもどこかでじーっと見つめられたことがあるような気がしてしまう。運命の相手に巡り会う瞬間って、こういうもんなのかな。


「ここで……巡り会えて幸いでございます」


 巫女さんは、うるんだ目で俺を見上げる。


 嘘っ! あっちも俺に運命を感じてるってこと?


 やばい上目遣いかわいすぎる。


 かわいい上に、言葉遣いがめちゃくちゃ上品でお嬢様っぽい。


 小さく消え入りそうな声だけど、この声もどこかで聞いたことがあるようなデジャブが……。運命だ。これは完全に運命の出会いだ!


 今朝、バイト先のコンビニで店内放送の占いを聞いたんです。運命の出会いあり、ラッキースポットは神社、日本の伝統に関わる人が俺をラッキーにしてくれるって。


 神様ありがとう! 俺は、これから毎日でも神社に通って拝みます! お賽銭もケチりません!


「巡り会えたって……俺にですか?」


「あなたに」


 巫女さんは、俺が着てる巫女服の袖を引っ張った。 


 うわあ、やっぱり間違いじゃないです!


 俺の運命の人は、かわいくて上品な巫女さんでした。





(※短くてすみません! 今回は、2話連続更新です。 ↓次話へどうぞ)

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