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dead×world  作者: フリード
2/2

出会い

「デートしよ?」

遊が刹の手を掴み、微笑む。

「ああ。駅前のショッピングモールで良いか?」

遊は頷き、刹を引っ張る。

近くの殺風景な公園を横断し、舗装された道を真っ直ぐに進む。

その先で、一人の異様な少女(体格は自分達と同じーつまりは高校生くらいのー)がふらふらとよろめきながら歩いていた。

何が異様か?まず、ぼろぼろで薄汚れた布で体を覆っている点。普通は衣服を身につける。

第2に裸足な点。今時、人は裸足では歩かない。

第3に血のような赤いもので薄汚れたブロンドの短髪の点。何かヤバい系の人なのだろうか?

第4に、彼女の体が傷まみれな点。血を垂らしながら歩いてる姿はひとつのホラーだ。

最後にー

彼女の背中からは小さく翼が生えている点。人に翼は無いはずだ。

遊が後退し、刹の後ろに隠れる。

刹はひとまず、声を掛けてみた。このままだと倒れて野垂れ死にそうであったからだ。

「大丈夫ですか?」

少女は無言で倒れた。

刹は救急車を呼ぼうとも思ったが、やめた。あらぬ疑いを避ける狙いだ。

ひとまず、デートは中止にして、刹の家まで戻ることにした。


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