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白の矢を  作者: きつぬ
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プロローグ

誤字あったら教えてーー


主人公が全然喋ってないのはプロローグだからってことにしてください。

気づけば森の中に一人座り込んでいた。辺りは一面草が生い茂っており時折生き物の鳴き声が響く。


少女は立ち上がった。ここにいる理由もわからないが、とにかく歩く。


歩いても歩いても代わり映えしない景色に嫌気が刺すが、今止まれば何も始まらない。


その一心で歩き続ける。


しばらく歩くと川が見えてきた。喉が乾いていたからか、少し足取りが早くなる。


川に着くとしゃがみ込み両手で水をすくい上げ口元に持っていく。


水を飲み込むたび喉が動きゴクゴクと音がなる。


水を飲むと頭が冴えてきた。ここに来る前のことを思い出す。


クラスのホームルーム中にいきなり何かが現れて飲み込まれた。


今考えてもよくわからないことだ。


その時、水に反射した自分の顔が見えた。


「誰?」


白い髪、白い瞳、透き通る肌。本来の黒髪、黒目とはまるで違う。


一体何が起きたのか理解するのに時間はかかったが、この顔の輪郭は間違いなく自分自身だ。


そんなふうに納得して立ち上がる。今の状況を頭の中で簡単に整理して川の上流を目指して歩き出す。


そうして少女、衛星(えなほし) 光永(こうな)の旅は始まった。


よく小説の主人公は転移したときに、「ここは異世界だ!」と瞬時に理解することができるが、光永にそれを求めるのは酷な話だった。


ひたすら歩くこと3時間。光永がたどり着いたのは滝だった。


なんの変哲もない滝に見えて、何かを宿している。それが何かを光永が知る術はない。


川の辺を歩き滝の近くに移動する。しばらく、ぼーっと眺めてから辺りを見渡す。


そうしていると滝から声が聞こえた。


「誰か居るのーーー?」


声は滝の裏から聞こえているようだ。滝の裏を見ると空間があった。


小さな洞窟の入口だ。光永は入るか躊躇いながらも好奇心に負けて足を踏み入れた。


足音が洞窟内に響く。暗く足元が見えなかったので、足元に気をつけながらゆっくり進んで行くと、光が見えた。


不自然な光景だ。緑色の火の玉が中に浮いて辺りを照らしている。


「おーい!こっちこっち!」


再び声が聞こえた。今度ははっきりと聞こえた。


近くに居る。そう感じた。


声の方向を頼りに歩く。そして光永は『それ』の前に立った。


石像というにはあまりにも不格好で不細工だ。ただの石と言われてもそう思うだろう。


だが、この石が声の主だということはなんとなくわかった。


「あなたが私に声をかけてたの?」


しゃがみ込んで石と目線を合わせる。端から見たらとても珍妙な光景だ。


「そう、そうなの!私があなたに声をかけたの!ここで何年も何年も、人が来るのを待ってた」


その声からは純粋な喜びが感じられる。本当に待っていたのだろう。


「あなたは私に何かしてほしいの?」


核心を突く質問だった。待っていたならそれなりの理由があるはずだ。


石が少し黙ってから言う


「私は、あなたと契約したいの」


単刀直入過ぎて何もかもわからない。光永の頭は疑問符でいっぱいだ。


「契約……?」


光永は必死に理解しようとしたができなかった。契約という言葉を知っていても意味が理解できなかった。


いったいどうやって、何についての契約かが、わからなかった。



「そうだよね、わからないよね。じゃあ一から説明しようか」


説明会が始まった。


「契約ってのは『人間』と私たち『人外』が、対等かつ同等の生命存在になるための儀式のこと」


光永の頭の疑問符は消えない。


石が「んー」と唸る。それから言葉を続ける。


「簡単に言うと、力を出し合って支え合う関係になろうってこと!」


頭の疑問符がなくなった。だが新たな疑問が生まれた。


「それどうやってやるの?」


石はその質問を「待ってました!」とばかりに答える。数年ぶりの人との会話は、それほどまでに楽しいのか。


「それはね、あなたの『魔力』の上限を50貰うの!」


光永は唖然とした。魔力、物語でしか知らない未知の力。


「魔力って………そんなの私にあるの?手から水を出したり、炎を出したりするあの魔力が?」


光永は自分の手の平を見る。本当にそんなことができるなら、使ってみたいに決まっている。


「あるよ、あなたの魔力は現在90。私との契約には十分だよ」


一瞬静かになる。その静けさは心を落ち着かせてくれた。


石が光永に問う。


「あなたは私と、契約してくれますか?」


少し考える、断る理由を探すように。


しばらく


そして答える。


「はい。私はあなたと契約します」


表情のわからない石だが、今だけは笑っているとわかる。


「よっし!じゃあいくよ!」


魔法陣が展開する。クラスで展開されたものとは根本的に違う魔法陣が。


(くん)の名を我が把持(はじ)し、我の名を(くん)に預ける」


光永の体のいたる所から、光の線が出てきて石に向って伸びる。


「な、なにこれ!?」


気味が悪いが、不思議と嫌な気分ではない。


「我が名を告げる。我は『精霊 アニンス』君と共にあることを誓う。君の名を聞かせよ」


光永から伸びた光の線が石を伝い、人の姿を形成していく。


「わ、私の名前は『人間 衛星 光永』私はあなたと共にあることを約束する!」


光が完全に収束し石、改めアニンスは精霊として姿を顕現させた。


「よーし!契約成立!これであなたと私は一心共同体ね!」


こうして光永の旅に一人、一匹、数え方がよくわからないが人型なので人で数える。

一人の精霊が加わったのだった。

読んでくれてありがとうございました。


今はまだ他のクラスメイトとか出してないんですけどいつか出します。次も読んでくださ。


キャラ情報――


名前 衛星 光永

身長150センチ

体重45キロ

髪型はボブ

全体的に白く、白髪、白眼である

透き通るような肌

見た目年齢は小学生6年生



名前 アニンス

身長15センチ

体重5キロ

髪型はポニテ

金髪、緑眼である

サイズ感は普通に人形

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