1人目の母
僕を産んでくれた人
名前を知ったのは僕が結婚する時
戸籍抄本を市役所で取った時
母の名前がわかったが
漢字の読み方はわからなかった
後日、父の妹に聞いて母の名前を
37歳で初めて知った
一方的な情報でしかないが
僕を産んですぐに僕を置いて家を出たみたい
理由は知らないが育児ノイローゼとか
他に男がいたとかかなと勝手に思っている
もしかしたら父の子では無いかもなんて
僕は今年で50歳になったが
母の写真も見た事が無いので顔も知らない
街中ですれ違っても気づかないだろうし
偶然会って少し会話してもお互いに気づく事もないだろう
ただ50年間母を恨んだ事は一度も無い
なぜだかわからないが
母に対しての悪い感情は無い
逆に産んでくれた事への感謝しか無い
逆に父への憎しみの様な感情は今も消えない
記憶に全く無い母を恨むより
父を恨む事によって子供ながらにバランスを取っていたのかも知れないし今も取っているのかも
一年ほど前にふと母はまだ生きているのか?と
思い
調べてみると実の息子なら母の戸籍を調べられると知った
早速市役所で調べてもらうと
今も生きている事
生年月日
本籍地
今は他の人と再婚している事
再婚した人との間に子供がいる事
その子供は結婚している事がわかった
僕には父違いの妹がいるんだと
母は多分本籍地に住んでいるんではないかと
思い切って本籍地に行ってみるかとも
本籍地に手紙を出してみようかとも
思ったが止めた
ただ会って感謝の気持ちを伝える
ただ向こうにしたら迷惑かもと
今も生きているかは知らない
ただ感謝の気持ちは変わらない
あなたのおかげで
僕は存在しているのだから




