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■第50話:祝福のない凱旋
帰路についたウィリアムと仲間たちは、長い戦いの後に王都へと向かっていた。彼らは暗黒勢力の影からヴァルガルドを解放し、勝利の歓喜と共に帰還する道を進んでいた。
しかし、王都に到着すると、出迎える者は誰一人としていなかった。かつての英雄たちが帰還することを知らせる使者もなく、静寂が街を包み込んでいた。
「この戦いは、私たちだけが知る戦いです。王都が忘れたとしても、私たちは忘れません。」
王都の門をくぐり、静まり返った街を通り抜けると、最後にロランドの店で手に入れたファイヤーアローを思い出した。その特別な一本が、彼らの肩に力を与えてくれたように感じられた。
店に到着すると、ロランドは彼らを静かに迎えた。彼は深く頭を下げ、感謝の言葉を述べた。
「ウィリアム、ジェラルド、そして君たち全員に感謝する。君たちの勇気と犠牲によって、我々の街と王都は再び平和を取り戻すことができた。しかし、今はだれも知ることのないその勇気と努力を、私は決して忘れることはありません。」
彼の言葉は深くウィリアムたちの心に響き、彼らの努力が認められたことを知った。




