■第35話:激闘街角
王都の繁華街で喧嘩の音が響いていた。ウィリアムとエイモンは、ロランドの店を後にし、新たに仲間となったジェラルドとエリンと共に街の通りを歩いていた。突然、近くで女性同士の激しい口論が聞こえてきた。
「あれは喧嘩の音だな。女同士か。」ウィリアムが首をかしげる。
エイモンも同意するように頷いたが、彼らは警戒心を忘れることはできなかった。喧嘩は、何か大きな出来事が起こる前触れであることが多い。二人は音のする方向へ急ぎ足で進み、その場所にたどり着いた。
路地裏の入り口から、激しい声と衝突する音が響いていた。彼らが覗き込むと、若い女性二人が互いに向かっていた。一人は短い黒髪で、闘志に満ちた目をしている。もう一人は長い金髪を放つ、苛立ちに満ちた表情をしていた。
「何で私のことをそんなに見下してるのよ!?」金髪の女性が叫ぶと、その言葉と共に、彼女は短い黒髪の女性に向かって突進した。彼女の手が相手の肩に重なった瞬間、彼女の力強い拳が黒髪の頬を打った。
ウィリアムと仲間たちは、路地裏の入り口で金髪の女性と短い黒髪の女性の激しい喧嘩を目撃して立ち止まった。喧嘩はつかみ合いから肉弾戦へと変わり、両者が激しく押し合い、引き合い、時には地面に倒れたり、壁に突き飛ばされたりしていた。
「あいつら、止めないと大変なことになるぞ!」ウィリアムが叫ぶと、ジェラルドとエイモンも同意し、慎重に近づいて行く。
エリンは一歩下がり、魔術を用いて喧嘩を止める方法を考えた。しかし、魔術が暴力的な状況では、役に立たないことが多い。
ウィリアムと仲間たちが喧嘩を止めようとしている最中、突然、近くの通りから衛兵が駆けつけてきた。彼らは制服を着込み、銀の盾と剣を手にしていた。衛兵たちは素早く喧嘩を仲裁しようとし、金髪と黒髪の女性を引き離した。
「何が起こっているんだ?ここは市街地だ。喧嘩は許されない!」と一人の衛兵が厳しい口調で叫んだ。
ジェラルドとエイモンは衛兵たちと話し合い、事態を説明しようとするが、金髪の女性と黒髪の女性はまだ怒りが収まらず、口論を続けていた。
「この女が私を挑発してきたんです!」金髪の女性が激昂しながら主張する。
「あんたが先に私のことを見下して!言ってやろう!」黒髪の女性もまた同じくらいに強い口調で応えた。
衛兵たちは、喧嘩の原因をさっと掴み、それぞれの女性を別々の方向に連れて行くように指示した。




