59…娯 日常 楽
ふぅ久々の学校だな。
何日ぶりか忘れたし、具体的な数字を出すと後でめんどうだ。
教室に入るとリュウと元ペンギンで今また知らない奴に変わった多分福田なんちゃらが会話をしていた。
奥ではミナトと佐々木が会話をしている。2人とも転校やら帰国子女やらのボーナスタイムは終わり周りに多くの人が集まることはなくなっている。
「リュウ、お久〜」
「久々だな。福嶋先生が出席日数ヤバいから進級が厳しいみたいなこと言ってたぞ」
「まじ?」
「ツバサ〜、来年後輩になったら可愛がってやるよ」
「お、おう」
鑑定して名前だけ見たけど福田雄平ね。マジで知らんわ。ていうかこいつ死にすぎじゃね?
「雄平と今日ドーナツの食べ放題行く予定なんだけど来るか?」
「行くいく。昼飯抜いて食べ放題に備えるぞぉー」
「ちょっとは食っとけよ…ミナトと佐々木さんは誘うか?」
「なんでミナトさんと佐々木さんを誘うんだ?」
オレより先に雄平が聞いた。たしかに疑問だ。ミナトはオレとリュウの3人で出かけたことがあるから分かる。佐々木は何故だ?いや考えすぎか、ただミナトと仲良くしてるからか。
「一応誘うだけ誘ってみるわ。男だけでドーナツってのも花がないからな」
ミナトと佐々木を誘うとどちらも暇らしくOKを貰えた。ちなみにミナトはオレがどのように死んだか何回しんだかなど昨日のうちに執事さんからこと細かく聞いたらしい。
そういえばあいつがオレのことチクったから殺されたのか。イラついてきたな……最近イラつくことが増えたなカルシウム取ろ
放課後になり教室を出る。5人で近くのドーナツ屋さんに行き2000円を支払い食べ放題に挑戦する。
「おい、リュウ雑魚いなぁ。オレはもう14個だぜ。」
「俺は後半から巻き上げるタイプだ」
「2人とも甘いぜ。ドーナツぐらい甘いぜ俺は21だ!」
「私は8個でギブよ。佐々木さん結構食べるわね」
「そうですか?個数は数えてないので分かりません。」
佐々木の方をちらっと見るとダイソンの掃除機だった。ドーナツが佐々木の口の前に行くと消滅していた。吸引力の変わらないただ一つの掃除機だ。
結果は
オレとリュウが限界まで競り合い19の同点
雄平は27だが食べ放題における禁忌を犯したので0。まぁ全部でちゃったしね…
ミナトはあの後ひとつだけ食べ9
佐々木は♾だ。数えておけばこの店舗の記録に乗っただろうに勿体ない。
「ふぅ、もう一歩も動けない」
「ふっ、この程度で動けないなんてツバサは弱いなぁ」
「あ?1500m走行っとくか?」
「望むところだ」
「やめなさい」
ミナトに頭を殴られた。
「ただでさえ1人ゲロってるんだから。これ以上余計なことしないで」
「女の子がゲロるなんて言っちゃいけません!」
「お前がゲロったんだろ。俺は止めたんだからな」
「凄いですね。私そんなおなかいっぱいまで食べれません。」
「お?ナチュラル煽りか?」
「ち、違います」
もうペンギンではない誰かだけどあいつらの記憶ではオレと仲良くしてた人物だからか初対面で割と気に入った。特に最後のナチュラル煽りかってセリフはペンギンが言いそうなセリフで少しうるっと来た。
「まぁ、今日は解散だな。俺と雄平はあっちだから。ツバサは佐々木さんとミナトを送って行ってやれ」
「わかった。それじゃあな」
「おう、また明日な」
しばらく無言で歩く。明らかに足音が多いんだよな。数百人規模な気がするけどさすがに気の所為だと考えよう。振り返ったら終わり。そういえばリュウと別れてミナトと帰るとかいう前回デスゲーム(巻き込まれたパターンだな。
「なぁミナト?」
「流石にわかってるわよ。1人よね?」
こいつ何言ってんだ?明らかに数百人分の足音が…
「佐々木もわかってるよな?」
「はい、Lv23みたいなので、私が倒しておきますね」
何を言っているんだ?いつの間に振り返って鑑定をした?そんなことより佐々木はLv1だ。倒せるわけない。
数秒後足音が駆け足になる。慌てて振り返る大量の人間がいた。この人数さすがにやばい。
と思い臨戦態勢にはいるが先頭の男に全員で飛び掛っている。何が起こっているんだ?
「はなせてめぇら、どけ」
先頭のやつは叫んでいるが周りの人達は喋ることなくのしかかっている。ミツバチがスズメバチを追返す動画のようだ。
しばらくすると叫び声がしなくなった。
「なぁこれって?」
「死者の姫です。最近夜中に散歩がてら何人か殺してたんですよ」
散歩がてらに殺すってなに?サイコパス?そういえばこいつそういうキャラだったな
「あれ?どれが今追ってきてた人だっけ」
虚ろな目で全員たっているだけなので正直どれが誰だか区別がつかない。
「私も分かりません。ミナトさんに聞いてください」
「あれよ、あれ」
黒い服の人を指さしながら適当に言っている。白服だった記憶はあるぞ。正直どうでもいいからスルーだが
「なぁ、佐々木って何レベ?」
「1ですよ」
「は?」




