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51…監 放置 禁

「立花この手錠はなんだ?」


「これは私が保有している。能力封じの手錠よ。」


「それがどうかしたのですか?」剛力が口を開くこのままいくとヤバいのでは…


「私の部屋は鍵が掛かっていて誰も入れないはずなのに何故か1個なくなっていて、私の作った空間に落ちてたの」

立花はメイドさんの方を向きながら質問する。


「あら、そういえば私以外に入れる人がいたわねぇ。しかもその人は手錠を試してみたいとか言ってた気がするなぁ」


「10:0、植野様?どうやって鍵を開けたんですか…」オレに視線が集まる。もうこれ以上は無理だろ。


「100:0、自分はメイドさんに手錠をつけられ、あの空間に送り込まれました。」

一斉にメイドさんに視線が集まった。メイドさんは苦笑しながらご冗談を〜とか言ってるけどもう遅いな…ごめんよ




「あの〜、オレ解放されないんすか?」


「植野様、諦めましょう。」

先程から変わったことと言えば横でメイドさんが一緒に吊るされてるってことぐらいだ。


「なぁ、ほかの人この部屋から出てったけどオレたち放置?そろそろきついんだけど」


「あ〜マリ達はここで殺されるのですね。」


「おい、やめろよ。こんなとこで死にたくない。」


「植野様もマリもギフト付与を持っているので高橋様に殺されるでしょう。」


「やっぱ、お前が東山マリか…」


「はい、そうです。お前って言葉使わないでください。今からあなたに様なんてつけません。」


「そんな事はどうでもいい!一緒に脱出しよう」


「そういうノリでスパイを逃がしたのですね。はぁ〜たまたま手錠を試した日に立花様が能力使ってるなんて災難です」


こいつのせいでこうなったのになんか反省してないよな。イライラしてきた


「災難はこっちだよ。よくもあんな所に閉じ込めやがったな。」


「なんで、逃がすんですか?考えれば拷問受けてるやつが犯罪者だって分かるでしょう?入れちゃったのはマリの責任ですが逃がすことはなかったでしょう」

体を揺らしぶつかってくる。


「逃すって当たり前だろ!立花の拷問見たことあんのか?あんなの目の前で見せられたらどっちが味方か分からんわ。」

体を許しながらぶつける。結構疲れるな、


「知りませんよ。あと立花様を呼び捨てにしないでください。うやまいなさい」


「もうヤダ、1人で脱出するからな。勝手に死んどけ」


「あなたが脱出できるわけないでしょ。雑魚、弱虫、鰯」


「あぁーもう知らん。怒ったから話しかけてくんな。それとイワシは悪口じゃねー」


それから半日たった。腹が減ったし喉も乾いた。

だが一番の問題は


「なぁ」


「なんですか?」まだ少しキレてるこいつに言うのはアレなんだけど


「尿意をもよおした。」

返事が返ってこない。無視か…


「お互い、明日まで耐えましょう。明日の朝にはどうなるか決まるはずです。」


「分かった。」


次の日の朝


「朝っていつ?」


「いつもは7時くらいですね…」時計を見ると8時を指している。これ解放されるのか?


「もう無理なんだけど」


「してもいいですけど、報告は大丈夫です。」



この歳になって漏らすとはな…


「腹減ったんだけど、これ餓死まで?」


「知りませんよ。ちょっと今話しかけないでください。」

一点を見つめて集中している。これさっきまでの俺と一緒だわ。


夕方


「のどかわいたな」


「そうですね。」諦めたような顔をしている。多分こいつも漏らしたな…


「あーその、こんな状況だからな。しかたない」


「?、あなたが言い始めたんでしょ」



これ食べ物なくて良かったかもな。あったら多分便意が来てた。そしたらシャレにならなかった。


「なぁ、これいつまでだ?」


「知らないですよ。あなたが知ってる情報でも言えば解放されるのではないですか、」


「そんなものねぇーよ。ていうかこの部屋監視カメラとかなんもついてなさそうだけど、どこに情報言うんだよ。オレら放置されてるだけだよな」


「この部屋にカメラはついていません…完全に放置ですね」


「なぁ、どうすればいいと思う?脱出しようにも能力が使えないからなぁ」


「それなんですよね。そろそろ水が飲みたいです。」




「昨日はあまり寝れなかったけど今日は寝れたぜ。」


「よくこんな状況でねれますよね。そろそろ体力的に限界です。」


昼前

ボトッと音と同時にオレの縄が切れ落下した。


「痛てぇ、吊るしてた縄が切れたのか。とりあえず水」


「あなたどうやって…マリも降ろしてください」


「たまたま落ちただけだよ。でもぐるぐる巻きでうごけない」


転がって移動するか。ゴロゴロと回ると水溜まりのようなものがあった。助かった。


「オアシスだ…」


「ちょっと待ってください。それは」

上を向いてこれがどのような液体なのか察した。でも喉はカラカラだ。数秒考え結論に至った。そして少しすると回転しながら移動を再開する。


「あなた今…」


「ん?どうかしたか?」

ドアの前に行くが当たり前に開けられない。


「隠し扉とかないのか」


「ないです。この部屋は空き部屋なので時計しかありません。」


「今日はよく寝れそうだぜ」


「下はいいですね。マリは睡眠と水分どちらも涸渇してます。おそらくあと2日持つかどうかです。」


「オレは空腹だけだな。だけどちょっと慣れてきた。」


ドガンとドアが空いた。そしてオレはドアの前にいた。

グハァ


「お、生きてる生きてる」メイドを見ながら言う。高橋か…クソが死ぬぞマジで


「ん?おいまさか植野逃げたした?」


「お、オレは床だよ」


「はぁ、ツバサくん何してるの?」ミナトもいるのか。


「縄がちぎれて落っこちて、今ドアに引かれた」


「あぁ、そう。色々話し合って2人の処分決まったから」


「私たちは処刑ですか?」メイドが怯えながら聞いている。


「東山さんはツバサくんと半年以内に功績を3つあげなさい。」


「功績って具体的には?」


「666潰すとか、星彩教潰すとか、ギフト付与持ち殺すとかだな!」高橋がアホみたいなこと言ってる。


「まぁそれでもいいけど、高レベルの能力者の生け捕りや各派閥の情報とかでもいいわよ。」


「わかった。それは置いといて話し合いがこんだけ時間かかったのか?」


「半分は罰を与えるため、もう半分は昨日高橋さんが予定あったから話し合い出来なかったのよ。」


なるほど許せんなぁ



「これでオレが逃がしたことはチャラになるの?」


「ならないわよ?これは東山さんの分だから」


「…」

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