43…運 天賦 否
「作戦は2つ、1つ目はお前の能力運ゲーでなんかいいのだす」
「内容次第では積むンゴよ?2つ目ンゴは?」
「お前がまた走って車を取ってきてひき殺す」
「そっちの方が可能性が高いンゴね」
「よしそれで行こう。一応オレも炎とかで矢吹の援護してるからなるべく早く来いよ」
「わかったンゴ、ところで矢吹殿は今どうなってるンゴ?」
確かにと、視線を向けると矢吹は近くの池に顔を沈められていた。
「やべぇ、あれ絶対死ぬやろ。どう見ても物理攻撃じゃない」
「能力使うンゴ。悲報ワイ、なにか投げれば確実に狙ったところに当たる」
「当たりやんけ、あと前から思ってたけど悲報じゃなくね?」
「悲報の意味知らないンゴ、植野殿…ここら辺何も投げるもの落ちてないンゴ…」
そういえばここでミナト爆発してたわ
「服とかはダメなんか?」
「当たっても意味ないンゴよ、早くしないと矢吹殿が死ぬンゴ、あっ」
佐藤がこちらをじっと見てくる
「あ、いやそれは無理だろ」
「行くンゴよ」どんな怪力か知らないがオレの手を持ってぐるぐる回り投げつける。無事?に青木にあたり大ダメージを与えると共に矢吹を救出した。
「矢吹〜大丈夫か〜」
「ゲホッ、大丈夫っす。さすがに自分の能力も対策されてますね。そんなことより植野くん大丈夫っすか?」
「だいじょばない」
「いってぇなぁ、雑魚が群がっても俺には勝てねぇーぞ」
「3人もいれば勝てるだろ」
「お前この状況でよくそんなこと真顔で言えるな。今までさんざん死にかけてただろ」
「ふっふっふっ、矢吹さんお願いします」
「は、はいっす」
矢吹が再び青木と一対一に入った
「植野殿〜さっきみたいに必中攻撃を引けば炎で倒せんじゃないンゴ?」
「確かに!いけ佐藤」
「悲報わい、殴り飛ばされる」
「あ、どんまい」佐藤の能力のデメリットは言ったことがどうあれ現実で起こってしまう事だからな…
ん?待てよ
かるーく佐藤を殴る
「痛いンゴ!何するンゴ」
「これでさっきの分は消費されたな。次行くぞ」
「悲報ワイ、財布にある500円玉を見てテンションが上がる」
「早く見ろ〜」
「お、新五百円玉ンゴねぇ」
ほんとにテンション少し上がってやがる
「悲報ワイ、不意打ちに行き無事成功」
「お前武器持ってる?」
「持ってないンゴ、殴ってくるンゴ」
不意打ちに成功してはいるが逆に怒らせ矢吹への攻撃が強まった
「悲報ワイ、おやつを食べていない」
「あ、そう」
「食べてないンゴね、悲報ワイ、狙った場所に人を投げれる」
「来たか…さっきは忘れてたが今回はちゃんと作戦がある」
「あっそ、投げるンゴよ」
「まてまてまて、心のあぁぁぁぁ」投げられた。今回は『硬化』して確実に倒す
「また飛んで来やがったな。」青木がこちらに気づき刀を構える
さっき普通に切られただけで硬化込で骨が見えるまで負傷してんだ、この威力で行ったら一刀両断されるんじゃね?
「やべぇ、死ぬ」
刀を構えているどうする?ひとつ思いついた。この作戦しかないな
「『炎』」
「その攻撃100回見たわ」
炎を斬られた。しかし狙い通りだぜ
「くたばれぇー」炎を切って刀は振り下げられている。これで硬化したオレが当たれる
「バカが」青木は刀を思いっきり振り上げる
「あ、」
目を開けると頭から血を流しフラフラした青木がたっていた。刀は折れている。
そうか、起死回生が発動して相手の身体強化分オレの硬化も強くなったのか。
立ち上がり青木の方をむく
「お前は強かった、足りないものは運と信頼だ」
「運も…仲間も俺は何も持ってねぇな」
「お前はここで殺す」
「かまわねぇ、俺も散々殺してきたからな」
「…」
「怖気付いたか?早く殺せ、次のオレも普通のつまらねぇ人間にならねぇといいな」
「…『炎』」
青木は刀で斬る動作をするが刀は折れているし体もフラフラで斬ることは出来ず燃えて死んでいった。
しばらく立ちつくした。人が燃えた匂いは独特だな。ここから離れるか
「アイツらのところに戻るか」
「そうンゴね」
「自分はもうすこしここにいるっす。死体も生きてた記録も残らないっすけど、確かに青木直久という人間は存在していたんで、せめて覚えておける自分が弔ってやりたいんすよ」
しばらく黙祷を捧げたあと歩き出す
「佐藤行くぞ」
「ンゴ」
しばらく歩くと、刹那がいた
「お前らなにしてんの?」
「つばさ、勝ったんやなおめでとさん、それはおいといて永遠がうちに入りたいって」
「ガチ?裏切ったりしない?」
「それは僕が保証するで」
「じゃあ平気か」




