4…暗 教師 躍
先生もペンギンのことを忘れているのか今の状況に異変を感じていない。
まぁ3択だな…
1、オレが狂った
2、ドッキリ
3、全員の記憶が狂った
1、3だとしたらやばい
2だったら嬉しい…いや嬉しくないな人のこと嫌いになるな
どれもハズレか…
「おい植野、放課後自習室こい」
先生からの呼び出し心当たりはない…わけでもない
今日は嫌だな…
放課後自習室に行くと先生が待っていた。
「なんかあったのか?」
「いえ何も…」今までのことを話す気にはなれない
「まぁ、話さなくてもいい。だけど家族や友達に相談できないことは私を頼ってくれ、それが先生の仕事だ。金もらってるからそれくらいはするぞ」
オレのことを心配してくれているんだろうが正直響かない、多分今のオレは誰になんて言われようが響かないな…
「はい、大丈夫です。心配ありません」
今日はとりあえず早く帰りたいな…これ以上この話をされるなら帰ろう。
「ところで話は変わるんだが私は結婚して苗字が変わったんだが何になったと思う?」
は?「ホントに急ですね」
「当てたら帰っていいぞ」
鑑定使って今日は帰ろ
名前⋯福嶋 杏 (フクシマ アン) Lv0
通称⋯先生
身長⋯165cm
体重⋯55.6kg
性格⋯冷静、正義
性癖⋯なし
趣味⋯人助け
悩み⋯生徒と仲良くしたい
ギフト⋯なし
福嶋って変わってねぇーじゃねーかよ
それに趣味とか悩み胡散臭くね?性癖なしとかも胡散臭い。でもまぁ今は他人のことなんて気にしてるほど気持ちに余裕は無い。
「福嶋のまんまですね?結婚て本当ですか?」
「いや嘘だ、もう帰っていいぞ」
この時間はなんだったんだろうか…でもちょっとだけ気持ちが楽になったな
「あ!明日休学明けの子来るからお前の隣の席な、色々説明してやってくれ」
「はい、わかりましたー」
めんどくさいな明日休も
「めっちゃかわいい女の子だったなぁー」
ふぅー「謹んでお受けします」
学校休むのはやっぱ良くないよね。
数時間前…
「いきなりで悪いが明日から学校に来てくれないか?湊の力を借りたい」ある人物が言う
「別にいいけど理由でもあるの?」ミナトと呼ばれた女が答える。
「フクダが死んだ」抑揚のない声で話す。
「あ、そう」「これで何回目?」別に驚くこともなく平然と死を受け入れる。
「…8回目」
「今さら私が行って何か変わるの?」
「今回は別だ。ツバサが能力に目覚めてフクダの死を認識してしまった」ここで余裕な顔をしていたミナトの表情が少し曇る
「そう…能力にギフト付与はあるの?」
「ある…もう戦うしかなくなった。それでツバサの護衛兼指導者になってもらいたい」
「いやよ、できるだけ前線には戻りたくない」
本心から嫌そうな顔をしている。
「忘れたのか、前に起こったことを…」少し声を荒らげて言う
「…分かったわ……それじゃあ明日学校に行くから書類とか諸々はそっちで作ってね」
助かる…と言い残してある人物は立ち去ってしまった
「また私たちの日常は壊されるのかな…」ミナトが立ち去る人物に問いかけるが何も言葉はかえってこなかった。