30…敗 不死身 者
福澤を相手にレイド戦か…
こちらの戦力は矢吹とミナトだな。
しばらく考え込んでいると佐々木がこちらに出てきた。
「み、皆さん選んでくれてありがとうございます。わ、わたしがんばります。」
今にして思えば中本か白倉を選ぶべきだったな。
まぁ先のことは誰にも分からないしな…
佐々木と面識のないルカルナとミナトは軽く挨拶をし本題に入った。
「福澤をどうやって倒す?」
「今戦力になるのはワイと矢吹殿とミナト殿、風神殿の後はおまけで植野殿やな」
「まぁ概ね納得ね。清水さんはもう無理そうだし、これ以上ルカちゃん達を危ない目に合わせられないからね。だけどひとつ納得がいっていないのは雷神を戦力に数えていることよ。能力を貰うことにビビる様な人は戦力にならないわ。先生も同じね」
「言い方はともかく確かに無能力者にはキツいか…オレたち4人でやるか」
「うむ、できれば私も戦いたくないからな。4人には期待している」
「私も戦いたくないな。戦力として期待しないでくれ」
「それじゃあ他の3人も戦わなくていいわ」
「あ、あの私達はできる限りお手伝いはします!」
「ルナちゃんの能力は遠くからでも活かせそうだし期待してるわ。ルカちゃんはできれば浮遊しか使わない方がいいわ…」
「佐々木は雷神たちと一緒にいるか?」
「あ、あの私も能力って貰えたりします?」
能力を与えるか?だけどそれはこの先ずっと命を狙われ続けなければ行けなくなる。いやでもここで能力を渡さず死ぬのも一緒か…
「あげれるが、覚悟しろよ」
「大丈夫です」
ギフト付与を使う。使ってから気づいたけど命を狙われること言い忘れてたわ。
ま、まぁいいや
「どうだ?使えそうか」
「はい…」
「能力的に結構戦力になりそうね。」気にはなったけど鑑定を使わなかった。なんとなく期待してない
「へーそうなんか。軽く作戦を言うがミナトがと矢吹が前衛。佐藤とオレが真ん中、後ろにルカルナ。佐々木は適当に能力を活かしてくれ。あとの3人はこの部屋で待機してて何かできそうなら来てくれ。」
「じゃあ後は主催者に武器を貰っていくか」
「まって」ここでミナトが声を上げる意見があるのか?
「矢吹に質問なんだけど私とツバサくんを主催者は殺す気がないの?」
「いや多分ちゃんと殺す気はあるっすよ」
「じゃあなんでここまで平等なの?もっと不公平にできたじゃない」
確かに…オレを殺す気で始まったのに特に狙い撃ちされない。それどころか対等に扱われている。
「主催を使うと記憶がなくなるんすよ。自分のことも忘れてますし2人のことも忘れてるっす。ただこのゲームに参加してる人を減らすそれだけしか頭にないんす。何人になったら終わりかも本人の本来の人格しだいっす」
「じゃああなたはどうなの?私たちを殺したい?」
少しの間の後矢吹は溜息をつきながら答える。
「自分は先輩に半分騙されて超能力者になったんで、この際2人はどうでもいいっす。一旦生き残りたいんで」
「騙されたって?」しばらく悩んだ後矢吹は話し出した。
「自分は今ジャグラーという殺人集団に入ってるんすよ」
ジャグラーはオレと同じギフト付与を持った能力者がいる中では1番弱く、ミナトが潰そうとしていた集団だ
「どうして入ったの」
「ある日の夜先輩に超能力を使えるようにしてやるから来いって呼び出されて行ったんす。そしたらそこに黒装束の男がいて、その人と少し話していたら能力が使えるような気がして気づいたら超能力者になってたんす」
黒装束か…
「でも無理やり能力を渡されただけならなんでわざわざオレたち殺そうとしたんだ」
「月にレベルを5あげれなかった人は殺されるんす。先輩の先輩が自分の目の前で殺されたんでやるしかないんす」
矢吹も命が狙われると分かっていたなら能力者になんてならなかったろう可哀想に
「じゃあ、ここで殺しても経験値は入らないし一旦はしんじるわ。あと近々ジャグラーは潰す予定だからリーダーによろしくね」
そういうことは言わないで不意打ちの方がいいに決まってるじゃん。なんで言っちゃうかなぁー
「まぁ他のやつは会話について来てないし武器選んでもう行くぞ」
「そうね」




