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リューン攻防戦2

城塞都市リューンを取り巻く環境が日増しに激しくなっていく。

野生と思われたその生態は目的のある生態なのではと疑念を抱く

ヴァルデミリアンであった。

城主クインタム直々に北の駐屯地周辺のモンスター討伐を請われ

マスター・クワイ、エルフ族のイルフェと共に参加することとなる。

リューンに来訪している冒険者に城主から通達が出た。

内容は北側の通路からキプルスによる応援が来るため、周辺に

いるモンスターを退治してほしいとのこと。

ギルドの掲示板によると、北側はキメラ、サイクロプス、ミノ

タウロスが出ている。


「いずれも人間じゃ無理だろ」


ヴァルデミリアンはギルドを見回して呟く。

しかし、一人の男にセンサーが作動する。

個体値1000が表示された。


(人間で1000だと?かなり優秀じゃないか)


その男はヴァルデミリアンと同じくローブで身を隠し、どんな

風貌なのかもわからない。

一人で佇んでいるだけであった。


その男に気を取られていると一人の女が近づいてきた。


「あなた・・・人間じゃないわね?」


「なぜそう思う?」


「私も違うから」


女の耳は少し尖っており、確かに人間とは違うように見える。

スキャンすると個体値が420と出た。


(雌なのに結構やるようだな・・・)


”その生命体はおそらくエルフという存在です。人間に近いですが

人間よりも魔力が強いのが特徴です”


「聞くところによると、あなたは賞金を受け取らないようね。

 何のために戦っているの?」


「それをお前に説明する理由があるのか?」


「ないけど、気になってたから聞いてみただけ」


そう告げるとエルフの女は自分のパーティへと戻っていった。

その他のメンバーをスキャンすると、どれも他は150前後で

エルフの女が大黒柱のようだ。


「この中にヴァルデミリアンという者はいるか?」


近衛兵がギルドに入ってきた。

冒険者たちが一斉にヴァルデミリアンを見る。


「おぉ、そなたか。城主がお呼びだ。すぐ来てほしい」


「断る」


「なんだと!命令に逆らう気か?」


「俺は雇われてるわけじゃない。俺は自分の意思で動く」


近衛兵が武器に手をかける。

するとマスター・クワイの大声が響き渡る。


「やめとけ!無駄死にするだけだ」


「マスター・クワイ!なぜ止める?」


「それがわからんから止めるのだ」


マスター・クワイはヴァルデミリアンに近づくと頭を下げる。


「申し訳ないな。城主に推薦したのはワシなのだ。お主の

 力がどうしても必要でな」


周囲がざわめく。


(あのマスター・クワイが頭を下げてるぞ)


(マスター・クワイより強いのか?)


「それなら城主がここにくればいい。他の冒険者にも通達

 してるならここが手っ取り早いだろう」


「ふむ、確かにそうだな」


「マスター・クワイ!それはいかがと!」


「今は形式にこだわる時ではない。なるべく無駄を省くのが

 一番だ」



30分後、城主のクインタムがギルドにやってきた。


「冒険者諸君!今このリューンは危機に晒されている。諸君ら

 の力が必要なのだ!協力してくれないか?」


(幾ら緊急とはいえ、城主自ら来るのは感心するな)


「キプルスから大きな応援が来る予定なのだが、途中で手強い

 モンスターがいるのだ。彼らをそこで失うと、リューンへ

 の支援が今後厳しくなる」


「我が兵も無論送りたいのだが、その間に攻め込まれるとまずい

 状況でもある。他力本願ですまぬが諸君らの力を貸してほしい」


(どうする・・・北って強いのしかいねーんだろ?)

(俺の強さじゃ行っても犬死だぜ)

(ゴブリンくらいが丁度いいんだよな・・・)


冒険者たちは乗り気ではない。


「私がいきます」


声の主はさっきの女エルフだった。


「おぉ、本当か?そなたは?」


「ミルディガンのイルフェです」


「ミルディガン・・・エルフか!我々に力を貸してくれるのか?」


「はい。このリューンは人間以外にとっても重要な拠点です。

 ここが無くなると私達も大変なことになります」


しかし、イルフェのパーティは名乗りあげない。


「みんなどうしたの?何故手を挙げないの?」


イルフェのパーティメンバーは気まずそうにしている。


「私達ならできるはずよ」


重い雰囲気の中、ヴァルデミリアンが口を開く。


「無茶言うなよ。あいつらは自分がどれほどかわかってる。

 あんたのような無茶はしたくないんだろう」


「あなたには関係ないわ!」


「あんたも他人の命にどうこう言う権利はないんじゃないか?」


イルフェはヴァルデミリアンを睨むと隅の席に座る。


「無論、ワシも参加するぞ」


マスター・クワイが大声で言う。


「もちろんお主もだろう?」


マスター・クワイがニヤリと笑う。

先程の男はいつのまにかいなくなっていた。

結局、3人しか手を挙げずそれでパーティを組むことになった。


「まぁ、ワシらだけでなんとかなるだろ。正確に言うとお主

 だけでもな」


「マスター・クワイ。この人を買いかぶり過ぎでは?」


「イルフェよ、まだまだじゃのう」


それぞれの役割を改めて確認した。

攻撃はヴァルデミリアン。

防御はマスター・クワイ。

魔法での支援はイルフェ。

「やはりキメラが厄介じゃのう」


サイクロプスとミノタウロスは魔法耐性がないため、イルフェ

の魔法が有効だが、キメラは魔法耐性が強い。


(だから俺の凍結が効かなかったのか)


「ワシらが他をひきつけている間に、お主にキメラをやって

 もらうしかない」


「別にそれでいいぜ」


「大した自信家ね。それなら私の支援もいらないでしょ?」


「あぁ、いらないな」


「絶対回復してやらないから!」


「まぁまぁ・・・」


一行は2日後、現地に行くことが決定した。



「なぜヴァルデミリアンは退屈な戦闘をしてるのだね?」


”現在、私達はイレギュラーな状況にいるためこの惑星から

出ることができません”


「なるほど。暇つぶしというわけか」


”ヴァルデミリアン本人の経験も積んでいると思われます”


「確かにまだまだ若いね。もっと経験を積んでもらわないと

 困るよ」



討伐当日、一行は馬に乗って北の関所へと向かう。

時間も差し迫っている事から近道である崖道を進むことになった。

幅が狭く馬一頭分の道を進んでいく。


「ここで落ちたら護衛どころではないな!がははは」


3人が縦に並び進んでいるとセンサーに生命体の反応が表示された。

拡大してみると鳥のような姿に人間の顔をしている。


”あれはハーピーという生命体です。鋭い爪と音波による攻撃

をしてきます”


「まずいわ!ハーピーがこっちに!」


イルフェも気づいたようだが、この悪路ではどうすることもできない。

無論、近接のマスター・クワイは見ているだけだ。


「私が魔法で・・・」


ヴァルデミリアンはハンターディスクを投げるとロックオンされた

ハーピー3匹に命中する。

それぞれ燃焼しながら谷底に落ちていった。


「あ、あなたなんなの?私が魔法で」


「お前が魔法を詠唱するまで俺らが待機してるのも間抜けだろう」


「再認識したわ。私はあなたが嫌い!」


「おいおい、現地に着くまでに空中分解は困るわい」


崖道を通り抜け関所までの通路へと出る。


「なんとか落ちずにすんだな」


日が沈み、辺りは真っ暗となっている。


「今日はこの辺でキャンプを張るか」


「交代で見張りをしましょう」


「その必要はない」


「なんでよ!」


ヴァルデミリアンは小さな球体を周辺にばらまく。


「これが見張りをする。何かが現れても雑魚なら勝手に

 始末する」


「何よそれ!」


「ほほう、便利じゃな。それならぐっすり眠るとするか」


「マスター・クワイ!信じるんですか?」


「大丈夫だ。お主もとっとと寝るがいい」


小さな球体はキャンプ周辺を飛び回り、敵に反応するように

なっている。

早速、匂いを嗅ぎつけた狼が3匹ほど現れた。

球体は3つ一組となり、それぞれに飛んでいく。

狼の周りを囲み敵に戦意を感じると、それぞれをプラズマで

繋ぎ狼を輪切りにしていく。


結局朝までトラップは動き回り、辺りは狼の死体が散乱していた。


「便利な物を持っとるのう」


「何よこれ・・・」


トラップの恩恵を受け十分な休息を取れたが、イルフェはそれを認める

のが癪だったようだ。


一行は山道を進み北の関所付近へと近づく。


「ちょっと待ってろ」



ヴァルデミリアンはドローンを飛ばすと偵察にいかせた。

上空から観察すると、関所周辺の駐屯地は既に壊滅しモンスター

達が暴れた形跡がある。


(どこからか見張っているのか・・・?)


上空を旋回しながら確認するが、モンスターの姿は見えない。


「なぁ?あんたはモンスターは野生と言ってたが、本当か?」


「なぜそう思う?」


「あいつらの動きは自然の摂理じゃなく、統率された動きに

 見える。4つの関所がタイミングよく襲われている」


「なんであなたがそれを知ってるのよ」


「確認したからな」


「あやつは千里眼を持っておるらしい」


「信じられない」


「それは別に構わんが、今からいく北の駐屯地は壊滅している。

 モンスターの姿は見えないが、どこかで待機しているだろう」


「ワシらが先に行って始末せんと援軍がやられるわけか」


「そういうこと」


一行は急いで駐屯地へと向かうとそこは凄惨な光景だった。

建物は破壊され、衛兵の死体が散らばっている。


「本当だったのね・・・」


死体の状況から見て死後3日は経っている。

鋭利な爪や巨大な鈍器、そして焼け焦げた痕。

暴虐の限りを尽くした現場だ。

マスター・クワイは死体を集め鎮魂の言葉を述べている。


「あんたの連れがきたら単純に死体が増えるだけだったな」


「っ・・・!」


イルフェはヴァルデミリアンを睨みつける。


「正直、あんたら二人の死体も増えるかもな」


「がははは、そうならないよう頑張らないとな!」


突然、センサーに生命体の反応が現れる。


”半径200m以内に生命体の反応があります。こちらに

急速に近づいてきています”


「お迎えがきたぞ」


「なんじゃと?」


「え、どこ・・?」


前方からキメラ、右からサイクロプス、左からミノタウロス

が突進してくる。


「ちょ、ちょっとどうすれば・・・」


「おっさんと二人で組んでサイクロプスをやれ。キメラは俺がやる」


「ミノタウロスはどうするのよ!」


ヴァルデミリアンはミノタウロスに向けてデコイを投げる。

デコイはミノタウロスを囲むと光を発生させた。


「ンモー!」


少しは時間を稼げるだろう。

それぞれをスキャンすると個体値が表示される。

サイクロプス 620

ミノタウロス 580

メイジキメラ 730


メイジキメラ?この前のキメラと違うのか?

よく見ると背中の山羊の頭が2つある。


「そういうことか」


「おっさん、そっちはどうだ?」


マスター・クワイはサイクロプスの前に立つと、手を合わせて

何かを唱えている。


「鉄壁の真言!」


マスター・クワイをオーラ包み込む。

サイクロプスはお構いなしに棍棒で殴りつける。


ゴン!!!


なにか硬い物を殴る音が聞こえた。

しかし、マスター・クワイは耐えている。

サイクロプスは何度も殴りつけるが耐え続けている。


「大丈夫そうだな」


メイジキメラは2つの頭が口をモゴモゴさせている。


”高エネルギー反応を確認”


火の玉が5つ飛び、頭上から雷が落ちる。

火の玉をプラズマシールドで避けるが、雷が直撃する。


「ク・・・!」


さらにそれを見計らいメイジキメラは体当たりをしてくる。


「うおっ!」


ヴァルデミリアンは10mほど突き飛ばされた。


「ちょ、ちょっと!あいつやられてるよ!」


「あやつなら大丈夫じゃ!今はこっちをどうにかしろ!」


”生命力が5%減少、4%、3%、2%、1%・・・回復しました”


ヒドラの細胞がスーツに取り込まれたため、強力な回復が発動する。


「ふぅ・・・なかなかいいじゃん」


ヴァルデミリアンはムクリと立ち上がる。

メイジキメラはさらに攻撃をし始めた。

前足で引っ掻き、山羊の頭はまたモゴモゴ口を動かす。

そして尾の蛇・・・1本ではなく2本あり、それが毒液を

発射してくる。


「相変わらず忙しいやつだぜ」


毒液を避けつつ、山羊をロックオンしハンターディスクを投げる。

ディスクが当たる寸前、障壁がそれを阻止する。


「なんだと?」


この前のヤツには刺さったが、今回のヤツはバリアでもあるのか。

730の意味がようやくわかったよ。

お前らの魔法と俺のテクノロジーどっちが上か勝負してやる。

ヴァルデミリアンは集中するとスーツの人工筋肉が呼応する。


驚くべき速さでキメラに近づくとスピアで攻撃をし始める。

メイジキメラの障壁でスピアが当たらない。

間合いを空け山羊に目掛けてグレネードを投げた。

またしても障壁で爆発が遮断される。


「クソ、守りがかてーな」


”デコイの拘束が解除されます”


「マジかよ」


ミノタウロスがこっちに向かって突進してきた。

巨大な斧で斬りつけてくるが、横にスウェイして回避する。

そこに狙ったかのように雷が2度落ちる。


「グァ!」


他の二人を見ると、あっちも苦戦しているようだ。

早くこいつらを倒さないとジリ貧になってしまう。

2つの近接攻撃を避けつつ、魔法攻撃に対処しなければならない。


「クソ、どうすれば・・・」



「あーあ、結構苦戦してるねぇ」


”メイジキメラの防御能力が原因のようです”


「はたから見れば気づく弱点があるけど、本人にそんな余裕は

 ないかもしれないね」


”その弱点を教えてください”


「ダメダメ、こういうのは自分で気づかないと。それに手出し

 無用と言われてるからね。約束は守らないといけない」


「これが経験不足ってわけさ」


伯爵は優雅にワインを飲んでいる。


ヒドラの細胞で回復能力は高まったが、それでも疲労感は

出てきている。

ミノタウロスの斧をスピアで受けようとした時、ぬかるみに

足を取られバランスを崩す。

そしてそのままミノタウロスの斧が頭上をかすめ、メイジキメラ

に当たる。


「ヴォォォ!」


なんだ?今バリアが出なかったぞ?

こいつら同士だとバリアを出さないのか?

そんなことはあるのか?


ヴァルデミリアンは間を取りながら考える。

同士討ちにバリアを出さないなんて意味はない。

なのに斧がメイジキメラに当たった。

俺はバランスを崩し、自分への攻撃が偶然にも

メイジキメラに当たった。


偶然・・・?


これか!

あのメイジキメラ、山羊が意識した攻撃にはバリア

を張れるが意識してない攻撃にはできない。


ヴァルデミリアンはメイジキメラ目掛けてハンターディスク

とシミターソードを投げつける。

その間にミノタウロスを激しい攻防をし、足にダメージを

与える。

メイジキメラは投げられた武器を避け、ヴァルデミリアンを

背中から襲う。

その時、山羊の悲鳴が挙がる。


「カラクリがわかれば戦術はひらめくぜ」


わざとハンターディスクを外すように投げ、シミターソードは

当たるように投げる。

メイジキメラは両方とも避け、さらに背中を向けている敵への

攻撃に意識を集中する。

外れたシミターソードにハンターディスクが当たり、跳ね返る。

前面に意識が集中していたため、後方からの攻撃に気づかず

シミターソードが山羊の頭に命中していた。

山羊の頭が一つ潰れ、意識が後ろにいった瞬間、今度はライオン

の頭にスピアを突き刺す。


「うぉぉぉ!」


プラズマの出力を上げると、ライオンの頭が炭化する。

メイジキメラは2度の大ダメージで混乱しはじめた。


ヴァルデミリアンはミノタウロスをロックオンすると、戻って

くるハンターディスクがそのままミノタウロスの両足突き刺さる。


「ンモォォォ!」


両足が凍結し動けなくなったミノタウロスをlv3のプラズマキャノン

で撃ち抜いた。

上半身がふっ飛ばされ下半身だけが残る。


後ろではメイジキメラが痛みのせいか暴れまわっている。

ライオンを貫いたプラズマが全身を通り抜けているようだ。

スピアを頭上に投げ、もう1本のシミターソードでメイジキメラ

を斬りつける。

山羊の頭がまだ1つ残っているため、シミターソードは障壁に

よってダメージを与えられない。

それでもしつこく攻撃していると、先程投げたスピアが山羊の頭を貫く。


「ギョェェェ!!」


体の2/3を失ったメイジキメラは動くことができず、尾の蛇は毒液を

発射するだけとなった。


「お前が最後まで残るのは定番なんだな」


ハンターディスクを投げると2本の蛇は焼死した。


他の二人を見るとまだ戦っていた。

しかもかなり劣勢気味だ。


盾役に徹していたマスター・クワイも、殴られ続ければ限界が

近づいてくる。

イルフェは攻撃魔法をしかけサイクロプスにダメージを与える

が、マスター・クワイが弱り始めてくると回復魔法をかける。

その割合が段々回復魔法が多くなり、その分攻撃がおろそかに

なっていた。

さらに魔法を使いすぎてるようで、心拍数と血圧が異常値に

なっている。


「イルフェ!もう魔法は使わんでいい。休んでろ」


「ダメです!そうしたらあなたが」


口から血を吐きながらも回復魔法を唱える。

ヴァルデミリアンはイルフェの肩に手をかける。


「少し休んでろ」


「え・・・!」


光学迷彩をオンにするとサイクロプスの後ろに回る。

スピアで両足を斬ると、悲鳴を挙げながら膝をつく。


「おっさん、いまだ!」


「おう!」


「金剛の真言!」


マスター・クワイは両手を重ねると赤いオーラに包まれる。


「鬼神金剛掌!」


両手をサイクロプスの胸に当てると、内部から衝撃を与えた。

その瞬間、心臓が破裂し全身から血が吹き出る。


「やるじゃん」


マスター・クワイは笑顔を見せるとその場に倒れた。


「本当に私の回復いらなかったね・・・」


イルフェは力尽きてそのまま倒れる。


「死体じゃないが、重体が2体増えたな」




ヴァルデミリアンは二人をポルト号に連れて帰った。


「貴公のお人好しもここまでくると神々しさを感じるね」


「共に戦った者を大事にして何が悪い」


「そうだね。そういう絆は素晴らしいよ」


ヴァルデミリアンは二人を治療ポッドに入れた。


「サイクロプスとメイジキメラの細胞を持ってきた。

 スーツをアップデートできるか試してくれ」


”アップデート作業に移ります”


「貴公の学習能力はいいね。メイジキメラの秘密をよく気づいた」


「お前はあれと戦った事あるのか?」


「もちろんさ」


「だろうよ」


「もっともっと強く賢くなってくれ。それが私の楽しみなのだ

 からな」










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