~プロローグ~
”緊急事態発生 目的の座標と違う地点に到達します。
繰り返します。緊急事態・・・”
「おいおい、マジかよ」
俺を乗せたこの船、ポルト号は無慈悲なアラートを
出しながら着陸準備に入る。
何で大事なこの旅の時にこんな事が・・・。
俺の名前はヴァルデミリアン。
惑星プレストルの住人だ。
うちの種族は宇宙でも狩猟民族として知られ、成人に
なると儀式として一人で他の惑星に狩りに行かなければならない。
その惑星で自分と対等の敵を見つけ、その相手から戦利品
を奪ってくるまでが儀式となっている。
多くの若者は無事戦利品を見つけ戻ってきたが、中には
狩猟先で返り討ちに遭う者もいる。
ちなみに幼馴染のミミールは地球でムキムキの軍人に殺され
たようだ。
「俺、この儀式が終わったらスミニと結婚するんだ」
ミミールに聞いた最後の言葉だった。
あれから2年、スミニは他の男を見つけ幸せにしている。
俺も成人となり儀式の準備に取り掛かっていた。
狩猟先で一番人気は地球だ。
年代にもよるが、儀式や初級者の狩場としては手頃で
生活環境など惑星プレストルと似ているのも大きい。
ただ、舐めてかかると返り討ちにされる例も多数報告され
ているので身を引き締めなければならない。
俺もご多分に漏れず地球を選択した。
ミミールの敵討ちってわけじゃないけど、気持ちとして
果たせなかった目的を肩代わりしたかった。
幸運にもうちの爺さんと親父の功績で、宇宙船及び装備品
などは上級レベルを支給された。
しかし、これはあくまで儀式用でその後は自力で功績を積
まなければ初期装備のままだ。
ちなみに宇宙船と装備の詳細はこんな感じだ。
宇宙船ポルト号
最大6人乗りで遠距離惑星間移動ができ、船内には医務室・
コールドスリープルーム・武器庫がある。また大型プラズマキャノン
を4基・誘導型24連ミサイルを4基・連射型プラズマキャノン
を10基装備していて、防御としては光学迷彩及びプラズマバリア
がある。
装備品一覧
ノーマルスーツ
光学迷彩付きで人工筋肉が搭載されている。
これは自分の筋力に同調してスーツが自己の機動力を
大幅にアップさせる。またナノテクノロジーにより、傷や
病気に対して応急処置をする。
ヘルメット
サーモグラフィー搭載で、視覚及び戦闘時のサポートをする。
戦闘経験の積み重ねでAIが学習し、よりスムーズな戦闘が
行えるようになる。各惑星の環境に応じて必要な酸素及び
水分が供給されるが、最大2時間程度しか持続できない。
ショルダープラズマキャノン
肩に装備されている自動制御のプラズマキャノンで、ヘルメット
と連動しロックオンと同時に発射する。
威力は1~6段階までを設定でき、1の段階で生物を殺傷できる。
また威力を上げる毎にエネルギー量も増えるため、連射がきかなくなる。
ガントレット(右腕)
各装備の中枢を担うパーツで、これによりそれぞれの設定を行う。
連絡手段や最悪の自体による自爆装置もこれによって管理されている。
多くの命を落とした者はこのガントレットの破損及び紛失によるところ
が大きい。
ガントレット(左腕)
ネットランチャーが装備されており、ここから網を放出して対象を
捕獲する。また上級装備によりプラズマシールドがついており
防御面において飛躍的に上昇している。
ハンターディスク
自動追尾機能付きの手裏剣型ブーメラン。
ヘルメットのロックオンと共に敵を追尾し、着弾すると戻ってくる。
攻撃タイプとして、燃焼・凍結・毒が設定でき状況に合わせて使う。
スピア
両サイドに刃がついている長さ250cmの槍。普段は50cmほどの長さになっている。
通常は刃だけだが、上級装備により投擲による自動追尾及び刃にプラズマが
出力されるようになっている。
シミターソード
接近専用の武器で湾曲した刃。
スーツの背中に収納されており、多くはニ刀で使う。
パワードスーツ
我が家代々に伝わる上級装備。
光学迷彩付きで機動力より火力重視となっている。
両肩にプラズマキャノンを搭載し、背中にあるブースター
が火力をさらに増加及び連射を可能にする。
両腕にはプラズマガトリング砲と両足に6連ハンターディスク
がついている。
近距離武器として回転式大型スピアがあるが、これを使う
までに戦闘が終わっている事が多いのであまり使用されない。
爺さん曰く、これは1対1ではなく1体多勢用で使うらしい。
爺さんはこれでエイリアンの巣の撃破し、親父は1つの惑星を
制覇したそうだ。
こんだけ装備が揃ってれば儀式なんてチョロいもんよ。
出自の差ってやっぱでかいよな。
さてと準備もできたし、出発するか。
「おい、ヴァルデ。準備は整ったか?」
「爺ちゃん、いつでもOKだぜ!」
「念の為だが、ワシが昔とってきた戦利品を貸そう」
爺さんの手には何やら古臭い妖剣が握られていた。
「えー、爺ちゃんいいよ。こんだけ装備整ってんのよ?」
「ハンターは万が一に備えるのが重要なんじゃ。もっていけ」
「わかったよ」
ヴァルデミリアンはしぶしぶ船の倉庫に妖剣を置いた。
「それじゃ行ってくるわ!」
「頑張ってこい」
座標を地球に設定し、年代はランダムにした。
あとは寝てれば到着ってわけだ。
俺はコールドスリープルームで横になると狩場となる
地球を想像しながら眠りについた。
”緊急事態発生 目的の座標と違う地点に到達します。
繰り返します。緊急事態・・・”
「おいおい、マジかよ・・・」