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砂漠

 二人ふたりからだは、したいわうえでようやくまった。ポポの両親りょうしんのこしてくれた丈夫じょうぶ毛皮けがわのおかげで、怪我けがはなかった。

て、タボ!」


 かれはポポのすほうにゆっくりとかえった。つらなるみねしたに、広大こうだい黄色きいろ大地だいちえた。

砂漠さばくだ。」

 かぜみ、あたたかな日差ひざしがあたりをつつんでいた。

「すごいよ。僕達ぼくたちこおり大地だいちえたんだ。」

 タボはよろこんだ。

「そうね。」

 それにくらべポポは、すこさびしそうだった。いや、戸惑とまどっていたのかもしれない。ここからさきは、自分じぶんらない世界せかい。ガイドとして、もうえきたないかもしれない。そうおもうと、不安ふあんでしかたなかった。


 よほど、うれしかったのだろう。なだらかな斜面しゃめんりながら、タボはしゃべりつづけた。

ぼく両親りょうしんは、おさないときにんでしまった。何日なんにちせきつづき、からだよわってなにべられなくなった。そのあとぼく仲間なかま家族かぞくそだてられた。ものほかおなじようにもらえた。不自由ふじゆうはなかった。でも、ぼくは両親りょうしんいてもらうことはなかった。だから、一人ひとりたびことにしたんだ。こんなぼくでも、新天地しんてんちをみつけたら本当ほんとう家族かぞくとしてみとめてもらえるかもしれないって。」

 ポポはだまっていていた。


 数日後すうじつご二人ふたり砂漠さばくなかにいた。あたたかくなるにつれて、タボは元気げんきになっていった。しかし、それとえにポポは元気げんきくしていく。はじめのうちは、見知みしらぬ土地とちさびしくなったのだとおもった。しかし、すこ移動いどうするといきはげしくなり、頻繁ひんぱんやすむようになった。からだおおきく体毛たいもういネアンデールタールにとって砂漠さばくあつさは過酷かこくだった。タボは日陰ひかげすなって、つめたいすなうえでポポをやすませた。

「すまない。つい自分じぶんのペースですすんでしまった。」

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