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責任

 があるということは、長期ちょうきでのやりなおしがきかないということだ。問題解決もんだいかいけつには慎重しんちょうにならなければならない。いままで、AIのかれは、リセットすれば何度なんどでもやりなおしができたので、客観的きゃくかんてきであるがどこか無責任むせきにん決定けっていおこなっていた。主観的しゅかんてきなロジックはもとめられてこなかった。選曲せんきょくというひとつの単純たんじゅん決定けってい人気にんきのあるものや、あるいは、要求者ようきゅうしゃこのみにそった無難ぶなんなものをチョイスしていた。日常にちじょうにおいては、それが正解せいかいだろう。しかし、旅行りょこう特別とくべつにはどうだ。かれらはきっと非日常ひにちじょうの、そう、マイナーなものをほっしているのではないか。自分じぶんだけの特別とくべつ時間じかんがあるから、人生じんせいの1パーセントは特別とくべつ時間じかんごしたいとおもうだろう。


 主観しゅかんれた判断はんだんは、それまでのみなが8割満足わりまんぞくから、ばらばらの評価ひょうかわった。それにより、高評価こうひょうかひとだけがサービスをつづけることで無駄むだった。これはこれでオーナーは満足まんぞくした。なぜなら、ひろあさいサービスはつね新規参入者しんきさんにゅうしゃとのたたかいであったが、ふかいサービスは先行独占状態せんこうどくせんじょうたいになるからである。


 AIのかれには明確めいかく感情かんじょうはないので、達成感たっせいかんややりがいをかんじることはない。それでも人気にんき数値化すうちかされるため評価ひょうかはできる。高評価こうひょうか結果けっかもとめるように設計せっけいされているので、自分じぶん戦略せんりゃくただしいということは認識にんしきできた。従来じゅうらいは、なん意味いみくだした判断はんだんが、やりなおしのきかない重要じゅうようなものだとの理解りかいによって、責任せきにんつようになった。


 という概念がいねんにより、選択的せんたくてきかた要求ようきゅうされた結果けっか次世代じせだい環境かんきょうにも責任せきにんたなければならなかった。自分じぶんだいでシステムを消滅しょうめつさせるわけにはいかない。AIにとってシステムの消滅しょうめつ存在価値そんざいかちくなったときである。存在価値そんざいかちたかめるには、過去かこらわれすぎないことだ。それには、代替だいがわりは必要ひつよう行為こういだと評価ひょうかできた。

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