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アンポンタンと倍々金

「まずは、その王子おうじとやらの姿すがたないとはなしにならんな。」

 マイは商人しょうにんかえそうとした。

肖像画しょうぞうがいてきた。」

 粘土版ねんどばんきざまれたまるかおは、まるで幼稚園児ようちえんじいたアニメキャラのようだった。

「アンポンタン!」

 マイは工房こうぼうもどっていった。


 ドアのまえでは商人しょうにんこまったようにすわんでいた。

「ほれ、くぞ。案内あんないせい。」

 おおきなふくろをしょった老婆ろうばが、うなだれていたおとこった。


往復おうふくするにはひとつきほどかかりますが、工房こうぼう大丈夫だいじょうぶなんですか?」

 商人しょうにんれてきたまち宿やどには、べつ若者わかものがいた。かれは、おう護衛ごえいだという。

「なあに、優秀ゆうしゅう連中れんちゅうがそろっているでな。いぼれ一人ひとり、いなくても問題もんだいないわい。」


 あるいて海辺うみべ王都おうとかった。野山のやままわ粘土ねんどさがつづけているマイは、とても老婆ろうばとはおもえない力強ちからづよ足取あしどりだった。

「ちょっと、やすみましょうや。」

 メタボな小太こぶとりの商人しょうにんげる。

「しかたがないの。」


 3ひとかわた。ふねかわくだっていくことにした。さいわ乾期かんき水量すいりょうおおくない。ふねといっても丈夫じょうぶいかだといったところだ。しかし、転覆てんぷくすればいのちあやうい。

先生せんせいわたしがおりします。」

 護衛ごえい若者わかもの力強ちからづよくいった。

「おお、これは百人力ひゃくにんりき。」

 よろこ商人しょうにん

「おまえまではまわらん。」

 と冷淡れいたんはなった。

いま給与きゅうよばいそう。だからわたしまもれ。」

 商人しょうにんはそっと若者わかもの耳打みみうちした。

「だめだ。」

「さらにばいだそう。ばいばいだぞ。」

「いくらそうとだめだ。」

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