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第壱章 革命魔導師リザーブ篇 その1
西暦2012年12月23日
カーテンの隙間から差し込む日差しととてつもない冷気が漂う部屋に、分厚い掛け布団を全身に巻くりながら震えていた俺は、枕元でアラームが鳴り響いているスマートフォンを止めて、少しずつベッドから起き上がった。
「ね、ねみぃ…おまけに寒いし…てか今何時なんだ?」
寝ぼけ顔で右手に持ってあるスマートフォンに表示してある時刻を確認した。
「えと…八時…二五分…?」
次の瞬間、尋常じゃない冷や汗が出てきたのと同時にその時間帯を見た俺はものすごく慌て始めた。
「ぎゃぁぁぁぁぁあああ!!!しまった!今日はHPのあとに終業式があるのを忘れてた!完全に遅刻だぁ!!!」
急いでクローゼットを開け、俺は制服を引っ張り出して着替えた。
今日は二学期最後の登校であり、このままだと担任の先生からまたどやされてしまうのは勘弁だ。
そして寝巻きをベッド付近に脱ぎ捨てたあと、鞄を持って二階の部屋から玄関まで降りて、そのまま靴を履こうとした途端であった。
「裕樹!!待ちなさい!」