残酷な初恋
私は、ポケットから刃物を取り、カインに思いっきり降った。
…グサ…
生々しい音が聞こえた。
目の前には血まみれのカインが倒れていた。
「フフフッ…ごめんなさい!殺っちゃった…私ね…貴方の事が憎かったの…何でか分かる?カイン…」
私は、血まみれのカインに聞いた。
けど、返事は無い。
「キャハハハハ!私ったら何で死人に聞いてるんだろう?」
「…昔話しよっか…私達の出会いから!」
狂ったように笑う私。
青白い顔をするカイン。
それは、ある雪の積もった真冬の日。
「あ-っ!ダメだよぉ!マサル!そんな所に投げたらぁ!」
「良いじゃん!マリンだってボ-ル変な所に投げてたじゃん!」
私と、マサルは幼馴染みで小さい頃よく遊んでいた。
マサルは、貧乏な私をいじめなかったし、バカにもしなかった良き親友だ。
「これぇ!また、お前達ワシの家の窓にボ-ル投げただろぅ!窓が割れたわい!どうしてくれるんじゃ!」
「そんなの知らない!」
「嘘つけ小娘!」
ドンッ!
私は、おじいさんに突き飛ばされた。
その拍子で私は、足を挫いた。
「おいっ!俺のマリンに手ぇ出すな!」
凄い形相をして、おじいさんを睨み付ける。
「ちょ!誰があんたの物なのよ!」
私は、否定すると、マサルにお嬢様抱っこされた。
そして、そのまま走った。
「いやぁぁ!や、止めて!」
「そんなこと言って~照れてる癖に~」
ニヤニヤしながら言うマサル。
「…ってか照れてないし!」
「本当にか~」
また、ニヤニヤするマサル。
すると、マサルは私のおでこにを手を当てた。
「マリンのおでこあったけ-な!」
「……………」
「よし!降ろすぞ!」
「…うん…」
そして、私は下ろしてもらった。
私は、マサルの事が好きなのか-…?
でも、5才の初恋は残酷です。