元気一杯青年!
「フフっ何もわかってないんだなあ!…まぁ良いよ教えてあげる…」
少し切なそうな目で空を見つめる隣人。
「まず、僕の名前は…
わたくしは、ごくっと息を飲む。
「佐藤 太郎だよ!」
笑顔で言う太郎。
ズルッ!わたくしは、つい転んでしまった!
いや、無いでしょ!いかにも外国人~みたいな格好して佐藤 太郎!?
フフフと笑う太郎。
「冗談だよっ!…まさか、お嬢様が転けるなんてね!僕の本当の名前は…
「カイン~!居るか~?」
太郎が言いかけたとたん元気一杯の青年が現れた。
「ふぅ…またですか…」
呆れたように言う太郎。
「すみませんが、少し待ってくれますか?」
「えっ、ええ」
すると、太郎は青年の方に行った。
…話しているのかな…
そう思い、近くにある木に隠れた。
すると、
「-!カインお前そのままじゃあ死ぬぞ!」
大声で青年がそう言った。
…!カインが、死ぬ…?
わたくしは、一瞬心が凍りそうだった。
「やだっっ!」
…え?
二人は、肩をビクッとさせた。
…ぁぁぁ!やってしまいましたわ-!勢いで!勢いで!叫んでいましたわ!
「なぁ何か今…」
「ああ、今の女の子は…
やだっ!止めて!恥ずかしいわ!
「誰だろうね?」
ほっ!良かった-
「じゃあまたな!カイン!」
「うんバイバイレオン!」
カインがこっちに戻って来た。
隠れましょう!
ザッザッザッ…その音はドンドン近くなっていく
「見つけた!」
笑顔で言うカイン。
「カ、カイン…」
「ん?何?」
わたくしは、カインの耳元で、
「あ、ありがとう!」
そう恥ずかしそうに言うと、カインは、顔が真っ赤だった。
「………来て………」
すると、急に冷たい瞳で見つめられた。
「えっ?何処に?」
「ブラックキャッスル…」