壁蹴るなぁぁ!
~プロローグ~
カタカタカタカタ…ギシッ
窓が揺れる。
ボロボロの家、ボロボロの服、ボロボロの私…
私って何で!何で!何で-!
こんなにも醜いの?
近くに有る物を投げた。
時計に当たった。
壊れた。
「死にたいよ…」
「死んじゃあ駄目だ…」
「何で-?」
そこから先は、覚えていない。
貧乏少女のプロローグ
私は、佐藤 マリン様よ!
わたくしは、このタワーマンションで今日から独り暮らしをしますわ!!
マンションは、日本最高500階あり、わたくしの家は5001号室!
才色兼備で美しく、賢い、金持ちのマリン様のドキドキ独り暮らしが始まりますわ!
…とか期待してたけどダメですわ…此所、女子ばっかりじゃない!!
もう!お父様に電話してやりますわっ!
…プルルルプルルルプルルル…
永遠に流れ続ける着信音。
「…………遅いですわね………」
もう!良いですわ!先に部屋に入っておきましょ!
わたくしは、激怒しながら指をパネルに当て、ドアを開けた。
やはり、高級タワーマンション!部屋には、でイタリア製の高級家具が一杯有りますわ。
わたくしは、目の前に会ったソファーに腰掛け、ボ-としていると…
「ギャアアアアアアアア!!」
突如、隣の部屋から断末魔のような、叫び声が聞こえた。
…煩いわね…人がのんびりしているというののに…
わたくしは無視をした。
「ギャアアアアアアアア!うあっっっっ!!」
…何なのよっっっ!!煩いわっっっ!
ピンポンピンポンピンポンピンポン
わたくしの部屋にピンポンが鳴った。
何ですの~!!
わたくしがスタスタと歩き、ドアの前に立ち、ドアを開けようとしたとき、
ミシ…ミシ…
?何ですの?
壁が少し、膨らみしたわ
と、次の瞬間
ドォォォォン!
な、なんとっっっ!わたくしの壁がぁぁぁ~!
なんと、隣人が壁を蹴り、壁をボロボロにしましたの!
「…ぁぁぁ!壁がぁぁぁ!壁がぁぁぁ!ど、どどどどうしよぉ~
い、今だ、誰も居ないよねっ!」
煙で顔は余り見えませんが、ビビリながらキョロキョロしていましたわ。
「ちょっと貴方…!」
と言い、隣人の前に行きますと…
わたくしはビックリしましたわ!
…だって…
隣人がわたくしにそっくりですもの…!