桃の花を散らして姫は去る
綺麗に飾られて ひな壇の一番上には君が
君はなんだか照れ臭そうで とても美しくて
綺麗なお召し物 それよりも輝いている君自身
僕の手が届かないことを痛感した
桃の花が咲いて 春の訪れを告げるように 小鳥は囀る
全てが君を祝っているようで
全てが僕を拒んでいるようで
君の優しい微笑み 優しい瞳
そこに映っているのは僕じゃなかった
勘違いして思い上がって 勘違い乙
綺麗に飾られて ひな壇の一番上の私は
私とは別人のように見え あまりにも醜く
綺麗な服を着たら 私は人形のようにするしか
意思なんか届かないことを痛感した
桃の花が咲いて 冬の終幕を告げるように 小鳥は囀る
全てが私を祝っているようで
全てが私を嗤っているようで
私を羨む声や 称える声も
何も聞きたくなくって耳を塞いだ
私が褒められているとでも? 勘違い乙
人形のように微笑む君の苦しみを知り
僕は救いたいと願った 遥か上空の君を
いつか思いが届くといいな
そしていつか助けに来てくれると 信じてる
民衆が求めている 美しさとは
外見だけのことだと知っただから 行動す
思い通りになる人形と 勘違い乙
桃の花を散らして姫は去る