首都決戦
最近 東京で妙な噂が広がり始める
下水道の地下で 大きな白いワニを見たと
保健所なども調査に乗り出し その姿を確認するも あまりのデカさに
対応に手こずっていた
「どうにかしてくださいよ」
「いや・・・現在対応を検討中で」
この繰り返しであった
第4話「首都決戦」
そして その時はやってきた
真っ昼間の街に響く轟音
「ガアアアアアア!!」
突如 コンクリートが割れ 地中から異常な大きさまでに成長した
白いワニが現れる
「な なんだあれは!!」
「キャアアアアア 逃げなくちゃ!!」
手当たり次第に街を破壊し始めるワニ
自衛隊が出動し 警察と連携して市民の避難誘導 そしてワニに対して
攻撃を開始する
「撃て-ぃ!」
ドォン!
ドォン!
戦車部隊による大砲の一斉掃射
「グガアアアアア!」
爆炎と煙に包まれるワニ
「やったか!」
・・・
・・・
「ガアアアアアアアア!!」
そこには攻撃を全く物ともせず 暴れまわるワニの姿が
「効いてない・・・だと!」
ブンッ!
ワニの尻尾の一撃が 戦車をあっさりと吹き飛ばした
「うわああああああああ!」
首相官邸
「総理 自衛隊の戦力ではあの怪獣を止められません!」
「自衛隊でもダメか こうなれば都庁に眠るアレを動かすしかあるまい! 大臣! すぐに都庁に車を出せ!!」
「あ アレですか!? し しかしアレを動かすには多大な予算が
今年度いえ来年度の予算にも影響が出ますぞ!」
バシィ!
総理は思い切り大臣の頬を殴る
「馬鹿者! 今我が国は今まで直面したことのない未曾有の危機に直しているのだ! 予算? それは我々国会議員が給与カットすれば浮くだろう!
国民の安全がかかっておるのだ! 今は迷うときではないぞ!」
「分かりました・・・すぐ車とアレの起動キーを準備します!」
東京都庁
「総理 どうかご無事で」
「ああ この国の未来を守ってくる」
都庁にはごく僅かな人間しか知らない隠された機能があった
この国に脅威が迫ったその時 都庁はその真の姿を表す
日本の最後の希望 その名は
「タケミカヅチ! 起動!」
ゴゴゴゴゴゴ
243mのその建物が ロボットへと 姿を変えていく
「あれはなんだ!?」
「ロボット!? あのワニをやっつけるのか?」
民衆の目は そのロボットに向けられる
中には 神仏と崇め祈るものもいた
「白ワニ あれかっ! まずは歓迎のご挨拶だ!」
ドドドドドド
無数のミサイルが放たれ その全弾がワニに命中する
「グガアアアアア!」
標的をタケミカヅチに捉え ワニは猛突進を仕掛ける
ガァン!
その巨躯を受け止め 組み合う
ギギギギギ
ギギギギギ
「なかなかの暴れん坊だな だがしかし!」
スラスターの出力が上がり ロボの勢いが増す
それに押され 少しずつ後退していくワニ
「グガアアアアア! グガアアアアア!」
しかし ワニも負けてはいなかった
ガキィン!!
ワニはロボの手に噛み付いた
ギギギギギギ
「なんて馬鹿力だ!」
ギギギギギ
「都庁は我が国に必要なのでね! 離れてもらう バルカン!!」
バババババババ
「ギャアアアア!」
「これで決めさせてもらう 出力全開 イザナギ砲 発射!」
<Charge START>
「え? これチャージいるの!?」
ドカン!
ワニの尻尾の一撃がロボを吹き飛ばす
「ぬあああああああ!」
そのまま仰向けに倒れるロボ その上にワニがのしかかる
「ググググ・・・」
「おいおい こいつぁマズイな」
ガンッ!
ガンッ!
前足を使ってロボを押し込む
「グガアアアアア!」
<Charge OK>
「だが残念 相手が悪かったな! イザナギ砲 発射!」
光が辺りを包み込む
直後 大爆発
「どうなったんだ」
「ロボは?」
ざわめく市民 だが彼等は見た その煙の中に立つロボを
その瞬間 歓声が上がる
「勝ったのか・・・」
戦いを終え ロボから降りた総理を多くの人びとが讃えた
完
アメリカかどっかの白いワニの都市伝説と都庁ロボを混ぜようとしたらこうなった 戦闘描写は難しいですね 擬音ばかりで申し訳ない
しかし どうしてこうなった






