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都市伝説 Reboot  作者: UGM
3/20

ビデオレター

ある人気女性アイドルがいた

彼女には最近 ある悩みがあった

それは自宅にいる時など プライベートな時間に誰かの視線を感じる


アイドルというのは多くの人の目に囲まれる職業である

そこから来るストレスから そんな感覚を感じてしまうのだろう


彼女はそう考えていた


第3話「ビデオレター」



ライブやイベント等 ファンとの交流の場ともなると

ファンから差し入れが届く 花やお菓子など普通の物もあれば

わいせつな写真やカミソリなど 心無い贈り物も時にはあった


そんなある日 彼女の元に一本のDVDが贈られた


「マネージャーさぁぁん なんですかぁ これぇ?」


「DVD  ビデオか? やめとけやめとけ どうせロクなもんじゃないよ」


しかし 今までにこのような贈り物は無かったために 逆に変な興味が湧いてしまう


「私 時間ある時に見てみますぅ! そのDVDくださぁい!」


「そ そうか? まあそんなに言うなら」


そして仕事オフの時間 彼女は自室で そのDVDを再生してみることにした


ー再生▷ー


背景が薄暗くてよく分からないが 何かが映しだされている どうやら屋内で撮っているようだった


「暗くて分かんないな マジ暗すぎでしょ」


カメラの前にいわゆるアイドルオタク の格好をした細身の男が現れる


「うわ・・・何こいつ」


突然 自分の持ち歌が流れる それに合わせて その曲の振り付けを踊る男

背景の薄暗さもあって実に不気味で気持ち悪い映像だった


「・・・」


あまりの衝撃映像に 彼女は言葉を失う


対して 画面の男の動きはどんどんヒートアップしていく


「Hi! Hi! しゃあああああああおらああああああ!」


見た目に合わない異様なテンション ますます不気味さが増していく


「ふつーにキモいんですけど・・・」


しかし直視している自分がいる 不思議なものである


やがて曲が終わり 男がカメラに寄ってくる 


「うっわ来なくていいよ!」


『A子ちゃーん 僕はA子ちゃんが大好きでぇーす 一生ファンです! 愛してます! LOVEです 恋なんです!」


などと半ば意味不明なことを口走る男


「やだよ アンタみたいなファン御免だわ キモ男さん」


『A子ちゃんのこと いつも見てるからね!毎日エブリデイ!』


「・・・見るんじゃなかったわ」


もうこういうモノは見ない 彼女はそう心に固く誓ったのであった!


が 映像の方はまだ続いている 男は良くわからないことをボソボソ呟いている


「いつまで続くのよ」


『そろそろ終わりにしようかな!! じゃA子ちゃんのお部屋よりお届けしました! バイバイッ!!』


「え?」


そんな馬鹿なと思い 彼女は映像を一時停止し 背景を凝視する

薄暗くはあるが そこは紛れも無く自分の部屋だった


「うっそでしょ・・・」


恐る恐る続きを再生する

すると男はなんと 彼女のいつも寝ているベッドの下の隙間に潜り込んだ


ー停止□ー



「ベッドの下!」


彼女はすぐにベッドの下を確認した


そして目が合った ビデオに映っていた男に



男はニタ-ッと薄気味悪い笑顔を浮かべ こう言った



「み つ か っ ち ゃ っ た あ」


「キャアアアアア!!!」


携帯を持ち すぐに部屋を飛び出し マネージャーに連絡を取る


『どうしたんだ急に!』


「ビ ビデオの男が ベッドの下に! 部屋に! 部屋に!!」


彼女のただ事ではない慌てようを感じ マネージャーはすぐ行くと言い電話を切った


「A子ちゃん 結婚しよう! 結婚! 子作り! それでハッピーエンド!」


男が追ってきた


「嫌! 来ないで! 来ないで!!」



ブロロロロロロ


「A子 何があった! 無事か!!?」


「マネージャーさん! あの人が あの人が!!」


「なんで僕の愛のラブを分かってくれないんだああああああ!」



マネージャーは男を押さえつけ 警察に連絡

やがて警察が到着し 男の身柄は警察に引き渡された


それからというもの ファンからの贈り物は厳しく制限されることとなった








自分もキモいドルオタの一人ですがここまでぶっ飛んだことをする勇気はないですなぁ・・・その気力を他の方面には使えないのでしょうかねぇ

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