お地蔵さん
ある少女が夏休みに親に連れられ親戚の家に
だが少女は憂鬱だった 見渡せど見渡せど見えるのは田園風景
「つまんない」
都会育ちの子供にとって これほど退屈なものはない
が 子どもというものは凄いもので 環境が変われど暇を潰すものを見つけてしまう
その日 少女は親戚の家の周辺を冒険してみることにした
第13話「お地蔵さん」
危ないところには行くなという親の忠告はどこへやら
少女は林の中に入っていく
しばらく進んでいくと 1体の小さなお地蔵さんがあった
「お地蔵さん?」
場所の割には随分と綺麗にされていた
その顔は穏やかだった
が 子どもというものは時に大人の想像を超えるような事をすることがある
少女は何を思ったかお地蔵さんの顔を手で叩いてしまう
その拍子にお地蔵さんの頭が取れ 地面に転がった
お地蔵さんの顔はどこかしら泣いているように見えた
「お地蔵さんも泣くんだ」
そうは言うものの少女はお地蔵さんの首を直すことなく 家に帰った
その夜の事である
昼間まで晴れていたと言うのに 急に激しく雨が降り始めた
「ありゃあどうしたことかね」
「凄い雨だね 今日は帰らない方がいいな」
「えええ つまんなぁぁい!」
果たしてこの娘は自分のした事を覚えているのだろうか・・・
それから1時間 2時間経てども 雨は止むどころか弱まる気配もない
その様子を見て おじいさんがそわそわし始める
「これは・・・まさか おい△子! アンタ昼間にこの周辺うろついてたよな!
林にお地蔵さんいるの見なかったか?」
「お地蔵さん? 見たあああ あのね 手で頭をたたいたらね 頭が取れちゃったの そしたらお地蔵さん泣いちゃった」
それを聞くなりおじいさんは顔真っ赤になり
なんてことをするんだと怒鳴った 泣き出す少女
「おじいさん 確かにお地蔵さんに悪さするのは行けないことだけど
雨を降らすのは迷信だよ それにあの頭はただ乗せてるだけですぐに落ちるじゃないか!」
「迷信なことあるものか あれでも立派な神様じゃ 幸いまだあの娘は子どもじゃ 心を込めて謝ればきっとお地蔵さんも許してくれる ばあさん! 傘
△子! 泣いてないでお地蔵さんのところに行くぞ!!」
こうして雨の中 少女はおじいさんと共に お地蔵さんのもとに向かった
そして お地蔵さんの所に着く 状況は変わらず その表情は沈んで見えた
「いいか△子 お前は友達に叩かれたりしたら痛いだろ」
「うん 痛い」
「それはお地蔵さんも同じだ お地蔵さんだって大好きな子どもにこんな事されたらそりゃ泣くさ さあ仲直りだ こういう時 お前は何て言うんだ?」
「ごめんなさいっていう」
「じゃあお地蔵さんにごめんなさいして その頭を戻してあげなさい」
少女はごめんなさいと地蔵さんの頭を元の位置に戻す
そのまま二人は帰路につく が去り際にふと少女は地蔵さんの方を見た
その顔は 穏やかなものに戻っていた
その後 雨は嘘のように止んだ
完
なんだか都市伝説というより言い伝えみたいな話になりましたが・・・汗
こういう戒めを教えても子どもたちの心には響くのでしょうか 素直な子もいますけどね これも時代ですかねぇ・・・
田舎ネタもまたやるかもです




