給食
私は小学校1年生にして不登校になった強者だ。
理由は給食が嫌だったからだ。
嫌いな食べ物があるとか、お母さんのお弁当がいいからとか、そんな理由からではない。
単に量が多すぎるからだ。
大人になった今でも、ハンバーガー1個で満腹になるのだから、給食など完食できるはずがない。
しかし当時の先生は無理矢理食べさせようとして、厳しく指導していた。
もちろん、先生に悪気があった訳ではなく、私が少食過ぎる事を知らなかったのだ。
給食のあとには昼休みがあるのだが、毎日私は遊びに行けず、ひたすら満腹で食べられない給食を眺めて過ごしていた。当時はそんな事、両親には相談出来ず、学校を嫌がり仮病を使う私に頭を困らせていたようだ。
そんな話を思い出したのは、先日会社の飲み会があったからだ。
私はお酒に強い訳でもなく、箸もすぐ止まってしまい、よく話す方でもないので、ただ話を聞きながら、にこにこ笑っていた。
すると上司が「飲めなければ食べなくちゃならない」と言ったので、私は悲しい気持ちになった。
この一言がきっかけで、私が無断欠勤をしたらどうなるだろう。
そんな事を考えながら、今日も会社へ向かう私がいるのであった。