夏休み
私は大体、小学生時代の夏休みの宿題をどのように取り組んだかを聞けば、その人の性格が分かるような気がする。
コツコツ毎日した人は努力型。最後の1週間で一気にする人は怠け者だが責任感がある人。
全くせずに提出出来ない人はただの怠け者...と言った具合だ。
私の場合はと言うと、計画はしっかりとたてるのだが、いざ夏休みに入ると、最初の3日間でまっさきに計画倒れになる。
自由研究や工作、絵の宿題を真っ先におわらせ、1日1ページ必ずしなければならない漢字の書き取りやドリルの宿題を放置する。
そして最後の1週間、それら約30ページ分を、手が痛くなりながらこなすのが毎年の事だった。宿題は終わらすが、興味のない宿題は後回しと言った感じだ。
夏休みに入るとすぐ、私は田舎の祖母の家へと行くので、宿題を全て持って行く。
故に登校日など、出た事がない。
宿題を家に忘れるとアウトだ。夏休みが終わる3日前位まで家には帰らないので、忘れた宿題を3日で終わらせなければならない。
私が宿題をしていると、叔父さんがこう言った。
「俺は夏休みが始まるとまず、3日間家に閉じこもった。遊びには行かず睡眠時間も削り、ひたすら宿題をして、3日で終わらせて1ヶ月遊び呆けた」
当時の私は叔父さんを尊敬の眼差しで見ていた。
正にこれぞ理想の夏休み、夏休みを極めし者だ。
しかし真似するのは到底不可能で、理想は理想でしかなく、結局コツコツするしかないのだ。
そして家に帰ると、存在すら忘れていた読書感想文の宿題を思い出す。
既に本を読む時間もあるはずがなく、過去に読んだ、しょうもない本の感想をひたすら書いた記憶がある。
最後にラジオ体操について触れておこう。
夏休みは毎年祖母の家で過ごしていたので、ラジオ体操カードは毎年真っ白で提出していた。
私はきっと自分に子供ができても「ラジオ体操に行きなさい」とは絶対に言えないだろう。